NFT×トレカ〜NFTが新たな価値を生み出したデジタルカード〜

「NFTトレカ」というワードをSNSやニュースなどで目にする機会が増えてきました。NFTトレカは、有名アイドルや人気スポーツと共に取り上げられる事が多いため、気になる方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では「そもそもNFTとは?」「普通のトレーディングカードと何が違うの?」といった疑問に対する答えや、具体的な銘柄のご紹介も交えてNFTトレカを解説していきます。

大きな話題を呼ぶ ”NFTトレカ”
そもそもNFTとは?
NFT=デジタルの”はんこ”
NFTが必要とされる理由
NFTとブロックチェーン
NFTトレカとは?
従来のトレーディングカード
NFT×トレーディングカード
様々なNFTトレーディングカード
SKE48
ももクロメモリアルNFTトレカ
CryptoSpells
Sorare
NBA Top Shot
まとめ

大きな話題を呼ぶ ”NFTトレカ”

実物のトレーディングカードは、一部の熱心なコレクターに支持されるマニアックな世界という印象があったかもしれません。しかし2020年10月に人気アイドルグループのSKE48のNFTトレカが発売され、即完売となりSNSを中心に大きな話題となることで、「NFTトレカ」というワードが一気に拡散されました。

出典:pixabay

その後も日本国内では、2021年10月に同じく人気アイドルグループ「ももいろクローバーZ」、同年12月には総合格闘技「RIZIN」、2022年2月には漫画家・手塚治虫の代表作「鉄腕アトム」といった様々なジャンルのNFTトレカが発売され、急速に普及し始めています。

そもそもNFTとは?

NFT=デジタルの”はんこ”

NFTとは簡単に言うと「デジタルデータに偽造不可な鑑定書・所有証明書をもたせる技術」のことです。さらに噛み砕いて表現すると「デジタルコンテンツにポンと押す ”はんこ” のようなもの」です。

出典:pixabay

NFTを言葉の意味から紐解くと、NFT=「Non-Fungible Token」の略で、日本語にすると「非代替性トークン」となります。非代替性は「替えが効かない」という意味で、トークンには「データや通貨・モノ・証明」などの意味があります。

つまり「唯一無二であることの証明ができる技術」を意味し、実際にはデジタル領域で活用されることから冒頭ではデジタルの ”はんこ” と表現しました。

NFTが必要とされる理由

世の中のあらゆるモノは大きく2つに分けられます。それは「替えが効くもの」と「替えが効かないもの」です。前述した非代替性トークンは文字通り後者となります。

それぞれの例を挙げていくと、

【替えが効くもの (代替性) 】

  • 硬貨や紙幣
  • フリー素材の画像や音楽
  • 量産される市販品

【替えが効かないもの (非代替性) 】

  • 大谷翔平の「直筆サイン入り」本
  • ゴッホの「原画」
  • ワールドカップ決勝の「プレミアチケット」

人は唯一性や希少性のあるもの、つまり「替えが効かないもの」に価値を感じます。
不動産や宝石・絵画などPhysical(物理的)なものは、証明書や鑑定書によって「唯一無二であることの証明」ができます。

一方で画像やファイルなどのDigital(デジタル)な情報は、コピーされたり改ざんされたりするリスクがあるため「替えが効くもの」と認識されがちで、その価値を証明することが難しいという問題がありました。

実際、インターネットの普及により音楽や画像・動画のコピーが出回り、所有者が不特定多数になった結果、本来であれば価値あるものが正当に評価されにくくなってしまったのです。

そういったデジタル領域においても、「替えが効かないもの」であることを証明する技術がまさにNFTなのです。

NFTがあれば、本物と偽物を区別することができ、唯一性や希少性を担保できます。NFTによって、これまではできなかったデジタル作品の楽しみ方やビジネスが生まれるのです。

👉参考記事:『【2022年】NFTとは何か?なぜ話題なのか、分かりやすく解説!』

NFTとブロックチェーン

NFTはブロックチェーンという技術を用いて実現しています。

ブロックチェーンは「一度作られたデータを二度と改ざんできないようにする仕組み」です。データを小分けにして暗号化し、それを1本のチェーンのように数珠つなぎにして、世界中で分散管理されています。そのため、コピーしたり、改ざんしたり、データが消えたりする心配がありません。

👉参考記事:『ブロックチェーン(blockchain)とは何か?仕組みや特長をわかりやすく解説!

NFTトレカとは?

NFTトレカとは、その名の通り「NFT化されたデジタルトレーディングカード」のことです。トレーディングカードについての基礎知識から、それらのNFT化についてさらに紐解いていきましょう。

従来のトレーディングカード

出典:pixabay

トレーディングカードは「さまざまな絵柄や写真が印刷された、収集および交換目的で販売される鑑賞用または対戦ゲーム用のカード」です。印刷される対象は、スポーツ選手、アニメキャラ、アイドル、ファンタジー作品など非常に多岐にわたります。

希少度の高いカードや対戦時に強力な効果を持つカードは価値が高いとされ、ものによっては数百万円以上の高値で取引されています。

トレーディングカードの唯一性・希少性といった価値を保証するために、信頼できるカード鑑定会社というものが存在します。BGSとPSAの2社が有名で、それぞれの評価基準は微妙に違えど、

  1. 本物であることの証明:カードが専用のハードケースに入れられる
  2. 唯一性の付与:カードに固有番号が振られる
  3. 希少性を担保:非常に厳しい評価基準をもとにカードの状態を格付けする

といったように、「価値のある1点モノ」であることが証明されます。

NFT×トレーディングカード

上記のような従来のトレーディングカードをデジタル化しようとしたとき、単に実物のカードをスキャンしただけの画像データではいくらでもコピーが出来てしまい、価値はほとんど生まれません。価値が無いということは、それをコレクションをしたり高値で取引するということもありえませんでした。

出典:pixabay

そこでNFT技術を用いて、デジタルデータに対して本物のトレカのような唯一性・希少性をもたせたのがNFTトレカです。

NFTによって「替えが効かないもの」化されるだけでなく、これまでの歴代所有者や取引履歴が記録される点が、従来のトレカにはないメリットです。さらにデジタルデータであるため、静止画に限らず音声や動画をトレカ化できる点も、NFTトレカの魅力の一つです。

さらに、NFTトレカはNFTマーケットプレイスで仮想通貨を使った取引が可能であったり、同じブロックチェーン内であれば異なるゲーム同士でお気に入りのカードを使えるなど、これまでのトレカには無い新しい楽しみ方も生まれています。

👉参考記事:『NFT×マーケットプレイス〜取引所の概要から選び方・それぞれの違いを解説〜』

👉参考記事:『NFT×ゲーム〜「遊んで稼ぐゲーム」について解説〜』

様々なNFTトレーディングカード

続いて、2022年時点で話題となっているNFTトレカをご紹介します。

SKE48

出典:Coincheck

日本国内で最も知られているものがSKE48のNFTトレカです。2020年10月に開催されたライブ「SKE48 Anniversary Fes 2020 〜12公演一挙披露祭〜」にあわせて、ライブ撮りおろし写真がNFTトレカ化されました。その後もライブ開催やイベントにあわせて新たなNFTトレカが続々と発売され、「人気アイドル×NFTトレカ」というトレンドを生み出しました。

また、SKE48のNFTトレカは単なるコレクションアイテムにとどまらず、後述するブロックチェーンカードゲーム「CryptoSpells(クリプトスペルズ)」とのコラボ企画によって、対戦ゲームに使用することもできるようになりました。

ブロックチェーンゲームにおいて、アイドルのトレーディングカードがゲームなどでそのまま使用できるのは日本初の試みとなり、こちらも大きな話題となりました。

ももクロメモリアルNFTトレカ

出典:ももクロNFT

ももいろクローバーZのメモリアルNFTトレカ「10周年記念東京ドームLIVE」は2021年10月に発行されました。

東京ドームで開催された結成10周年記念ライブの様子をカードにしたもので、限定2,288パックのみ販売されましたが、その希少性が注目されわずか1時間で完売しました。

CryptoSpells

出典:CryptoSpells

「CryptoSpells(クリプトスペルズ)」は、日本国内の対戦カードゲームです。先ほどまで紹介した2つはいずれもコレクション用のNFTトレカですが、CryptoSpellsは”オンライン対戦用” のカードとなります。

対戦において強力なカードや、発行枚数が限られるレジェンドカードは希少性が高く、取引所において数十万円で売買されるケースもあります。またプレイヤーは、世界に1枚だけのオリジナルカードを作成することができ、それらが売買される際に作成者は売買手数料の30%〜50%を受け取ることもできます。

先述したSKE48のNFTトレカをゲーム内で使うこともでき、今後の他のカードとのコラボも楽しみなタイトルです。

👉参考記事:『NFT×ゲーム〜「遊んで稼ぐゲーム」について解説〜』

Sorare

出典:Sorare

Sorare(ソラーレ)は実在するサッカー選手を題材としたNFTトレカです。購入したNFTトレカで自分だけのオリジナルチームを作ってそのスコアを競い合います。

Sorareの最大の特徴は、選手カードの性能が現実の試合結果とリアルタイムで連動している点です。自分の持つ選手がゴールやアシストを決めると、Sorare上でも強化されます。つまり、いかにゲーム内のチームに実際に活躍している旬の選手を組み込めるかが、ハイスコアを出す鍵となってきます。

ゲーム内でスコア上位のプレイヤーには、レアカードが配布されるのに加え、報酬としてイーサリアム(ETH)が与えられます。

チームを構成するNFTトレカは、Sorare内での売買の他にも、ゲーム外のNFTマーケットプレイスによる取引によって入手できます。当然のことながら、現実世界で好成績をおさめる選手のNFTカードには人気が集中し、過去にはあのクリスティアーノ・ロナウド選手のNFTトレカが約3,200万円で売却されました。

2022年5月には、なんと米メジャーリーグベースボール(MLB)と提携することが発表され、同年夏にSorareの野球版がローンチされる予定です。

NBA Top Shot

出典:NBA Top Shot

NBA Top Shotは、北米のプロバスケットボールリーグであるNBAの選手を題材としたNFTトレカの収集や販売、展示を行うことができるNFTプラットフォームです。

NBA選手による歴史的なプレイなどのハイライト動画を ”NFTカード” として所有でき、人気選手のカードは1,000万円以上の価格で取引され、投資家の間でも話題となりました。

Sorare同様、NBA Top Shotには独自のマーケットプレイス機能が備わり、プレイヤー同士の交流やカード売買による二次流通が積極的に行われています。

まとめ

今回はデジタルのトレーディングカード:NFTトレカについて解説しました。

具体的な事例をご紹介する中でお気づきだと思いますが、NFTトレカ市場には様々なジャンルの ”公式” が大々的に参入してきています。一企業にとどまらず、欧州サッカーリーグやNBAといった、そのスポーツを代表するリーグそのものが続々と提携し、NFTトレカが非常に注目されている分野であることが分かります。

現実のトレーディングカードには「遊戯王」や「ポケモンカード」といったビッグタイトルが存在しており、仮にそれらがNFTトレカに参入することがあれば、盛り上がりはさらに加速することでしょう。

今後もNFTトレカの動向から目が離せません。

【2022年5月】NFT関連の仮想通貨銘柄〜ブロックチェーン上での基軸通貨〜

2021年頃から「NFT」という言葉を耳にする機会も増え、最近ではニュースやSNSでも取り上げられることも増えてきました。そしてNFTが注目を集めるに伴い、NFTと同じブロックチェーンを基盤とする仮想通貨の価格も上昇傾向にあります。今回は話題となっているNFTに関連する仮想通貨の銘柄をご紹介していきます。

加熱するNFT関連銘柄
そもそもNFTとは?
NFT=デジタルの”はんこ”
NFTが必要とされる理由
NFTとブロックチェーン
NFT関連銘柄とは?
様々なNFT関連銘柄
エンジンコイン(ENJ)
サンド(SAND)
The Sandboxとは?
The Sandbox内の基軸通貨「SAND」
SANDの将来性
チリーズ(CHZ)
マナ(MANA)
Decentralandとは?
Decentraland内の基軸通貨「MANA」
まとめ

加熱するNFT関連銘柄

2021年は仮想通貨にとって飛躍の年となり、特にNFT関連の仮想通貨の躍進は非常に注目されました。例えば、NFT関連銘柄の一つであるエンジンコイン(ENJ)の価格は、2021年1月の10円台から同年4月には425円と、ごく短期間で40倍にも高騰しました。

その背景には、Coincheck(日本)やCoinbase(アメリカ)といった大手取引所への上場や、世界的ゲームであるMinecraftとの連携があり、いかにNFT市場が活発化しているかがうかがえます。

出典:pixabay

また「Axie Infinity(アクシー・インフィニティ)」やStepnといったNFTゲームによって、Play to Earn(P2E) =「遊んで稼ぐ」という概念が注目を集めています。それらのNFTゲームに関連する仮想通貨の価格も、NFTゲームが盛り上がるに伴い高騰しています。

本記事では具体的なNFT関連銘柄のご紹介はもちろんですが、まずは「NFTとはそもそも何なのか?」という基礎知識からおさらいしていきます。

そもそもNFTとは?

