ブロックチェーン技術が真贋証明に応用できるワケ。LVMH、資生堂などの事例も紹介します!

2024年現在、ブロックチェーン技術は様々な分野へ応用されています。そんななか、ブランド品を中心とした高級な商品のサプライチェーンマネジメントにおいて、ブロックチェーンやNFTを活用した真贋証明に取り組む企業が増加しています。

本記事ではそのメリットや各社が行うトレーサビリティの担保に向けた取り組み事例について解説します!

  1. 偽造品対策としての真贋証明
  2. ブロックチェーンが真贋証明にはたす役割
  3. ブロックチェーンを用いた真贋証明の取り組み事例
  4. まとめ

偽造品対策としての真贋証明

真贋証明とは?

真贋証明とは、ある商品が本物かどうかを証明することを意味します。現在は、製品ごとに付与されたシリアルナンバーが記載されたギャランティカードを発行する形式が主流となっています。

この形式では、店舗側はシリアルナンバーをもとに購入者名、購入した品物、購入日を管理しているため、正規品か否かを照合することが可能になっています。また、バッグや財布などを修理に出す際に提示することで、正規店でのサポートが受けられるという利点もあります。 

一方で、最近ではギャランティカードの偽物も出回るようになってきています。ギャランティカードはただの数字が印刷されたカードに過ぎず、直接製品に刻まれているわけではありません。そのため、番号が実在するものであれば、いくらでも複製できてしまうのです。

なぜ、真贋証明が必要なのか?

こうした真贋証明が生まれる背景には、「偽造品の増加」という社会問題があります。偽造品とは、他者の創った知的財産の無断コピーや、類似製品のことです。

厳密な言葉の定義はなされていませんが、一般に偽造品と呼ばれるものには、次の2つがあります(外務省ホームページより)。

  • 模倣品:特許権、実用新案権、意匠権、商標権を侵害する製品のこと
  • 海賊版:著作権、著作隣接権を侵害する製品のこと
出典:外務省

日本でも、一時、映画等のコンテンツの違法海賊版が大量に出回る事件が話題になりましたが、近年では、そうしたコピーの容易な情報商品だけではなく、スマートフォンや時計などの高級ブランドについても、ロゴや商品名など一部のみを変えた「なりすまし製品」も増えています

また、偽造技術の進歩に伴ってスーパーコピーと呼ばれる精巧に作り込まれた偽物も誕生しています。これらは騙すことだけを目的に作られた偽造品とは異なり、見た目はブランド品と全く変わらないものを手頃な価格で手に入れたいという消費者から一定の需要があるのです。

もちろん商標や意匠の観点からもこの行為はNGですが、更に問題となるのが二次流通した際に見分けがつかないことです。粗悪な偽物と異なり、緻密なスキャンと巧妙な模倣技術によって複製されたスーパーコピーはプロの目でも見抜くのにはコツがいるそうです。

つまり、メルカリなどのC2Cプラットフォームなどで鑑定を経ずに入手したブランド品は果たして本物なのかどうか、もはや私たち一般人には見分ける術はないということです。

こうした不特定多数の偽造品業者をすべて取り締まることは現実には難しいため、ブランド保護だけでなく安全性の向上も含めた企業努力の一つとして、近年、真贋証明に着手する企業が増えています

偽造品被害の実態

では、実際の偽造品による被害はどの程度なのでしょうか?

財務省によると、2022年の偽造品の直接的悪影響と間接的悪影響の総額は約3兆4,400億ドル~4兆6,800億ドルにも上ると見られています。2013年時点では約1兆6,600億ドル~2兆300億ドルだったことから、この数年間でさえ偽造品による被害は急激に拡大していることがわかります。

また、OECD(経済協力開発機構)が公表している資料では、「2016年の押収品に占める財で最も多かったのは(ドル換算)、靴、衣料品、革製品、電気製品、時計、医療機器、香水、玩具、宝飾品、薬品で」あり、「税関当局によると、商標のついたギターや建築資材といった過去にはあまり見られなかった財の偽造品が増加して」いるとも発表されています。

同様の被害は、日本国内でも広がっています。特許庁によると、国内で模倣品被害を受けた法人数は、2015年度の10,341法人(全体の6.1%)から2019年度の15,493法人(全体の7.4%)と大幅に増加しています。

出典:特許庁「模倣品被害実態調査報告書(2016〜2020年度)」より筆者作成

これらの情報はあくまでビジネス取引に関わる範囲に限定されていることから、アートなどのビジネスによらない著作権等の侵害や個人間取引での詐欺行為なども考慮すれば、偽造品の被害は非常に大きな社会問題であることが理解できるでしょう。

こうした流れを受けて、冒頭でも触れた通り、近年、ブロックチェーン技術を応用した真贋証明の社内システムや、独立サービス等が急増しています。

ブロックチェーンが真贋証明にはたす役割

ブロックチェーンとは?