NFT=デジタルの”はんこ”

NFTとは簡単に言うと「デジタルデータに偽造不可な鑑定書・所有証明書をもたせる技術」のことです。さらに噛み砕いて表現すると「デジタルコンテンツにポンと押す ”はんこ” のようなもの」です。

出典:pixabay

NFTを言葉の意味から紐解くと、NFT=「Non-Fungible Token」の略で、日本語にすると「非代替性トークン」となります。非代替性は「替えが効かない」という意味で、トークンには「データや通貨・モノ・証明」などの意味があります。

つまり「唯一無二であることの証明ができる技術」を意味し、実際にはデジタル領域で活用されることから冒頭ではデジタルの ”はんこ” と表現しました。

NFTが必要とされる理由

世の中のあらゆるモノは大きく2つに分けられます。それは「替えが効くもの」と「替えが効かないもの」です。前述した非代替性トークンは文字通り後者となります。

それぞれの例を挙げていくと、

【替えが効くもの (代替性) 】

  • 硬貨や紙幣
  • フリー素材の画像や音楽
  • 量産される市販品

【替えが効かないもの (非代替性) 】

  • 大谷翔平の「直筆サイン入り」本
  • ゴッホの「原画」
  • ワールドカップ決勝の「プレミアチケット」

人は唯一性や希少性のあるもの、つまり「替えが効かないもの」に価値を感じます。
不動産や宝石・絵画などPhysical(物理的)なものは、証明書や鑑定書によって「唯一無二であることの証明」ができます。

一方で画像やファイルなどのDigital(デジタル)な情報は、コピーされたり改ざんされたりするリスクがあるため「替えが効くもの」と認識されがちで、その価値を証明することが難しいという問題がありました。

実際、インターネットの普及により音楽や画像・動画のコピーが出回り、所有者が不特定多数になった結果、本来であれば価値あるものが正当に評価されにくくなってしまったのです。

そういったデジタル領域においても、「替えが効かないもの」であることを証明する技術がまさにNFTなのです。

NFTがあれば、本物と偽物を区別することができ、唯一性や希少性を担保できます。NFTによって、これまではできなかったデジタル作品の楽しみ方やビジネスが生まれるのです。

👉参考記事:『【2022年】NFTとは何か?なぜ話題なのか、分かりやすく解説!』

NFTとブロックチェーン

NFTはブロックチェーンという技術を用いて実現しています。

ブロックチェーンは「一度作られたデータを二度と改ざんできないようにする仕組み」です。データを小分けにして暗号化し、それを1本のチェーンのように数珠つなぎにして、世界中で分散管理されています。そのため、コピーしたり、改ざんしたり、データが消えたりする心配がありません。

👉参考記事:『ブロックチェーン(blockchain)とは何か?仕組みや特長をわかりやすく解説!

NFT関連銘柄とは?

出典:pixabay

NFTはゲームやアート、スポーツといった様々な分野で活用されており、それらのエコシステムはブロックチェーンを基盤に作られています。そして、そのブロックチェーン上での基軸通貨を「NFT関連銘柄」と表現します。

例えば、あるNFTゲーム内で得たアイテムの価値はそのNFTに関連する仮想通貨で示され、さらにそのアイテムを取引所(NFTマーケットプレイス)で売買する際にも、そのNFTに関連する仮想通貨で取引がなされます。

そのNFTが所属するブロックチェーン上での基軸通貨、それが「NFT関連銘柄」です。

様々なNFT関連銘柄

続いて、2022年時点で話題となっているNFT関連銘柄を4つご紹介します。

エンジンコイン(ENJ)

エンジンコイン(ENJ)はブロックチェーンプラットフォーム「Enjin platform」で発行される仮想通貨です。Enjin platformはシンガポールの企業「Enjin」が2017年に運営を開始したイーサリアムをベースとしたブロックチェーンプラットフォームで、主にオンラインゲームをするために設計されています。

👉出典:Enjin platformのHP

Enjin platformでは35種類ものオンラインゲームがプレイ可能で、それらゲーム内で利用するNFTを発行するためにプラットフォーム上の各ゲーム間で連携されています。Enjin platform上にあるゲームであれば異なるゲーム同士でもアイテムの売買が可能で、その取引に使用される基軸通貨がエンジンコインです。

Enjin platform上で最も注目を集めるゲームが「Minecraft(マインクラフト)」のEnjin platform版である「EnjinCraft」です。

マインクラフト:通称マイクラは、月間アクティブユーザー数が全世界で1億4千万人を超えるモンスタータイトルで、NFTによってゲーム内のアイテムに希少価値をもたせたものが「EnjinCraft」です。「EnjinCraft」で得たアイテムは、Enjin platform上の様々なプレイヤーたちの間でエンジンコインによって取引されます。

超メジャーゲームであるMinecraftと連携したことが、エンジンコイン最大のトピックと言えるでしょう。

👉参考記事:『NFT×ゲーム〜「遊んで稼ぐゲーム」について解説〜』

サンド(SAND)

サンド(SAND)は、ブロックチェーンゲーム:The Sandboxのゲーム内で使える仮想通貨です。

The Sandboxとは?

The Sandboxは、イーサリアムのブロックチェーンを基盤として提供されているNFTゲームで、3Dのオープンワールドの中で建物を建築したり自分の”オリジナルのゲーム”を作ることができます。何をするかはプレイヤーの自由で、マインクラフトに似たジャンルのゲームです。

「LAND」というゲーム内の土地がNFTとして取引されており、プレイヤーは自分の所有するLAND上でプレイできるオリジナルのゲームの作成や、ゲーム内で使用するキャラクターやアイテムの作成を楽しむことができます。また、LANDの敷地内で作った施設の不動産収入を得ることなどもできます。

👉The Sandboxの公式HP

The Sandbox内の基軸通貨「SAND」

SANDはThe Sandbox内でのNFT取引の際の通貨としてだけでなく、保有しているだけで報酬を得られたり(ステーキング)、保有者はゲームの方向性を決める際の投票権を得られるガバナンストークンとしての役割があります。

SANDの将来性

The Sandboxは、日本の大手ゲーム開発企業スクウェア・エニックスをはじめ複数の企業やファンドから、総額201万ドル(約2億2000万円)もの融資を受けています。また、アディダスやavexなど有名企業がThe Sandbox内の「LAND」を保有しており、それぞれ独自のコンテンツを展開しています。

The Sandboxの注目は個人・法人問わず世界的に広まりつつあり、今後のさらなる発展が期待できます。

👉参考記事:『NFT×ゲーム〜「遊んで稼ぐゲーム」について解説〜』

チリーズ(CHZ)

👉チリーズの公式HP

チリーズ(CHZ)とは、海外サッカークラブなどのスポーツチームとそのファンの人々との交流を生み出す取り組みを行っているプロジェクト、またそのプロジェクトで用いられる仮想通貨の名称です。

仮想通貨「チリーズ(CHZ)」は、”ファントークン” とも呼ばれる通貨で、これまでのファンビジネスに新しいイノベーションを起こすものとして注目を集めています。

“ファントークン” とはヨーロッパサッカーのクラブチームなどをはじめとしたスポーツクラブが発行する仮想通貨の一種で、そのクラブのファンはファントークンを所有することで、クラブが定めた報酬や特別な体験を受けることができます。

チリーズプロジェクトに参加しているスポーツクラブは海外サッカーやeスポーツ、格闘技など数多くあり、専用の取引アプリ「Socios.com(ソシオスドットコム)」を使ってチリーズと各クラブのファントークンを売買することができます。

2021年3月時点でFCバルセロナ(スペイン)、ユベントスFC(イタリア)、UFC(アメリカ)といった名だたるクラブチームがチリーズプロジェクトに参加しており、今後も提携する団体が増えると見込まれています。世界中のプロチームが参加するとなると、仮想通貨プロジェクトの中でもかなり大きいプロジェクトになるのは間違いありません。

マナ(MANA)

👉Decentralandの公式HP

マナ(MANA)はDecentralandというVRプラットフォーム内で用いられる仮想通貨です。

Decentralandとは?

Decentralandは、イーサリアムブロックチェーンをベースとしたVRプラットフォームで、仮想空間内でゲームをしたり、アイテムやコンテンツを作成し、売買することが可能です。

先程ご説明したThe Sandbox同様、仮想現実内で「LAND」と呼ばれる土地を保有・売却したり、他のユーザーがこの空間に参加してデジタル通貨の売買ができるという独創的な開発ツールも提供しています。

Decentraland内の基軸通貨「MANA」

MANAはDecentraland内で、アイテムやコンテンツの支払いに使用される基軸通貨です。先程の「LAND」を購入する際や、Decentraland内のマーケットプレイスやオークションでアイテムの取引を行うのに使用されます。

まとめ

今回はNFTに関連する仮想通貨の銘柄に関して解説しました。

NFT関連銘柄を理解するためには、その大元となるエコシステムやサービスを紐解く必要があります。サービスそのものが盛り上がり、そこでやり取りされるNFTの価値が高まり、そのチェーン上でやり取りされる基軸通貨である仮想通貨の価格が上昇していき、そしてNFT市場全体がさらに盛り上がることを期待しています。

NFT×マーケットプレイス〜取引所の概要から選び方・それぞれの違いを解説〜

2021年は、ビットコインが過去最高額を更新するなど、暗号資産にとって飛躍の年となりました。デジタル資産「NFT」の取引の活発化も、暗号資産が飛躍した理由の一つと言えるでしょう。今回は、そのNFT取引の中心的な役割を果たす「NFTマーケットプレイス」の概要から、取引所の選び方やそれぞれの取引所の特色や違いまで解説していきます。

そもそもNFTとは?
NFT=デジタルの”はんこ”
NFTとブロックチェーン
NFTマーケットプレイスとは?
NFTマーケットプレイスの選び方
取り引きしたいNFTのジャンルで選ぶ
売買に利用できる仮想通貨の銘柄で選ぶ
取引時に発生する手数料で選ぶ
様々なNFTマーケットプレイス
OpenSea
Coincheck NFT(β版)
LINE NFT
Rakuten NFT
AdambyGMO
まとめ

そもそもNFTとは?

NFT=デジタルの”はんこ”

NFTとは簡単に言うと「デジタルデータに偽造不可な鑑定書・所有証明書をもたせる技術」のことです。さらに噛み砕いて表現すると「デジタルコンテンツにポンと押す ”はんこ” のようなもの」です。

出典:pixabay

NFTを言葉の意味から紐解くと、NFT=「Non-Fungible Token」の略で、日本語にすると「非代替性トークン」となります。非代替性は「替えが効かない」という意味で、トークンには「データや通貨・モノ・証明」などの意味があります。

つまり「唯一無二であることの証明ができる技術」を意味し、実際にはデジタル領域で活用されることから冒頭ではデジタルの ”はんこ” と表現しました。

本記事では、NFTによって唯一性・希少性が証明されたデジタルデータのことを「NFT作品」と表現して説明を進めていきます。NFT作品の種類はアート、音楽、キャラクター、ゲーム内アイテムなど多岐にわたります。

👉参考記事:『【2022年】NFTとは何か?なぜ話題なのか、分かりやすく解説!』

NFTとブロックチェーン

NFTはブロックチェーンという技術を用いて実現しています。

ブロックチェーンは「一度作られたデータを二度と改ざんできないようにする仕組み」です。データを小分けにして暗号化し、それを1本のチェーンのように数珠つなぎにして、世界中で分散管理されています。そのため、コピーしたり、改ざんしたり、データが消えたりする心配がありません。

👉参考記事:『ブロックチェーン(blockchain)とは何か?仕組みや特長をわかりやすく解説!

NFTマーケットプレイスとは?

NFTマーケットプレイスとは、クリエイターが自分で制作したNFT作品を出品販売したり、自分が所有するNFT作品を購入者同士で取引できる、NFT作品の売買プラットフォームです。個人間でモノを売買するメルカリやラクマの ”デジタルデータ版” をイメージすれば理解できるかと思います。

NFTマーケットプレイスでできることは以下です。

  1. NFT作品を出品・販売する
  2. 販売されているNFT作品を購入する
  3. 購入したNFT作品を更に二次販売する

基本的にNFT作品は、購入者によって二次販売された際にも元のクリエイターに利益が還元される仕組みとなっています。しかし、マーケットプレイスによっては二次販売が禁止されていたり、運営から承認されたクリエイターしか出品できない、などの制限がある場合もあります。

現在、世に流通しているNFT作品のほとんどは、仮想通貨の一つであるイーサリアムのブロックチェーンを基盤として作成されています。そのため、NFTマーケットプレイスでは決済手段にイーサリアムが採用されている場合がほとんどです。

NFTマーケットプレイスの選び方

NFTマーケットプレイスには数多くの種類があります。それぞれ特色があるため、どの取引所を利用するか選ぶ際には、以下3つのポイントに着目してみましょう。

出典:pixabay

取り引きしたいNFTのジャンルで選ぶ

NFTマーケットプレイスによって、扱っているNFT作品のジャンルが異なります。ゲームアセットやトレーディングカードの取り扱い数に強みを持つ取引所もあれば、様々なジャンルを幅広く扱っている取引所もあります。

売買に利用できる仮想通貨の銘柄で選ぶ

決済に利用できる仮想通貨の銘柄も、NFTマーケットプレイスごとに異なるため注意が必要です。NFTマーケットプレイスは先述のブロックチェーン技術を土台としており、マーケットプレイスごとに土台とするブロックチェーンの種類が異なるためです。

NFT技術の基盤となるイーサリアムはほとんどの取引所で利用可能で、中には日本円やクレジットカード決済が可能なNFTマーケットプレイスもあります。

取引時に発生する手数料で選ぶ

取引の際に発生する手数料も、NFTマーケットプレイスを選ぶ上で重要なポイントです。割高な手数料を設定している取引所もある一方で、取引手数料が無料であることを強みとしている取引所もあります。

様々なNFTマーケットプレイス

OpenSea

👉OpenSeaの公式HP

取り扱いコンテンツ デジタルアート、ゲームアセット、トレーディングカード、デジタルミュージック、ブロックチェーンドメイン、ユーティリティトークン
基盤ブロックチェーン イーサリアム、ポリゴン、クレイトン、テゾス
決済通貨 イーサリアム、ポリゴン、クレイトン
販売手数料(ガス代) 2.5%

OpenSeaは、2017年にサービスを開始した最古参かつ最大手のNFTマーケットプレイスです。2017年のサービス開始後はどんどん市場規模を拡大し、2022年8月の取引高は約3,650億円にも上ります。出品数も400万点を超え、取り扱うジャンルも非常に幅広いのが特徴です。

有名人によるNFT作品の出品も話題を呼び、例えばお笑いコンビ「キングコング」の西野亮廣氏や、世界的に著名な現代アーティストである村上隆氏が自身のNFTをOpenSeaに出品しています。

また、OpenSeaの特徴のひとつに、複数のブロックチェーンに対応していることが挙げられます。一般的なNFTマーケットプレイスが対応しているブロックチェーンはイーサリアムのみであることが多いですが、OpenSeaの場合イーサリアムに加えてPolygon(ポリゴン)やKlaytn(クレイトン)、Solana(ソラナ)といったブロックチェーンにも対応しています。

複数のブロックチェーンに対応していることで、扱えるNFT作品のジャンルや数も豊富となっています。

Coincheck NFT(β版)

👉Coincheck NFTの公式HP

取り扱いコンテンツ ゲームアセット、トレーディングカードなど
基盤ブロックチェーン イーサリアム
決済通貨 イーサリアム、ビットコイン、リスク、リップルなど様々
販売手数料(ガス代) 10%

Coincheck NFTは、日本国内最大級の仮想通貨取引所であるCoincheckが運営しているNFTマーケットプレイスです。Coincheck NFTの最大の魅力は、オフチェーン取引に対応している点です。オフチェーン取引とはブロックチェーン外での取引のことを指します。

イーサリアムブロックチェーン上で発行されたNFTは、イーサリアムブロックチェーン内でそのまま取引することになり、その際に「ガス代」と呼ばれる手数料を支払わなければいけません。そして「ガス代」はユーザー数が増えるにつれて高額になってしまうため、NFT市場が拡大中の今、イーサリアムのガス代の高騰が大きな問題となってしまっています。

Coincheck NFTの場合、NFTの取引履歴をブロックチェーンに記録しない「オフチェーン」でおこなっているため、高額なガス代を支払うことなくNFT作品を売買することが可能です。

決済手段として使える仮想通貨の豊富さも魅力のひとつで、Coincheckで購入可能な17銘柄のうち15種類の仮想通貨をNFTの取引時に利用可能です。

取り扱いコンテンツは、ゲーム内アイテムやトレーディングカードがラインナップされています。

LINE NFT

👉LINE NFTの公式HP

取り扱いコンテンツ ゲーム、スポーツ、アニメ、キャラクターなど
基盤ブロックチェーン LINE Blockchain
決済通貨 LINE Pat、LINK
販売手数料(ガス代) 無料

LINE NFTは2022年4月にサービスを開始した新しいNFTマーケットプレイスです。

LINE NFTの特徴はその手軽さです。我々日本人にとってお馴染みのLINEアプリの基盤を活かし、NFTの購入から二次流通までを手軽に実現でき、特にLINE Payを通じて日本円での決済が可能な点が非常に便利です。

普段から使っているLINE IDを使って登録できるデジタルアセット管理ウォレット「LINE BITMAX Wallet」と連携しており、NFT取引のために仮想通貨ウォレットを用意しなくても、簡単にNFT取引ができるのが特徴です。

圧倒的な手軽さが実現できた一方で、NFTの醍醐味である”複数のサービスをまたいだ取引”は今の所できません。LINEが運用するブロックチェーン:LINE Blockchainは、同社が独自に開発した「プライベートチェーン」であり、イーサリアムなどの他のブロックチェーンとの互換性が無いためです。

取り扱いコンテンツはゲーム、スポーツ、アニメ、キャラクターといったエンタメ系が主で、吉本興業やスクエア・エニックスといった企業とのコラボも話題となっています。

Rakuten NFT

👉Rakuten NFTの公式HP

取り扱いコンテンツ デジタルアート、ゲームアセット、デジタルミュージック、スポーツ、アニメ
基盤ブロックチェーン 自社ブロックチェーン
決済通貨 クレジットカード、楽天ポイント
販売手数料(ガス代) 14%

RAKUTEN NFTは、大手通販サイトの楽天グループが運営するNFTマーケットプレイスで、日本円や楽天ポイントで決済できるのが特徴です。先述したLINE NFT同様、手軽に簡単に取引がスタートできるNFTマーケットプレイスです。

また、独自のブロックチェーンを基盤としている点もLINE NFTと似ており、他のブロックチェーンとの互換性はありません。NFT作品の保管・管理が楽天という一企業に大きく依存している点が他のNFTマーケットプレイスと大きく異なる点です。

AdambyGMO

👉AdambyGMOの公式HP

取り扱いコンテンツ デジタルアート、デジタルミュージックなど
基盤ブロックチェーン イーサリアム
決済通貨 イーサリアム、日本円
販売手数料(ガス代) 5%

AdambyGMOは、インターネットグループ会社として知られるGMOグループの子会社が運営しているNFTマーケットプレイスです。AdambyGMOの最大の特徴は、決済通貨がイーサリアムだけでなく日本円に対応していることです。一般的なECサイトと同様、銀行振込やクレジットカードによる決済が可能なので、暗号資産を保有していないNFT初心者の方でも簡単にNFT作品を購入することができます。

取り扱いコンテンツは、アートや音楽、漫画などです。音楽家の坂本龍一氏や小室哲哉氏、漫画家の東村アキコ氏など多くの著名人がすでにNFT作品を出品したことでも話題となりました。

まとめ

今回はNFTマーケットプレイスに関して説明してきました。

NFT化されたデジタルコンテンツを取引できる場が生まれた事により、クリエイター・購入者双方にとって新たな価値を創出することができるようになりました。

一方で、NFT”マーケットプレイス”に限らず、NFTそのものの歴史がまだまだ浅いため、法整備が完全には整っていません。

法律的な整備が進んでいないため、NFTの取引で金銭的な損失があった場合には、法律的な保護が受けられず自己責任となってしまうこともあるでしょう。また、きちんと定まっているわけでは有りませんが、NFT作品を売却した際に得た利益は雑所得としてみなされ、課税対象となる可能性が高いため注意が必要です。

NFT自体の認知がより広まり、NFTに関する法整備が整っていけば、NFTマーケットプレイスを含むNFT市場のさらなる拡大が期待できます。

NFT×ゲーム〜「遊んで稼ぐゲーム」について解説〜

近年、ブロックチェーン技術を基盤としたNFTゲームが「遊んで稼ぐゲーム」として徐々に注目を集めるようになってきています。これまで趣味として楽しんでいたゲームによって、お金が手に入る時代になったのです。今回は、NFTゲームを聞いたことがあるが詳しい内容や仕組みまでは知らない方向けに、「そもそもNFTとは?」といった内容からNFTとゲームとの関係性、話題となっている具体的なゲームタイトルについて解説していきます。

そもそもNFTとは?
NFT=デジタルの”はんこ”
NFTとブロックチェーン
NFT×ゲーム
ゲームでお金を稼ぐことができる
「変えが効かないもの」の価値
価値が高まり取引が生まれる
ゲーム内で不正(チート)が起きにくい
様々なNFTゲーム
Axie Infinity.
The Sandbox#post-2001-_g4aai5b2kist#post-2001-_g4aai5b2kist
Stepn
NFTゲームの課題と将来性
課題
ゲームクオリティが低い
新規ユーザーの参入ハードルが高い
法整備が整っていない
将来性
大手ゲームメーカーの参入
Krafton
スクウェア・エニックス
仮想通貨価格への影響

そもそもNFTとは?

NFT=デジタルの”はんこ”

NFTとは簡単に言うと「デジタルデータに偽造不可な鑑定書・所有証明書をもたせる技術」のことです。さらに噛み砕いて表現すると「デジタルコンテンツにポンと押す ”はんこ” のようなもの」です。

出典:pixabay

NFTを言葉の意味から紐解くと、NFT=「Non-Fungible Token」の略で、日本語にすると「非代替性トークン」となります。非代替性は「替えが効かない」という意味で、トークンには「データや通貨・モノ・証明」などの意味があります。

つまり「唯一無二であることの証明ができる技術」を意味し、実際にはデジタル領域で活用されることから冒頭ではデジタルの ”はんこ” と表現しました。

👉参考記事:『【2022年】NFTとは何か?なぜ話題なのか、分かりやすく解説!』

NFTとブロックチェーン

NFTはブロックチェーンという技術を用いて実現しています。

ブロックチェーンは「一度作られたデータを二度と改ざんできないようにする仕組み」です。データを小分けにして暗号化し、それを1本のチェーンのように数珠つなぎにして、世界中で分散管理されています。そのため、コピーしたり、改ざんしたり、データが消えたりする心配がありません。

👉参考記事:『ブロックチェーン(blockchain)とは何か?仕組みや特長をわかりやすく解説!