出典:shutterstock

ブロックチェーンは、2008年にサトシ・ナカモトと呼ばれる謎の人物によって提唱された暗号資産「ビットコイン」の中核技術として誕生しました。

ブロックチェーンの定義には様々なものがありますが、噛み砕いていうと「取引データを暗号技術によってブロックという単位でまとめ、それらを1本の鎖のようにつなげることで正確な取引履歴を維持しようとする技術のこと」です。

取引データを集積・保管し、必要に応じて取り出せるようなシステムのことを一般に「データベース」といいますが、ブロックチェーンはそんなデータベースの一種です。その中でもとくにデータ管理手法に関する新しい形式やルールをもった技術となっています。

ブロックチェーンにおけるデータの保存・管理方法は、従来のデータベースとは大きく異なります。これまでの中央集権的なデータベースでは、全てのデータが中央のサーバーに保存される構造を持っています。したがって、サーバー障害や通信障害によるサービス停止に弱く、ハッキングにあった場合に、大量のデータ流出やデータの整合性がとれなくなる可能性があります。

これに対し、ブロックチェーンは各ノード(ネットワークに参加するデバイスやコンピュータ)がデータのコピーを持ち、分散して保存します。そのため、サーバー障害が起こりにくく、通信障害が発生したとしても正常に稼働しているノードだけでトランザクション(取引)が進むので、システム全体が停止することがありません

また、データを管理している特定の機関が存在せず、権限が一箇所に集中していないので、ハッキングする場合には分散されたすべてのノードのデータにアクセスしなければいけません。そのため、外部からのハッキングに強いシステムといえます。

ブロックチェーンでは分散管理の他にも、ハッシュ値と呼ばれる関数によっても高いセキュリティ性能を実現しています。

ハッシュ値は、ハッシュ関数というアルゴリズムによって元のデータから求められる、一方向にしか変換できない不規則な文字列です。あるデータを何度ハッシュ化しても同じハッシュ値しか得られず、少しでもデータが変われば、それまでにあった値とは異なるハッシュ値が生成されるようになっています。

新しいブロックを生成する際には必ず前のブロックのハッシュ値が記録されるため、誰かが改ざんを試みてハッシュ値が変わると、それ以降のブロックのハッシュ値も再計算して辻褄を合わせる必要があります。その再計算の最中も新しいブロックはどんどん追加されていくため、データを書き換えたり削除するのには、強力なマシンパワーやそれを支える電力が必要となり、現実的にはとても難しい仕組みとなっています

また、ナンスは「number used once」の略で、特定のハッシュ値を生成するために使われる使い捨ての数値です。ブロックチェーンでは使い捨ての32ビットのナンス値に応じて、後続するブロックで使用するハッシュ値が変化します。

コンピュータを使ってハッシュ関数にランダムなナンスを代入する計算を繰り返し、ある特定の条件を満たす正しいナンスを見つけ出します。この行為を「マイニング」といい、最初に正しいナンスを発見したマイナー(マイニングをする人)に新しいブロックを追加する権利が与えられます。ブロックチェーンではデータベースのような管理者を持たない代わりに、ノード間で取引情報をチェックして承認するメカニズム(コンセンサスアルゴリズム)を持っています。

このように中央的な管理者を介在せずに、データが共有できるので参加者の立場がフラット(=非中央集権)であるため、ブロックチェーンは別名「分散型台帳」とも呼ばれています。

こうしたブロックチェーンの「非中央集権性」によって、データの不正な書き換えや災害によるサーバーダウンなどに対する耐性が高く、安価なシステム利用コストやビザンチン耐性(欠陥のあるコンピュータがネットワーク上に一定数存在していてもシステム全体が正常に動き続ける)といったメリットが実現しています。

データの安全性や安価なコストは、様々な分野でブロックチェーンが注目・活用されている理由だといえるでしょう。

詳しくは以下の記事でも解説しています。

真贋証明に欠かせない「トレーサビリティ」

真贋証明は、ある商品が「いつ」「どこで」「誰の手によって」「どうやって」扱われたのか、そしてそれらの情報は正しいのか、ということを証明することによって実現できます。

商品からこうした情報が正しく取得できる状態を「トレーサビリティ(が担保されている)」と言い、真贋証明には欠かせない条件といえます。

トレーサビリティ(Traceability、追跡可能性)とは、トレース(Trace:追跡)とアビリティ(Ability:能力)を組み合わせた造語で、ある商品が生産されてから消費者の手元に至るまで、その商品が「いつ、どんな状態にあったか」が把握可能な状態のことを指す言葉です。