NFT×ゲーム

NFTゲームとは、上記でご説明した「ブロックチェーン技術」を基盤にしてつくられたゲームのことです。ブロックチェーンゲームとも呼ばれます。

NFTゲームには、従来のゲームには無い次のような特徴があります。

  • ゲームでお金を稼ぐことができる
  • ゲーム内で不正(チート)が起きにくい

ゲームでお金を稼ぐことができる

NFTゲームの最大の特徴は、プレイすることによって収益化できるゲームが多く存在していることです。Play to Earn(P2E) = 「遊んで稼ぐ」と呼ばれる概念で、ゲームの種類によってMove to Earn = 「運動して稼ぐ」や、Learn to Earn = 「学んで稼ぐ」といった派生の概念も生まれています。

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しかし、これまでのゲームは、例えばゲーム内でレアアイテムを入手できたとしてもそれを第三者に売ったりすることはできませんでした。なぜなら、それが本当に希少性の高いものなのかを証明する手段がなかったからです。しかしNFTゲームの場合はそれが可能となりました。

「替えが効かないもの」の価値

人は唯一性や希少性のあるもの、つまり「替えが効かないもの」に価値を感じます。例えば、大谷翔平の「直筆サイン入り本」やゴッホの「原画」は「替えが効かない」1点モノのため価値が高まります。また、不動産や宝石・絵画などPhysical(物理的)なものは、証明書や鑑定書によって「唯一無二であることの証明」ができます。

そしてNFTの ”はんこ” を押す技術によって、ゲーム内のコンテンツに対しても「替えが効かないもの」であることの証明が可能となりました。NFTゲーム内のアイテムや土地などはすべてNFT化され、各アイテムには唯一性や希少性が担保され、唯一無二のキャラクターやレアアイテムの価値は高まっていきます。

価値が高まり取引が生まれる

唯一性や希少性が担保され価値が高まったゲーム内コンテンツは、そのゲーム内での取引はもちろん、NFTマーケットプレイスと呼ばれるゲーム外の取引所でも売買が可能となります。NFTマーケットプレイスでの取引は主に仮想通貨で行われ、履歴も全てブロックチェーン上に残るため非常に改ざんされにくい仕組みとなっています。

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補足ですが、上記のような「ゲームでお金を稼ぐ」という概念は以前から存在しており、GameFi(ゲームファイ)= Game(チート不可のゲーム) + Finance(経済活動) と呼ばれていました。それが、最近になってNFTゲームと呼ばれるようになった経緯があります。

ゲーム内で不正(チート)が起きにくい

既存のゲームでは、プレイヤーが自分に有利になるようにデータを改ざんする、いわゆる「チート行為」が行われる恐れがあります。チート行為は普通に楽しんでいるプレイヤーが楽しめなくなるだけでなく、競技シーンにおいては公平性を保てなくなる深刻な課題でした。

一方でNFTはブロックチェーン技術を基盤としているため、ゲーム内で不正ができない仕組みとなっています。先述したように、ブロックチェーン技術は「一度作られたデータを二度と改ざんできないようにする仕組み」なので、従来のゲームのようにコードの書き換えを簡単に行えません。またゲームデータは分散管理されているため、万が一不正があった場合にはすぐに排除できる環境が整っています。

様々なNFTゲーム

続いて、2022年時点で人気のNFTゲームを3つご紹介します。

Axie Infinity

👉Axie Infinityの公式HP

「Axie Infinity(アクシー・インフィニティ)」は、「Axie(アクシー)」と呼ばれるモンスターを使って戦うバトルゲームで、Play to Earn(P2E) =「遊んで稼ぐ」という言葉が流行るきっかけとなったゲームです。

ゲーム内の対戦で稼ぐことはもちろんですが、アクシーを他の人に貸す事により不労所得を得る、という稼ぎ方も話題となりました。

The Sandbox

👉The Sandboxの公式HP

The Sandboxは、3Dのオープンワールドの中で、建物を建築したり自分の”オリジナルのゲーム”を作ることができます。何をするかはプレイヤーの自由で、マインクラフトに似たジャンルのゲームです。

「LAND」というゲーム内の土地がNFTとして取引されており、自分の所有するLANDで作った施設の不動産収入を得ることもできます。

また、LANDの所有者のできることの一つとして「ガバナンス投票」に参加できる権利が与えられ、The Sandboxというプラットフォームを今後どのようにしていくか、などを決めることができます。

Stepn

👉STEPNの公式HP

スマホのGPSでプレイヤーの移動を感知し、その距離や速度によってゲーム内通貨が付与されるゲームです。

ゲームを始めるためには ”スニーカー” を購入する必要があり、最低でも10万円ほどの初期投資が必要となります。また、スニーカーの性能によって得られるゲーム内通貨の量も変わってくるので、高性能のスニーカーは非常に高値で取引されています。

NFTゲームの課題と将来性

「遊んで稼ぐゲーム」という全く新しい概念を生み出したNFTゲーム。

最後に、NFTゲームに関する解決すべき課題と、その将来性について解説します。

課題

ゲームクオリティが低い

NFTゲームのゲームとしてのクオリティは、一般的なコンシューマーゲームに比べて及ばないものが多いです。ゲームを面白いと感じるかどうかは人それぞれの主観によりますが、人気のスマホゲームや家庭用ゲーム機で発売されているようなタイトルと比較すると「NFTゲームはクオリティが低くて面白くない」と感じるプレイヤーがいるのも仕方ありません。

NFTゲームのクオリティが低い理由は、NFTゲーム市場に参入しているのは新しいゲーム会社、あるいは初めてゲーム開発を行う新進気鋭のベンチャー企業が多いためです。今後、予算・経験ともに豊富な大手ゲーム会社が参入し、市場規模が大きくなればなるほどゲームのクオリティも自ずと上がってくるでしょう。

新規ユーザーの参入ハードルが高い

一般的なコンシューマーゲームは、購入・インストールすればすぐに遊ぶことができます。

一方でNFTゲームでマネタイズするには、仮想通貨での取引を行うための取引所口座の開設といった事前準備や、参入するためにまとまった資金が必要な場合もあります。

仮想通貨取引に慣れていないユーザーからすると、ゲームを始める前段階で少し億劫に感じてしまうでしょう。

法整備が整っていない

NFT”ゲーム”に限らず、NFTそのものの歴史がまだまだ浅いため、法整備が完全には整っていません。

法律的な整備が進んでいないため、NFTの取引で金銭的な損失があった場合には、法律的な保護が受けられず自己責任となってしまうこともあるでしょう。

将来性

大手ゲームメーカーの参入

今後は、大手ゲームメーカーの参入が加速する可能性が高いと考えられます。ゲーム内のアイテムがNFT化されることにより、既存の大手ゲーム制作会社にとってメリットがあるからです。

例えば、NFT化されたアイテムが転売を繰り返されることにより、二次流通による収益を上げられます。また、NFTによって希少性の担保ができることによって今よりもアイテムの価値が認められやすくなり、現時点ではお金になっていない部分を新たにマネタイズできる可能性が大いにあります。

Krafton

PUBGの大ヒットにより2021年度に約2,000億円の売り上げを記録した韓国のゲーム大手:Kraftonは、暗号資産ブロックチェーン・ソラナ(SOL)を開発するソラナラボと連携し、NFTを利用したソラナ基盤のゲームを共同開発する計画を発表しました。
👉出典:coinpost「PUBGの制作会社「Krafton」、ソラナラボとNFTゲーム共同開発へ

スクウェア・エニックス

ドラゴンクエストやファイナルファンタジーでお馴染みのスクウェア・エニックスは、ブロックチェーンゲームの本格的な「事業化フェーズ」に移⾏することを発表しています。

👉出典:coinpost「スクウェア・エニックス、ブロックチェーンゲーム事業本格化へ

仮想通貨価格への影響

NFTゲームは仮想通貨のブロックチェーンを基盤にしています。そのため、あるNFTゲームが人気となれば、同じブロックチェーンで扱われる仮想通貨にもポジティブな影響を与える可能性は十分にあります。

NFTゲームで「遊んで稼ぐ」プレイヤーは世界各国で今後も増えていくことが予想されます。NFTゲーム市場全体が盛り上がることで仮想通貨の市場も活発化し、それによってNFTゲーム市場がさらに盛り上がる、という大きな好循環が生まれることが期待されます。

2022年もNFTゲーム市場からは目が離せません。

【2022年】NFTとは何か?なぜ話題なのか、分かりやすく解説!

【2022年】NFTとは何か?なぜ話題なのか、分かりやすく解説!

2021年頃から「NFT」という言葉を耳にする機会も増え、最近ではニュースやSNSでも取り上げられることも増えてきました。そこで今回は、「NFTというワードは聞いたことはあるけれど具体的に何なのか?なぜ話題になっているのか?」といった疑問を持つ人向けに、NFTを分かりやすく解説していきます。

NFTとは?
NFT=デジタルの”はんこ”
NFTが必要とされる理由
NFTの秘める可能性
NFTとブロックチェーン
ブロックチェーンは新しいデータベース(分散型台帳)
ブロックチェーンの特長・メリット(従来のデータベースとの違い)
なぜ話題に?
取引所(マーケットプレイス)
NFTの活用事例
アート
ゲーム
スポーツ
NFTの課題と将来性
課題
法整備が整っていない
ガス代(ネットワーク手数料)が不安定
将来性

NFTとは?

NFT=デジタルの”はんこ”

NFTとは簡単に言うと、「デジタルデータに偽造不可な鑑定書・所有証明書をもたせる技術」のことです。さらに噛み砕いて表現すると「デジタルコンテンツにポンと押す ”はんこ” のようなもの」です。

出典:pixabay

NFTを言葉の意味から紐解くと、NFT=「Non-Fungible Token」の略で、日本語にすると「非代替性トークン」となります。非代替性は「替えが効かない」という意味で、トークンには「データや通貨・モノ・証明」などの意味があります。

つまり「唯一無二であることの証明ができる技術」を意味し、実際にはデジタル領域で活用されることから冒頭ではデジタルの ”はんこ” と表現しました。

NFTが必要とされる理由

世の中のあらゆるモノは大きく2つに分けられます。それは「替えが効くもの」と「替えが効かないもの」です。前述した非代替性トークンは文字通り後者となります。

それぞれの例を挙げていくと、

【替えが効くもの (代替性) 】

  • 硬貨や紙幣
  • フリー素材の画像や音楽
  • 量産される市販品

【替えが効かないもの (非代替性) 】

  • 大谷翔平の「直筆サイン入り」本
  • ゴッホの「原画」
  • ワールドカップ決勝の「プレミアチケット」

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人は唯一性や希少性のあるもの、つまり「替えが効かないもの」に価値を感じます。
不動産や宝石・絵画などPhysical(物理的)なものは、証明書や鑑定書によって「唯一無二であることの証明」ができます。

一方で画像やファイルなどのDigital(デジタル)な情報は、コピーされたり改ざんされたりするリスクがあるため「替えが効くもの」と認識されがちで、その価値を証明することが難しいという問題がありました。

実際、インターネットの普及により音楽や画像・動画のコピーが出回り、所有者が不特定多数になった結果、本来であれば価値あるものが正当に評価されにくくなってしまったのです。

そういったデジタル領域においても、「替えが効かないもの」であることを証明する技術がまさにNFTなのです。

NFTがあれば、本物と偽物を区別することができ、唯一性や希少性を担保できます。NFTによって、これまではできなかったデジタル作品の楽しみ方やビジネスが生まれるのです。

NFTの秘める可能性

NFTによって唯一性や希少性が担保され、デジタル領域でも ”所有” が可能になります。

アート、音楽、ゲーム、ファッション、スポーツといったあらゆる業界で ”所有” に関するルールが変更となる可能性があるのです。

あなたが買った楽曲データを誰かに売ることができるようになる。

あなたが作成した画像を誰かに売ることができるようになる。

もうやらなくなったゲーム内のアイテムを誰かに売ることができるようになる。

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これまで人類は、土地や物といった物理的な物を所有し価値を高め、売買・交換することで経済活動を行ってきました。それと同じことがデジタル領域でも起こりうるということです。

かつてインターネットやスマホ、SNSが目新しいモノだった時期がありました。でも今は誰もが当たり前のように使いこなし、社会・人々の生活を一変させました。

NFTも同様に今後の社会を変える大きな可能性を秘めています。

NFTとブロックチェーン

NFTはブロックチェーンという技術を用いて実現しています。

ブロックチェーンは「一度作られたデータを二度と改ざんできないようにする仕組み」です。データを小分けにして暗号化し、それを1本のチェーンのように数珠つなぎにして、世界中で分散管理されています。そのため、コピーしたり、改ざんしたり、データが消えたりする心配がありません。

ブロックチェーンは新しいデータベース(分散型台帳)

ブロックチェーン(blockchain)は、2008年にサトシ・ナカモトによって提唱された「ビットコイン」(仮想通貨ネットワーク)の中核技術として誕生しました。

ビットコインには、P2P(Peer to Peer)通信、Hash関数、公開鍵暗号方式など新旧様々な技術が利用されており、それらを繋ぐプラットフォームとしての役割を果たしているのがブロックチェーンです。

ブロックチェーンの定義には様々なものがありますが、ここでは、「取引データを適切に記録するための形式やルール。また、保存されたデータの集積(≒データベース)」として理解していただくと良いでしょう。

一般に、取引データを集積・保管し、必要に応じて取り出せるようなシステムのことを一般に「データベース」と言いますが、「分散型台帳」とも訳されるブロックチェーンはデータベースの一種であり、その中でも特に、データ管理手法に関する新しい形式やルールをもった技術です。

ブロックチェーンは、セキュリティ能力の高さ、システム運用コストの安さ、非中央集権的な性質といった特長から、「第二のインターネット」とも呼ばれており、近年、フィンテックのみならず、あらゆるビジネスへの応用が期待されています。

ブロックチェーンの特長・メリット(従来のデータベースとの違い)

ブロックチェーンの主な特長やメリットは、①非中央集権性、②データの対改竄(かいざん)性、③システム利用コストの安さ④ビザンチン耐性(欠陥のあるコンピュータがネットワーク上に一定数存在していてもシステム全体が正常に動き続ける)の4点です。

これらの特長・メリットは、ブロックチェーンが従来のデータベースデータとは異なり、システムの中央管理者を必要としないデータベースであることから生まれています。

分散台帳とは.jpg

ブロックチェーンと従来のデータベースの主な違いは次の通りです。

従来のデータベースの特徴 ブロックチェーンの特徴
構造 各主体がバラバラな構造のDBを持つ 各主体が共通の構造のデータを参照する
DB それぞれのDBは独立して存在する それぞれのストレージは物理的に独立だが、Peer to Peerネットワークを介して同期されている
データ共有 相互のデータを参照するには新規開発が必要 共通のデータを持つので、相互のデータを参照するのに新規開発は不要

ブロックチェーンは、後に説明する特殊な仕組みによって、「非中央集権、分散型」という特徴を獲得したことで、様々な領域で注目・活用されているのです。

👉参考記事:『ブロックチェーン(blockchain)とは?仕組みや基礎知識をわかりやすく解説!

NFTはなぜ話題に?

NFTが話題になった大きな理由の一つは、信じられないような高額の取引でしょう。

2021年3月22日には、『Twitter』の共同創設者兼最高経営責任者(CEO)のジャック・ドーシー(Jack Dorsey)によって2006年に呟かれた ”初ツイート” がNFTとしてオークションに出品され、約3億1500万円という驚愕の金額で売却され大きな話題を集めました。

👉出典:IT media NEWS「TwitterのドーシーCEOの初ツイートNFT、3億円超で落札 全額寄付

また、同年3月にデジタルアーティストであるBeeple氏がNFTアートとして競売に出したコラージュ作品「Everydays: the First 5000 Days」が6900万ドル(日本円で約75億円)という値が付きました。これは、オンラインで取引されたアーティストのオークション価格史上最高額を記録し話題を呼びました。

👉出典:IT media NEWS「老舗Christie’s初のNFTオークション、デジタルアートが約75億円で落札

ただし注意すべき点は、もちろん全てのNFTに値段がつくわけでは無いということです。むしろ、上記のような高額取引は稀でしょう。

ある人が大事にとってある ”思い出の石ころ” に値段がつかないのと同様、そのデジタルデータに対して価値があると人々が判断し、ようやくそのNFTに値段がつくのです。

しかし、デジタルデータに価値が付き売れるようになったという事実が、時代の大きな転換点であることに間違いはありません。

NFTの取引所(マーケットプレイス)

NFTを売買するには、NFTマーケットプレイスを利用します。アートや音楽、映像、ゲームのキャラクターやアイテムなどの売買ができるさまざまなNFTマーケットプレイスがあります。

NFTマーケットプレイスは先述のブロックチェーン技術を土台としており、マーケットプレイスごとに土台とするブロックチェーンの種類も異なります。

現在世界最大手のOpenSeaをはじめ、LINE NFTやCoincheck NFTといった様々なNFTマーケットプレイスが国内外に存在し、取り扱いコンテンツや決済可能な暗号資産もそれぞれ異なるため、出品者や購入者は取引する場所を用途に合わせて選ぶ事ができます。

NFTの活用事例

NFT×アート

出典:pixabay

絵画やアートの分野でも、NFTの技術が使われ始めています。

多くの場合、アートや絵画はPhysical(物理的)なものとして作られる場合がほとんどです。NFT登場前のデジタルアート作品はコピー・複製が可能なため、高い価値をつけるのが難しいというのが現実でした。しかしNFTの技術により、コピー不可能なデジタルアートを作成できるようになり、先述したBeeple氏のように75億円で取引されたNFTアートも存在しています。

ちなみに日本国内では、村上隆氏やPerfumeといった著名人が、続々とNFTアートを発表しています。国内のアート分野でもNFT技術の活用が徐々に広まっていると言えるでしょう。

NFT×ゲーム

出典:pixabay

現在のところ、もっとも認知されているNFTの活用事例がゲーム分野での利用です。

NFT技術を利用することで、自分が取得した一点物のキャラクターやアイテムをプレイヤー同士で売買することや、取得したキャラクターやアイテムを他のゲームで使うことも可能になります。ゲーム内で育成したキャラクターなどは二次流通市場で取引され、パラメータやレアリティが高いほど高値で取引されています。

「CryptoKitties(クリプトキティーズ)」以外では、「My Crypto Heroes(マイクリプトヒーローズ)」や「Etheremon(イーサエモン)」といったゲームにもNFTが活用されています。

今後も、NFTの特色を生かしたブロックチェーンゲームが次々にリリースされることが期待されています。

NFT×スポーツ

出典:pixabay

アメリカのプロバスケットリーグであるNBAでは、『NBA Top Shot』というNFTを利用したサービスを開始しました。これは、NBA選手による名シーンをデジタルトレーディングカードで所有できるというサービスです。

『世界的に有名なプロスポーツ選手の決定的な名シーン』には、代えがたい価値があるはずです。誰もが感動しますし、ましてやファンにとっては垂涎の価値です。しかし、インターネット上には『決定的な名シーン』がたくさん転がっていて、お金を払うことなく誰もが気軽に見ることができてしまいます。

しかし、NFTによってNBA選手のデジタルトレーディングカードは、本物と区別される唯一無二の価値を持つことができ、ファンが所有する喜びを感じたり、ファンの間で売買できるようになりました。

『NBA Top Shot』は、立ち上げから数カ月で2億ドル(約210億円)を超える売り上げを記録しています。

NFTの課題と将来性

NFTによって、デジタル資産の取引が安心してできるようになりました。それによって、デジタルアートを購入したり、仮想空間を使って新しいビジネスの取引をしたり、ゲームの中で世界の人とアイテムの売買を行ったりすることができます。

最後に、NFTの解決すべき課題と将来性について解説します。

課題

法整備が整っていない

NFTはまだ歴史が浅いため、法整備が整っていません。

法律的な整備が進んでいないため、NFTの取引で金銭的な損失があった場合には、法律的な保護が受けられず自己責任となってしまうこともあるでしょう。

ガス代(ネットワーク手数料)が不安定

NFTを取引する際には「ガス代」と呼ばれるネットワーク手数料がかかります。

NFTの取引は主にイーサリアムというブロックチェーン上で行われ、NFTの「ガス代」はイーサリアムブロックチェーンを利用する際の手数料のことを意味します。そして、「ガス代」はイーサリアム上の取引が増えれば高騰し、減れば安くなります。つまり、需要によって手数料が大きく変化してしまう可能性があるということです。

将来性

2020年末の時点で300億円ほどと言われたNFTの市場規模は、2022年には約2兆円にまで急成長を遂げています。

👉出典:logmi.jp「NFT市場が2年で300億円→2兆円に急拡大したワケ「保有する」だけではない、アート作品につけられた「価値」」

👉出典:coinpost.jp「2021年のNFT年間取引高、約2兆円に到達 前年比200倍

NFTは現在、ゲームやアートといったエンターテイメント業界に関する適用が進んでいる状況です。しかしNFTはさまざまな可能性を秘めていると言われており、たとえば、同じものが2つとない不動産にNFTが活用されることも考えられます。すでにゲーム上に存在する土地の所有権にNFTが活用されているという事例も存在します。

今後のビジネス展開としては、NFTの「替えが効かないもの」という特徴を生かし、エンターテイメント分野の枠を超え、所有権証明や身分証明が必要なあらゆる分野で実用化が進んでいくと予測されています。

NFTはこれからのデジタル社会を大きく変化させる原動力となっていくことでしょう。

ブロックチェーン×保険の最新事例~引受査定から請求管理まで~

  1. 保険への活用が進むブロックチェーン技術
  2. ブロックチェーンとは
  3. ブロックチェーン×保険の適用可能性
  4. ブロックチェーン×保険の事例

保険への活用が進むブロックチェーン技術

2022年現在、ブロックチェーンの活用領域の一つとして、保険業界での実証実験やコンソーシアムの形成が進んでいます。

例えば、2016年に欧州の保険会社や再保険会社5社によって設立されたコンソーシアムである「B3i(Blockchain Insurance Industry Initiative)」は、2018年に、世界各地の保険関連会社20社(Aegon、Swiss Re、Zurich、SBIグループ、東京海上ホールディングス、他)による出資によって「B3i Services AG」として法人化されました。

同コンソーシアムでは、次のような取り組みがなされてきています。

Hyperledger Fabricを活用した実証実験を成功させ、再保険取引の効率性を最大30%改善
Cat XoL(Catastrophe Excess of Loss)再保険市場に焦点を当てたアプリケーション(CorDapp)による、巨大災害における超過損害額の再保険(Cat XoL)に関する条約や取引の引受プロセスを効率化
「Corda Enterprise」活用したプラットフォーム「B3i Fluidity」上で、保険会社9社、大手証券会社5社、再保険会社12社を含む20件以上のCat XoL再保険契約を締結

また、「Etherisc」と呼ばれる分散型保険プロジェクトでは、パブリックブロックチェーンを活用し、次のような保険が開発されています。

「Flight Delay Insurance」:スマートコントラクトを利用した航空機遅延保険
「Hurricane Protection」:基準値を超える風速のハリケーンが発生した場合の損害保険
「Crop Insurance」:干ばつや洪水被害に対する農家向けの保険

こうした取り組みは、海外のみならず、日本国内にも徐々に広がってきているのです。

ブロックチェーンとは?

ブロックチェーンは新しいデータベース

ブロックチェーン(blockchain)は、2008年にサトシ・ナカモトによって提唱された「ビットコイン」(仮想通貨ネットワーク)の中核技術として誕生しました。

ビットコインには、P2P(Peer to Peer)通信、Hash関数、公開鍵暗号方式など新旧様々な技術が利用されており、それらを繋ぐプラットフォームとしての役割を果たしているのがブロックチェーンです。

ブロックチェーンの定義には様々なものがありますが、ここでは、「取引データを適切に記録するための形式やルール。また、保存されたデータの集積(≒データベース)」として理解していただくと良いでしょう。

一般に、取引データを集積・保管し、必要に応じて取り出せるようなシステムのことを一般に「データベース」と言いますが、「分散型台帳」とも訳されるブロックチェーンはデータベースの一種であり、その中でも特に、データ管理手法に関する新しい形式やルールをもった技術です。

ブロックチェーンは、セキュリティ能力の高さ、システム運用コストの安さ、非中央集権的な性質といった特長から、「第二のインターネット」とも呼ばれており、近年、フィンテックのみならず、あらゆるビジネスへの応用が期待されています。

ブロックチェーンの特長(従来のデータベースとの違い)

ブロックチェーンの主な特長は、①非中央集権性、②データの対改竄(かいざん)性、③システム利用コストの安さ、の3点です。

これらの特長は、ブロックチェーンが従来のデータベースデータとは異なり、システムの中央管理者を必要としないデータベースであることから生まれています。

分散台帳とは.jpg

ブロックチェーンと従来のデータベースの主な違いは次の通りです。

従来のデータベースの特徴ブロックチェーンの特徴
構造各主体がバラバラな構造のDBを持つ各主体が共通の構造のデータを参照する
DBそれぞれのDBは独立して存在するそれぞれのストレージは物理的に独立だが、Peer to Peerネットワークを介して同期されている
データ共有相互のデータを参照するには新規開発が必要共通のデータを持つので、相互のデータを参照するのに新規開発は不要