まずは商品のトレーサビリティを担保した上で、商品情報を記載したQRコードやRFIDなどを商品に印字し、それを消費者がスマートフォンで読み取るなどして真贋を確かめることになります。

真贋証明(あるいはトレーサビリティ)の条件

トレーサビリティの担保、そして真贋証明のためには、次の2つの条件が満たされている必要があります。

  • サプライチェーン上で、商品に関する情報を一元で管理できている
  • その管理体制において、商品データの正しさが損なわれない

1点目は、サプライチェーン・マネジメントにおける情報一元管理システムの構築を意味しています。一般に、ある商品が「創られ、作られて、売られる」までには、製造業者、流通業者、小売業者など大小様々な企業が関わっています。

そして、それぞれの企業が、それぞれの方法で、商品に関わるデータを管理・利用しているのが通例です。そのため、一つの商品に関するデータであっても、小売業者に聞いても小売に関わる時点までのことしかわからず、あるいは製造元に問い合わせても流通から先のことはわからない、といった状況に陥ることがほとんどです。

そこで、サプライチェーンを機能別に(つまりは企業単位で)分断するのではなく、商品単位で一連のシステムとして捉え、関連企業間のデータ連携を行うことで、商品が「いつ」「どこで」「誰の手によって」「どうやって」扱われたのかを把握することができるようになります。

2点目は、1点目の管理システムにおいて、データのセキュリティが十分に担保されている状態を意味しています。商品のトレーサビリティが担保され、正しく真贋証明が行われるためには、証明のもととなるデータに対する信用が十分であることが求められます。

しかし、システムのセキュリティ要件が十分に満たされていない場合、第三者による攻撃を受けることによるデータの改ざんや破損、あるいはシステムダウンによるデータの損失などのリスクが考えられます。

そこで、システムをデータセキュリティに強い技術によって構築することで、そのデータをもとにした真贋証明を適切に履行することが可能になります。

ブロックチェーンが真贋証明の条件を同時に満たす!

これらの条件を満たすことができる技術がブロックチェーンです。

先に見たように、ブロックチェーンには、次の特長があります。

  • 非中央集権的な分散システムであるため、競合・協業他社のデータ連携が行いやすい
  • セキュリティが強固なため、データ改ざんやシステムダウンのリスクに強い

1点目の課題であった「データ連携」の障害となるのは、異なる利害関係のもとにある複数の企業が簡単に手を結びにくいことです。これに対して、「非中央集権的」「分散的」であるブロックチェーンでは、例えばGoogleやAmazonのような中央管理プラットフォームに権力が集中するということなく、横並びでデータ連携を行うことができます(”All for One”ではなく、”One for All”なデータベース)

また、2点目の課題についても、そもそもブロックチェーンが仮想通貨の中核技術として誕生した経緯からもわかるように、技術そのものに「データが改ざんされにくく、システムダウンに強い」という特性があります

ブロックチェーンはこうした特長をもっていることから、次にみるように、近年、様々な業界で真贋証明プラットフォームの中核技術として利用され始めています。

ブロックチェーンを用いた真贋証明の取り組み事例

LVMH

出典:Coin Desk

世界的に有名な高級ブランド「LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)」や「Dior / Christian Dior(クリスチャン・ディオール)」の親会社「LVMH」は、ラグジュアリー品の真贋を証明するためのブロックチェーンプラットフォーム「AURA」をリリースしています。

このプラットフォームでは、原材料の調達から店頭で販売されるまでの一連のプロセスを追跡可能になっており、それらの情報は変更や改ざん、ハッキングができない形でブロックチェーン上に保存されます。それらの情報を含むQRコードを製品に付けることで、消費者はブランドのアプリを使ってそれを確認できるという仕組みです。

AURAで採用されるブロックチェーンは、JPモルガンとエンタープライズ・イーサリアム・アライアンスで共同開発した企業向けブロックチェーン「Quorum」上で構築されているとのこと。コンソーシアム型のブロックチェーンとなっており、すでにプラダやリシュモン傘下のカルティエという2大ラグジュアリーブランドが参加しています。

また、将来的には中古品にも適用範囲を拡大していく予定となっています。AURAでは製品が最初にどこで購入され、いつリセールに出されたのかといった情報も提供されるため、二次流通している製品に対してもデジタル上で証明できます。こうした技術を利用し、LVMHは全製品を正規品として認定することを目指しています。

「製品のライフサイクルを通して、消費者に高いレベルの透明性とトレーサビリティを提供する」という目的自体は全てのラグジュアリーブランドに共通するはずです。したがって、AURAのような競合他社が協力して変化を促し、共通の解決法を見つけ出すことは意味を成します。