ブロックチェーンは、後に説明する特殊な仕組みによって、「非中央集権、分散型」という特徴を獲得したことで、様々な領域で注目・活用されているのです。

ブロックチェーン×保険の適用可能性

デロイトトーマツ社のリサーチレポートによると、ブロックチェーン×保険業界には次のようなユースケースが存在します。

  • 包括的且つ安全で相互運用可能な健康記録の保存方法
  • より費用効果の高い引受や保険料設定、請求対応機能を提供し、バリューベース・ケア戦略を行うバックオフィス業務の効率化
  • 医療機関、請求者、申請者による不正防止や不正を発見する能力の向上
  • 健康保険プラン提供事業者リストの信頼性向上
  • より顧客にわかりやすいものにするために、保険申込み手続きを簡易かつ短期化
  • オンライン保険取引所や保険の代替形態であるピア・ツー・ピア(P2P)補償団体の形成や成長を支援
  • 保険会社のほぼリアルタイムな健康状態をモニタリングで、より大胆な保険料設定や双方向サービスの促進

同社は、これらのユースケースの中で、「ブロックチェーンがいかに包括的且つ安全で相互運用可能な健康記録の保存方法」が最も重要な議論であるとしています。

また、損保総研レポートは、コンソーシアム型ブロックチェーンの保険業務での一般的な想定利用形態として、次の4点をあげています。

  • 販売管理
    • KYC(顧客本人確認)業務に関して、複数の保険会社からの顧客情報アクセスの担保
    • シンジケート、リスクプール、超過損害額再保険、特約市場、サープラスライン市場など複雑なリスクを取り扱う市場へのアクセスの担保
    • キャット債や担保付再保険の発行でこれまでよりも広範な投資家層への販売に貢献
  • 保険引受
    • 被保険者の自動車運転履歴情報や事故歴情報を保有する第三者情報機関の参加者による、保険引受時の審査や適切な保険料設定の円滑化
  • 保険金請求管理
    • 複数の保険会社による被保険者の保険金請求情報の共有による、保険金詐欺の判定と調査の迅速化
    • 顧客、代理店・ブローカー、保険会社間での、顧客に保険金が支払われるまでの保険金請求の対応状況の共有
  • 報告
    • 規制監督当局への法令遵守にかかわる報告やデータバンク機構への統計報告の共有

ブロックチェーン×保険の事例

共同保険の契約情報交換に関する実証実験(損保協会、NEC)

2020年9月17日、一般社団法人日本損害保険協会(損保協会)は、日本電気株式会社(NEC)と共に、「共同保険の事務効率化に向け、ブロックチェーン技術を活用した契約情報交換に関する共同検証を実施し、その有効性の評価や課題の洗い出しを行」うと発表しました(損保協会ホームページより)。

損保協会が手掛ける共同保険では、1つの保険契約を複数の保険会社で引き受けるために、各保険会社がそれぞれ、年間数十万件に及ぶ契約情報の書面交換や契約計上業務を行っています。

こうした膨大かつ煩雑な業務を、共同保険に関する会社間共通の情報データベースを構築することで、大幅に効率化することが狙いです。

出典:損保協会

本検証では、損保協会の会員会社8社が参加し、NECの提供するブロックチェーン技術を活用した情報交換を行うことで、保険業務におけるペーパーレス化や契約計上業務がどの程度迅速に、正確に、効率よく行えるかを検証していくとされています。

事故発生の自動検出と保険金支払業務自動化の実証実験(SOMPOホールディングス他)

SOMPOホールディングス株式会社(以下、SOMPO)は、2020年8月18日から同年9月30日まで、損害保険ジャパン株式会社、株式会社ナビタイムジャパン(以下、ナビタイムジャパン)、株式会社 LayerX(以下、LayerX)と共に、保険事故発生の自動検出および保険金支払業務自動化の技術検証のため、MaaS領域におけるブロックチェーン技術を活用した実証実験を行いました。

MaaS(Mobility as a Service)とは、「出発地から目的地までの移動ニーズに対して最適な移動手段をシームレスに一つのアプリで提供するなど、移動を単なる手段としてではなく、利用者にとっての一元的なサービスとしてとらえる概念」(同社)のことで、本取り組みでは、ブロックチェーンによるMaaS推進の一環として、保険金請求や支払い手続きを自動化・効率化させることを狙っています。

出典:SOMPO他の発表資料

同実証では、上図のように、「ナビタイムジャパンの経路検索アプリケーション『NAVITIME』および『乗換 NAVITIME』の利用者からテストモニターを募り、LayerX が有するブロックチェーン技術を活用した、保険事故発生の自動検出と保険金支払業務自動化の技術検証」を目的としています。

ブロックチェーンのコールドチェーンへの適用~温度管理・トレーサビリティ~

2022年現在、流通業界では、ブロックチェーンをはじめとする先進技術によってプロセスイノベーションを起こすべく、各社で大規模な技術開発や実証実験が行われています。

例えば、IBMが、コンテナ船世界最大手のA.P. Moller-Maersk(A.P.モラー・マースク、以下マースク)との共同でブロックチェーン基盤の海上物流プラットフォーム「TradeLens」を構築した他、世界最古の医薬品・化学品メーカーであるMerck KGaA(メルク・カーゲーアーアー、以下メルク)と共に偽造品対策プラットフォームを立ち上げています。

出典:TRADELENS 概要(IBM社資料)

また、アジアに目を転じてみても、中国EC市場シェア2位のJD.com(下図)がブロックチェーンに関連する200件超もの特許を申請したという報道がなされるなど、世界最大の人口を抱える中国においても、物流のシステム全体をブロックチェーンによって強化していく流れがみられています。

出典:JD.com

さらに、ロジスティックプロバイダーAlbaによるIPRブロックチェーン活用の実証実験参加、サプライチェーンロジスティックソフトウェアを開発するSwivel Softwareの国際間取引プラットフォームGlobal eTrade Services (GeTS)への参画など、特に物流領域では、ブロックチェーンを活用したプラットフォーム構築競争が盛んにおこなわれています。

👉参考記事:『ブロックチェーン物流は何を実現する?ビジネスの仕組みと活用事例!

ブロックチェーン×コールドチェーン(温度管理)の必要性

GDPで高まるコールドチェーン(温度管理)の重要性

こうした流れの中、国内でも特に注目されている分野の一つが、「コールドチェーン(低温流通体系)」を実現するための「温度管理」です。

コールドチェーンとは、生鮮食品や医薬品などを生産・輸送・消費の過程で途切れることなく低温に保つ物流方式、つまり「徹底的に温度管理されたサプライチェーン」のことで、商品の品質管理が問われる食品業界や医薬品業界においては、最も重要なプロセスと考えられています。

出典:国土交通省

実際に、2018年12月には、厚生労働省が日本版GDP(Good Disribution Practice=適正流通基準)ガイドラインを発出。

品質マネジメントや業務オペレーション、適格性評価など、医薬品の流通過程全般に関わる複数の基準が設定されていますが、その中でも、トレーサビリティと並んで最大の要件と考えられているのが温度管理システムなのです。

また、米国FSMA[FDA(U.S. Food and Drug Administration) Food Safety Modernization Act]や欧州GDP(Good Distribution Practice)による食料品・医薬品の貨物管理規制強化の影響も大きいでしょう。

同規制強化により、海外売上高比率の高い日本企業にも迅速な対応が求められており、コールドチェーン管理の改革および市場の拡大が見込まれています。

そして、日本でも、医薬品、食料品、化学品、農産物など、温度管理を必要とする幅広い業界でのコールドチェーン・イノベーションが求められています。

👉参考記事:『ブロックチェーンのトレーサビリティへの応用〜食品・物流・偽造品対策〜

なぜ、ブロックチェーンか?

既存のコールドチェーンには、「データロガー」と呼ばれる温度管理システムが用いられており、各ロガーから得た情報を事後管理するやり方が一般的でした。

しかし、データロガーを用いた方法では、リアルタイムの状況に合わせた温度管理ができないばかりか、コストの観点からも、適用できるのはトラックやコンテナ輸送のような、商品が集積された管理形態に限定されてしまい、コールドチェーンで求められる、個別商品単位でのきめ細かな管理ニーズに応えることができません。

この課題を解決するために、近年は、QRコードRFID(Radio Frequency IDentification)と呼ばれるツールが利用され始めています。

<例:日立の温度検知ラベルに利用されるQRコード>

出典:日立製作所

RFIDとは、「RFIDタグと呼ばれる媒体に記憶された人やモノの個別情報を、無線通信によって読み書き(データ呼び出し・登録・削除・更新など)をおこなう自動認識システムのこと」で、「RFIDタグを読み取り機などにかざすことによって、情報(製造年月・流通過程・検査情報など)が表示機器に表され、さらに新しい情報を書き込むことで、製品の流れや人の入退場などが一元管理でき」ます(公益財団法人流通経済研究所2018より)。

こうしたツールを活用することで、新しいコールドチェーンでは、商品ごとの個別情報を一元管理し、各商品に個別最適化された温度管理を行うシステム(つまりはIoTシステム)が実現されると言われています。

そして、ここで生じるデータを一元管理するプラットフォームこそ、ブロックチェーンプラットフォームです。

RFIDとブロックチェーンによるオープンプラットフォームを構築することで、リアルタイムに関係各社で受発注・決済・所有権移転も含めたトレーサビリティを一元管理できるようになると期待されています。

ブロックチェーンとは?

ブロックチェーンは新しいデータベース

ブロックチェーン(blockchain)は、2008年にサトシ・ナカモトによって提唱された「ビットコイン」(仮想通貨ネットワーク)の中核技術として誕生しました。

ビットコインには、P2P(Peer to Peer)通信、Hash関数、公開鍵暗号方式など新旧様々な技術が利用されており、それらを繋ぐプラットフォームとしての役割を果たしているのがブロックチェーンです。

ブロックチェーンの定義には様々なものがありますが、ここでは、「取引データを適切に記録するための形式やルール。また、保存されたデータの集積(≒データベース)」として理解していただくと良いでしょう。

一般に、取引データを集積・保管し、必要に応じて取り出せるようなシステムのことを一般に「データベース」と言いますが、「分散型台帳」とも訳されるブロックチェーンはデータベースの一種であり、その中でも特に、データ管理手法に関する新しい形式やルールをもった技術です。

ブロックチェーンは、セキュリティ能力の高さ、システム運用コストの安さ、非中央集権的な性質といった特長から、「第二のインターネット」とも呼ばれており、近年、フィンテックのみならず、あらゆるビジネスへの応用が期待されています。

ブロックチェーンの特長(従来のデータベースとの違い)

ブロックチェーンの主な特長は、①非中央集権性、②データの対改竄(かいざん)性、③システム利用コストの安さ、の3点です。

これらの特長は、ブロックチェーンが従来のデータベースデータとは異なり、システムの中央管理者を必要としないデータベースであることから生まれています。

分散台帳とは.jpg

ブロックチェーンと従来のデータベースの主な違いは次の通りです。

従来のデータベースの特徴 ブロックチェーンの特徴
構造 各主体がバラバラな構造のDBを持つ 各主体が共通の構造のデータを参照する
DB それぞれのDBは独立して存在する それぞれのストレージは物理的に独立だが、Peer to Peerネットワークを介して同期されている
データ共有 相互のデータを参照するには新規開発が必要 共通のデータを持つので、相互のデータを参照するのに新規開発は不要

ブロックチェーンは、後に説明する特殊な仕組みによって、「非中央集権、分散型」という特徴を獲得したことで、様々な領域で注目・活用されているのです。

ブロックチェーン×コールドチェーン(温度管理)の事例

日立製作所の取り組み:温度検知ラベルとFCPF

2017年末、日立製作所は、コールドチェーン上での個別商品の品質管理を、温度検知ラベルを用いてIoT化・一元管理する、FCPF(Food Chain Platform、フードチェーンプラットフォーム)構想の実証実験を開始しました。

「東南アジアでは、近年の経済発展とともに高所得者層が増加し、品質管理された食品への要求が高まる一方で、コールドチェーンが未発達なことにより品質管理された食品が十分に消費者に提供されていない」ことを背景に、高品質な食品を提供するコールドチェーン物流を構築することが狙いです。

出典:日立製作所

本プロジェクトでは、同社が開発した温度検知ラベルを用いることで、商品ごとに個別に、しかも安価に取り付けることができるため、輸送単位を限定することなく、生産者から消費者までのすべての工程で適切な温度管理を行うことができるとされています。

出典:日立製作所

同社は、「FCPFは温度検知ラベルのほかに、ブロックチェーン、ロジスティクス管理、画像診断/AI(Artificial Intelligence)、保冷ボックス、鮮度・熟成度シミュレータなど複数の日立の強み技術を活用し、食品の品質管理、トレーサビリティ、ダイナミックマッチング、物流指示などのサービスを提供することで、生産、卸、物流、小売り、さまざまなステークホルダーの要求に応じた価値を提供する」ことで、「従来よりも安価なコストできめ細やかな温度管理」を実現するとしています。

本プロジェクトは、センシングデバイスとIoT技術、AI、そしてブロックチェーンを組み合わせることで、コールドチェーンの課題をDXで解決しようとする好例だと言えるでしょう。

👉参考記事:『IoT、ブロックチェーン、AI。ビッグデータを活用したDXとは?

日本通運の取り組み:医薬品の物流プラットフォーム

2020年、先述の日本版GDPを受けて、日本通運では、「Pharma2020」と呼ばれる1000億円規模の投資プロジェクトを開始しました。

同社によると、「プロジェクトでは、全国4か所(埼玉県、大阪府、福岡県、富山県)に医薬品専用センターを新設するほか、GDP基準に準拠した医薬品専用車両を開発し、全国を網羅した医薬品サプライネットワーク」の構築が予定されています。

同プロジェクトの中核をなしているのが、インテルと共同開発するIoTデバイスGCWA(Global Cargo Watcher Advance)を基幹技術としたブロックチェーン・プラットフォームです。

出典:日本通運

GCWAは、従来の温度管理デバイスであるデータロガーと異なり、ウェブ上にリアルタイムで個別商品の計測データをアップすることができるため、これまで「”空間”レベルにとどまっていた」温度管理を「個体レベルで温度や湿度、衝撃などの動態管理」へと昇華させることができるとされています。

そして、このGCWAを中心に取得された物流情報(温度モニタリング、輸配送状況、在庫状況など)と、トレーサビリティによる流通情報(受発注、決済、所有権移転など)を一元化するために活用されているのが、ブロックチェーンです。

ブロックチェーンを使うことで、中央管理者を排除したオープンプラットフォームの実現が期待されています。

NTT DATAの取り組み:DX推進ソリューション

2021年には、NTTデータが、ブロックチェーン技術をベースとしたDX推進ソリューション「BlockTrace®」の提供を開始しました。

同社によると、「BlockTraceは、ブロックチェーンプラットフォームおよび同プラットフォーム上のアプリケーションにより、お客さまのDXを推進するソリューションであり、今後NTTデータのブロックチェーン関連のサービスも含め、BlockTraceブランドでの展開を図」るとされており、その中の一つに、コールドチェーンの課題解決に向けたアプリケーションが含まれています。

出典:NTT DATA

その名も、「BlockTrace for Cold Chain」。

BlockTrace for Cold Chainでは、「輸送中の位置情報・温度管理情報をブロックチェーン上に書き込むことで、生鮮食品の品質状態を見える化し、エンドユーザーに訴求することができるため、商品価値の向上を見込むことができ」る他、「医薬品や化学品などのセンシティブな温度管理輸送が必要なシーンにも応用でき」る「低温輸送保証をサポートするソリューション」であるとされています。

他にも、「サプライチェーンにおける情報共有ソリューション」である「BlockTrace for Supply Chain」等のアプリケーションも用意されており、これら複数のソリューションを組み合わせることで、コールドチェーンの課題解決が期待できるでしょう。

【2022年】ブロックチェーンによるP2P電力取引の現状まとめ

2022年、注目されるブロックチェーン技術の電力事業への応用

非金融領域での活用が期待されるブロックチェーン技術

2008年に生まれたブロックチェーン技術は、これまで主に、ビットコインをはじめとする暗号資産(仮想通貨)を中心に、金融事業を革新するフィンテックとして注目を集めてきました。

しかし、近年では、ブロックチェーンのもつ技術的応用可能性から、非金融事業、例えば製造・物流・小売業界でのSCM(サプライチェーン・マネジメント)、医療業界での診療データ管理、不動産業界での国際オンライン取引、はてはアートや選挙まで、様々な領域での多様な活用が進んでいます。

その中でも、特に技術開発が盛んで、実証実験や事業化が進んでいるのが電力分野です。

電力分野では、電力会社を介さない電力の個人間取引(P2P 取引) や、再生可能エネルギー(再エネ)の環境価値の取引にブロックチェーンが活用可能だと考えられており、大企業のみならず、スタートア ップ企業や電力会社を中心に国内外で開発が進められています。

電力分野のブロックチェーン技術開発に乗り出す大手各社

例えば、2020年11月には、トヨタ自動車株式会社(未来創生センター)と東京大学、TRENDE株式会社の共同研究結果が発表されました。

同研究では、2019年6月17日から2020年8月31日までの間、「ブロックチェーンを活用し電力網につながる住宅や事業所、電動車間での電力取引を自律的に可能とする次世代電力取引システム(P2P電力取引)の実証実験を」行った結果、「実証実験に参加した一般家庭(含、電動車)の電気料金を約9%低減」、「電動車の走行利用電力の43%を再エネとし、CO2排出量を38%削減」することに成功しています。

出典:トヨタ自動車 未来創生センター

また、同年12月には、KDDIグループの4社(エナリス、auフィナンシャルホールディングス、auペイメント、ディーカレット)が合同で、次世代電力システムにおけるP2P電力取引プラットフォームの社会実装を目指し、P2P取引事業が成立する要因を検証する共同実証事業を開始しています。

出典:ENERES

さらに、翌年1月には、三菱電機と東京工業大学との共同研究により、P2P電力取引を最適化する独自のブロックチェーン技術を開発し、「余剰電力の融通量を最大化する取引など、需要家の取引ニーズに柔軟に対応できる取引環境を提供」するとしています。

出典:東京工業大学

他方、国外に目を移してみても、同様の取り組みは各所に見られます。

例えば、米国の LO3 Energy 社は、独自開発したプライベート型のブロックチェーンである Exergyを用いて、再エネ電力の P2P 取引プラットフォームの構築を目指し、米国や豪州で実証を進めています。

また、ブロックチェーン技術の国家的導入が進むエストニアでは、Elering 社(エストニア)とWePower社(リトアニア)を中心に、エストニア国内において、エネルギー消費や再エネ発電に関するデータをブロックチェーンでトークン化する実証実験を実施しています。

ブロックチェーン×P2P電力取引市場への注目

今見たように、電力分野でのブロックチェーン技術開発では、例えば次のような用途での活用が目指されています。

  • P2P 取引(個人間取引の履歴を記録)
  • 環境価値取引(再エネ価値や低炭素価値を証明)
  • 資金調達(将来発電量をトークン化し販売することで資金調達)

そして、国内外を問わず、特に技術開発が進んでいるのが「P2P電力取引」です。

P2P電力取引とは?

P2P電力取引は、通信技術の一つである「P2P(Peer to Peer、ピアツーピア)通信」と、2016年4月から始まった電力小売全面自由化を背景とした「電力取引」を組み合わせた造語です。

一言でいえば、「電力会社を通さず、太陽光発電などの発電設備をもつ一般家庭や事業体同士で、直接、余剰電力の売買を行うこと」を指します。

それぞれ、簡単に説明します。

P2P通信とは、パーソナルコンピューターなどの情報媒体間で直接データの送受信をする通信方式のことで、従来のデータベースの「クライアント・サーバー型」と対比されます。

出典:平和テクノシステム

システムの中央管理者である第三者のサーバーを必要とするクライアント・サーバー型とは異なり、P2P通信では、媒体間で直接やり取りを行うことに特徴があります。

他方、日本国での電力取引は、従来、電力会社が各家庭や会社とそれぞれに直接取引を行い、電力会社からの一方的な電力供給が行われてきました。

しかし、上述した電力小売全面自由化を背景に、発電能力をもっていれば、電力会社ではなくとも電気を自由に売ることが可能になりました。

P2P電力取引では、まさにP2P通信においてデータのやり取りをコンピュータ間で直接行えるように、余剰電力をもつ家庭や事業体間で、直接、自由に売買を行うことができるのです。

P2P電力取引のメリット

P2P電力取引には、次のようなメリットがあります。

  • 発電需要家(電力の売り手)のメリット:余剰電力を小さい単位から簡単に売ることができ、太陽光発電等の資産活用方法が広がる
  • 受電需要家(電力の買い手)のメリット:需要家同士のマッチング最適化が進むことで、従来よりも電気料金を抑えることができる
  • 需要家全体のメリット:売買形式を柔軟に変更でき、目的に適した取引ができる(ダイナミック・プライシングの実現)

従来の電力取引では、電力会社や仲介の会社など、市場の中央管理者が必要でした。

中央管理者との取引では、取引内容を個別に最適化することができず柔軟性に欠くばかりか、システム全体の運用コストが大きくかかってしまいます。

これに対して、P2P電力取引では、多数のネットワーク参加者同士で柔軟に取引を行うことが可能になるため、取引コストを低減させることができると期待されています。

ただ、とはいえ、もし自宅で太陽光発電を行い、蓄電池に余剰電力をためていたとしても、その電力をいつ、誰に、どうやって売ればよいかは検討もつきません。

また、個人間の取引で適正な価格を調整することも非常に困難でしょう。

そこで、近年、各社が取り組んでいるのが、P2P電力取引を簡単に行えるようなアルゴリズムを搭載したプラットフォーム構築です。

出典:DATA INSIGHT

そして、このプラットフォームの背景技術として活用されているのがブロックチェーン技術なのです。

ブロックチェーンとは?

ブロックチェーンは新しいデータベース

ブロックチェーン(blockchain)は、2008年にサトシ・ナカモトによって提唱された「ビットコイン」(仮想通貨ネットワーク)の中核技術として誕生しました。

ビットコインには、P2P(Peer to Peer)通信、Hash関数、公開鍵暗号方式など新旧様々な技術が利用されており、それらを繋ぐプラットフォームとしての役割を果たしているのがブロックチェーンです。

ブロックチェーンの定義には様々なものがありますが、ここでは、「取引データを適切に記録するための形式やルール。また、保存されたデータの集積(≒データベース)」として理解していただくと良いでしょう。

一般に、取引データを集積・保管し、必要に応じて取り出せるようなシステムのことを一般に「データベース」と言いますが、「分散型台帳」とも訳されるブロックチェーンはデータベースの一種であり、その中でも特に、データ管理手法に関する新しい形式やルールをもった技術です。

ブロックチェーンは、セキュリティ能力の高さ、システム運用コストの安さ、非中央集権的な性質といった特長から、「第二のインターネット」とも呼ばれており、近年、フィンテックのみならず、あらゆるビジネスへの応用が期待されています。

ブロックチェーンの特長(従来のデータベースとの違い)

ブロックチェーンの主な特長は、①非中央集権性、②データの対改竄(かいざん)性、③システム利用コストの安さ、の3点です。

これらの特長は、ブロックチェーンが従来のデータベースデータとは異なり、システムの中央管理者を必要としないデータベースであることから生まれています。

分散台帳とは.jpg

ブロックチェーンと従来のデータベースの主な違いは次の通りです。

 

従来のデータベースの特徴

ブロックチェーンの特徴

構造

各主体がバラバラな構造のDBを持つ

各主体が共通の構造のデータを参照する

DB

それぞれのDBは独立して存在する

それぞれのストレージは物理的に独立だが、Peer to Peerネットワークを介して同期されている

データ共有

相互のデータを参照するには新規開発が必要

共通のデータを持つので、相互のデータを参照するのに新規開発は不要

ブロックチェーンは、後に説明する特殊な仕組みによって、「非中央集権、分散型」という特徴を獲得したことで、様々な領域で注目・活用されているのです。

ブロックチェーン×P2P電力取引の事例

トヨタ自動車×東京大学×TRENDの取り組み

2020年11月13日、トヨタ自動車、東京大学、TREND株式会社は、2019年から2020年におよぶ共同実証実験で、電気料金を9%低減可能なシステムを構築したと発表しました。

(再掲)出典:トヨタ自動車 未来創生センター

公表されている共同実証実験のテーマ・概要・結果は次の通りです。

<テーマ>

  • 家庭や事業所、電動車(PHV)がアクセス可能な、需給状況で価格が変動する電力取引市場
  • 市場で取引される電力における発電源の特定と、発電から消費までのトラッキングを可能とするシステム
  • 人工知能(AI)を活用し、電力消費や太陽光パネルの発電量予測等に応じて電力取引所に電力の買い注文・売り注文を出す、電力取引エージェント

<概要>

実証期間

2019年6月17日から2020年8月31日

実施場所

トヨタの東富士研究所と周辺エリア

実証に参加したモニター

  • 一般家庭 20軒
    • 電力消費者(2タイプ)
      • ①PHV無し:6軒
      • ②PHV有り:6軒
    • プロシューマー(4タイプ)
      • ①太陽光パネルのみ:2軒
      • ②太陽光パネル+蓄電池:3軒
      • ③太陽光パネル+PHV:2軒
      • ④太陽光パネル+蓄電池+PHV:1軒
  • 事業所(太陽光パネル+PHVチャージャー)

電力価格

需給量に応じた変動価格

各役割

  • トヨタ
    • 車両用電力取引エージェントの開発
  • 東京大学
    • 電力取引所の構築
    • 事業所用電力取引エージェントの開発
  • TRENDE
    • 家庭用電力取引エージェントの開発

<結果>

  • 実証実験に参加した一般家庭(含、電動車)の電気料金を約9%低減
  • 電動車の走行利用電力の43%を再エネ化、CO2排出量を38%削減 等

出典:トヨタ自動車 未来創生センター

KDDIグループの取り組み

2020年12月04日、KDDIグループのエナリスとauフィナンシャルホールディングス、auペイメント、ディーカレットの4社は、電力および環境価値のP2P取引事業成立要因を検証する実証事業を共同で開始したと発表しました。

(再掲)出典:ENERES

公表されている同事業の背景と概要は次の通りです。

<背景>

  • 自社の新電力向けサービス(需給管理オペレーション支援等)基盤を用い、ブロックチェーンを活用して電力のP2P取引をはじめ、多くの新電力が新たな電力ビジネスに挑戦できるプラットフォーム構築を目指すこと
  • スマホ・セントリックな決済・金融体験を提供する「スマートマネー構想」の実現に向けて、フィンテックを活用した新サービスの研究の一環

<概要>

実施期間

2020年11月20日~2021年2月末

実施内容

  • エナリスが卒FITプロシューマーから環境価値が含まれた電力を調達し、真に再エネ価値を求めるRE100企業へ電力とともに環境価値を供給
  • auペイメントが、実証事業用の環境価値トークンを発行し、発行されたトークンをエナリスがRE100企業に配布
  • RE100企業は卒FITプロシューマーから譲渡された再生可能エネルギーの環境価値に対する謝礼として、環境価値トークンを譲渡
  • 実証事業終了後、卒FITプロシューマーは提供した環境価値の謝礼として受け取るauペイメント発行のau PAY残高を幅広く決済に利用することが可能
  • ディーカレットは自社で構築した「ブロックチェーン上でデジタル通貨を発行・管理するプラットフォーム」を活用し、環境価値トークンの発行、流通、償却

検証内容

  • 環境価値に対するトークンでの謝礼譲渡
  • 現行制度に基づいたP2P電力取引の検証
  • 非FIT電源とRE100企業需要家が実際に取引に参加する実証

各社役割

  • エナリス
    • ブロックチェーンを活用した卒FIT電力および環境価値の調達と供給
    • auペイメントへの環境価値トークンの発行依頼
    • RE100準拠電力および環境価値取引の実績に基づき発行された環境価値トークンの流通
  • auフィナンシャルホールディングス
    • プロジェクト全体のコーディネート、au PAY活用
  • auペイメント
    • 資金移動業者の登録に基づき実証事業で利用する環境価値トークンの発行
    • 本検証の終了時には発行したトークンを償却、プロシューマーのau PAY残高譲渡
  • ディーカレット
    • 環境価値トークンの発行・管理を可能とするプラットフォーム提供

三菱電機×東京工業大学の取り組み

2021年1月18日、三菱電機株式会社は東京工業大学との共同研究により、最適な組み合わせを探索するブロックチェーン技術により、柔軟な電力取引を実現すると発表しています。

出典:東京工業大学

公表されている同研究の背景、特長、体制は次の通りです。

<背景>

  • 太陽光などの再生可能エネルギーで発電した電気を電気事業者が固定価格で買い取る「固定価格買取制度(FIT制度)」が、2019年11月から順次満了を迎えたことで、満了を迎えた需要家は、より良い条件で余剰電力を買い取る小売電気事業者を探し、新たに売買契約を結ぶ必要がある。
  • このような背景の下、需要家同士が余剰電力をその時々の最適な価格で直接融通しあうP2P電力取引が、新たな余剰電力の取引手段として注目されている。
  • 現行の電気事業法では需要家に電気を販売できるのは小売電気事業者に限定されるため、小売電気事業者の管理の下でP2P電力取引をブロックチェーン技術によって仮想的に実現し、その有効性の検証や課題の抽出を行う実証実験が行われている。

<特長>

  • 売り注文と買い注文の最適な組み合わせを探索する、計算量の少ないブロックチェーン技術の開発により、需要家の取引端末などの小型計算機でもP2P電力取引が可能
  • ①余剰電力を最大限に活用したい時は需要家(電力の売り手)の余剰電力の融通量を最大化、②需要家の利益を優先させたい時は需要家全体の利益を最大化するなどの売買注文の最適な組み合わせを探索することで、さまざまな取引ニーズに柔軟に対応できるP2P電力取引を実現

<体制>

名称

担当内容

東京工業大学

ブロックチェーン技術の研究開発、最適約定アルゴリズムの設計

三菱電機

P2P電力取引システムの設計、約定機能の設計

DeFi(ディーファイ)とは?ブロックチェーンによる分散型金融の可能性

2021年現在、ブロックチェーン技術を活用したDeFi(ディーファイ)という金融システムが注目を集めています。分散型金融とも訳されるDeFiは、中央管理者を排除することでサービスへのアクセシビリティを向上させ、金融市場の新たな可能性を広げると期待されています。DeFiの事例であるDEXやレンディングと併せて解説します!

  1. DeFiとは?
  2. そもそもブロックチェーンとは?
  3. DeFiアプリケーションの事例

DeFiとは?

2021年現在、注目を集めるDeFi

2008年の誕生以来、ブロックチェーンは、ビットコインをはじめとした暗号資産(仮想通貨)、スマートコントラクトを利用した自動決済システム、ICOやSTOといった資金調達方法、トークンエコノミー、自立型分散組織(DAO)の形成など、様々な領域で活用されてきました。

こうした中、金融領域でのブロックチェーン活用方法として、その功罪を問わず、近年特に注目されているのがDeFi(ディーファイ)です。

例えば、日本銀行は、決済システムの整備などを担当する決済機構局から、「自律的な金融サービスの登場とガバナンスの模索」と題した日銀レビューシリーズを公開し、その中で既存金融との比較対象としてDeFiを捉え、そのメリットとリスクについて考察を明らかにしています。

また、8月10日には、DeFiのプラットフォームを運営するPoly Networkがハッキングを受け、約660億円相当の暗号資産(仮想通貨)が不正に流出したことを発表するなど、理論にとどまらず、すでに実業の世界でも大きな影響力をもっています。

DeFiとは?

DeFiとは、ブロックチェーンを用いて、金融機関を介さずに無人で金融取引を行う仕組みのことです。

Decentralized Financeの略で、”分散金融/分散型金融”などとも訳されます。

金融市場には、証券や保険、デリバティブやレンディングといった様々な金融サービスが存在していますが、従来、これらはすべて金融機関による中央一括管理がなされてきました。

これに対して、DeFiでは、ブロックチェーンを活用することで、各種金融サービスにおける中央一括管理をなくし、信用履歴審査や本人確認なしに誰でもサービスを利用できる仕組みが構築できます。

DeFiの特徴

DeFiには主に3つの特徴があります。

  • 金融機関の仲介が不要
  • 手数料の安さ
  • 地域に左右されず利用可能

最大の特徴は、中央管理者である金融機関の排除です。

これにより、従来、中央管理者が仲介業務を行うことで発生していた業務コストや手数料を省くことが可能になります。

また、中央管理者が不在であることから、インターネット上でのやり取りが可能になり、結果として地域に左右されず利用可能になる、つまり金融サービスへのアクセシビリティが向上します。

そもそもブロックチェーンとは?

ブロックチェーンは新しいデータベース(分散型台帳)

ブロックチェーン(blockchain)は、2008年にサトシ・ナカモトによって提唱された「ビットコイン」(仮想通貨ネットワーク)の中核技術として誕生しました。

ビットコインには、P2P(Peer to Peer)通信、Hash関数、公開鍵暗号方式など新旧様々な技術が利用されており、それらを繋ぐプラットフォームとしての役割を果たしているのがブロックチェーンです。

ブロックチェーンの定義には様々なものがありますが、ここでは、「取引データを適切に記録するための形式やルール。また、保存されたデータの集積(≒データベース)」として理解していただくと良いでしょう。

一般に、取引データを集積・保管し、必要に応じて取り出せるようなシステムのことを一般に「データベース」と言いますが、「分散型台帳」とも訳されるブロックチェーンはデータベースの一種であり、その中でも特に、データ管理手法に関する新しい形式やルールをもった技術です。

ブロックチェーンは、セキュリティ能力の高さ、システム運用コストの安さ、非中央集権的な性質といった特長から、「第二のインターネット」とも呼ばれており、近年、フィンテックのみならず、あらゆるビジネスへの応用が期待されています。

 

ブロックチェーンの特長・メリット(従来のデータベースとの違い)

ブロックチェーンの主な特長やメリットは、①非中央集権性、②データの対改竄(かいざん)性、③システム利用コストの安さ④ビザンチン耐性(欠陥のあるコンピュータがネットワーク上に一定数存在していてもシステム全体が正常に動き続ける)の4点です。

これらの特長・メリットは、ブロックチェーンが従来のデータベースデータとは異なり、システムの中央管理者を必要としないデータベースであることから生まれています。

分散台帳とは.jpg

ブロックチェーンと従来のデータベースの主な違いは次の通りです。

 

従来のデータベースの特徴

ブロックチェーンの特徴

構造

各主体がバラバラな構造のDBを持つ

各主体が共通の構造のデータを参照する

DB

それぞれのDBは独立して存在する

それぞれのストレージは物理的に独立だが、Peer to Peerネットワークを介して同期されている

データ共有

相互のデータを参照するには新規開発が必要

共通のデータを持つので、相互のデータを参照するのに新規開発は不要

ブロックチェーンは、後に説明する特殊な仕組みによって、「非中央集権、分散型」という特徴を獲得したことで、様々な領域で注目・活用されているのです。

👉参考記事:『ブロックチェーン(blockchain)とは?仕組みや基礎知識をわかりやすく解説!

DeFiアプリケーションの事例

DEX(分散型取引所)

DeFiの例として最もわかりやすいものが、「Uniswap」に代表されるDEX(Decentralized Exchange:分散型取引所、デックス)です。

DEXとは、主にイーサリアムのスマートコントラクトを活用して構築されたP2Pの取引所のことで、DEX市場の月間取引量は、2020年時点ですでに4,000億円を越えるほど拡大しており、関連するトークンも高騰しています。

通常、暗号資産の取引所は、bitFlyerやCoincheckのような特定の企業が運営しています。

これに対して、DEXでは、ブロックチェーンのスマートコントラクト機能により、中央一括管理を行う金融機関を必要とせず、流動性の供給から、取引の約定に至るまで、一連のプロセスのほとんどが自動的に処理されています。

レンディング(貸付)プラットフォーム

銀行による中央一括管理のもとに行われる代表的な金融サービスの一つがレンディング(貸付)です。

借り手と貸し手の間に銀行が入り、貸し手に渡される利息に、銀行の経費としての利子が加わることで、貸し借りによって大きな金額差が生まれてしまっていました。

これに対して、DeFiのレンディングプラットフォームでは、ブロックチェーンのスマートコントラクトを用いることで銀行などの仲介業者を排除することができ、不要な”中抜き”がなくなることで、借り手にとっても貸し手にとってもメリットのある取引を実現することができます。

また、Compound(コンパウンド)やArve(アーヴ)といったプラットフォームでは、信用情報なしに資金調達を行えるというメリットもあります。

ステーブルコイン

DeFiにより、イーサリアムのネットワーク通貨”イーサ(ETH)”を担保に、米ドル(USD)と価値が紐づくステーブルコインを発行し保有することができるサービス「Maker」も登場しています。

ステーブルコインとは、価格変動が少なくなるよう設計された暗号資産(仮想通貨)の総称です。

ビジネスで利用する通貨には、価格が安定していることが必要です。

通貨の価格が大きく変動すると、価格設定を頻繁に更新しなればならず、保有する通貨の価格変動リスクについても考慮し続ける必要があります。

Makerでは、既存の米ドルと結びつけたステーブルコインを発行することで、ネット上で自由にやり取りでき、かつ、安定した通貨を、経済的、政治的、物理的に金融アクセスの困難な人に対して提供しています。