世界的著名ブランドがブロックチェーンを利用することで、今後もさまざまなブランドがブロックチェーン業界に参入していくと予想されるでしょう。

VACHERON CONSTANTIN

1755年創業の高級時計ブランド「VACHERON CONSTANTIN(ヴァシュロン・コンスタンタン)」は、2019年5月から商品の真贋判定にブロックチェーンを導入しています。

同ブランドではビンテージモデルのコレクション「Les Collectionneurs」の鑑定書をブロックチェーンに記録したことを皮切りに、ブロックチェーン技術を利用して様々なヴィンテージウォッチにデジタル証書を発行しています。

同社のブロックチェーン・テクノロジーでは、時計の販売時に唯一性のあるトークン(EthereumのERC-721)を発行し、デジタルIDとして活用することで、時計のライフサイクルの追跡や所有権の共有や証明をします。鑑定書は専用アプリで閲覧でき、所有権の変更はスマホでQRコードを読み取れば完了します。

このサービスでは、オーナー側の難しい操作は不要です。オーナーはウェブサイトへの登録とケースバックに刻印された時計のシリアルナンバーを入力、もしくは新しい保証カードのQRコードをスキャンするだけで、デジタル真正証書を手に入れることができます。

従来の紙の鑑定書では偽造の恐れがありましが、ブロックチェーン上に記録された情報は変更や複製が限りなく不可能に近く、時計の所有者が何度変わっていても偽造を防止できる本物のデジタル証明書の作成が可能になります。時計ごとの特性、価値、性質、真贋に関して、製品と不可分かつ安全なデータが手に入るでしょう。

油長酒造

水端1355
出典:SBI Traceability

2023年11月に、SBIトレーサビリティ株式会社は、ブロックチェーン技術などを活用したブランド保護を可能とするトレーサビリティ・サービス「SHIMENAWA(しめなわ)」が、油長酒造株式会社の日本酒「水端1355」でも採用されたと発表しました。

SBIトレーサビリティが提供する「SHIMENAWA(しめなわ)」は、米国R3社の開発したエンタープライズ向けブロックチェーン「コルダ(Corda)」と、サトー社のNFC/RFID技術を組み合わせたデジタルペアリングを利用しています。

「SHIMENAWA」は、2021年12月より大手コンビニエンスストアのローソンが、上海拠点の店舗における生産地情報表示のプラットフォームとして導入しました。そういった元々のトレーサビリティの機能に加え、さらに偽造品に強いサービスとして生まれ変わり、「開封検知」の機能を組み込ませています。

出典:Begin

日本酒の栓には上記のNFCタグがついています。タンパーと呼ばれる電線がICタグにつながっており、ボトルのキャップを外してラベルがちぎれると、その日時と場所をICタグからスマホを経由してブロックチェーン上に記録できるようになっています。

現在、価値の高い日本酒の空き瓶は高値で取引されています。もちろん、記念・プレミアという見方もできますが、残念ながら偽造品として悪用されている現実もあります。開封した情報がブロックチェーンに記録されていることで、食品衛生の観点だけではなく、真贋証明としても役立つということです。

また、開封済みの日本酒を飲む際にも、スマホをかざすことで鮮度を確かめることができます。その銘柄が「いつ」「どこで」消費されているかというデータも取得することができ、リアルな消費データを経営や商品開発に活用できます。

油長酒造の他にも、「梵」を提供する福井県の加藤吉平商店や、「零響(れいきょう) – Absolute 0 -」を提供する宮城県の新澤醸造店といった、他のプレミアムラインの日本酒提供者も、「SHIMENAWA」を導入しており、今後もますます身近なサービスになっていくことでしょう。

集英社「SHUEISHA MANGA-ART HERITAGE」

サブカル・コンテンツ領域の取り組みとして注目されているのが、2021年3月1日に集英社が始めた「SHUEISHA MANGA-ART HERITAGE」です。

同サービスは、アナログコンテンツである漫画の複製原画を、所有者履歴や真贋の証明を行うことで、絵画のような美術品として流通させることを狙ったプラットフォームサービスです。

すべての作品は、NFT管理サービス「Startrail PORT」に登録されています。購入者は、複製原画とともに送付されたブロックチェーン証明書付きのICタグをスマートフォンで読み込むことで、その原画の所有者履歴や真贋証明を確認することができます。

出典:IT media NEWS

同取り組みでは、美術品や骨董品の際に必ず問題となる「鑑定」をブロックチェーン技術で代用することで、鑑定士やアナログ証明などの手段に頼ることなく、「正しい価値」を流通させることを狙っています。

また、そうした従来の手段では管理しきれなかった所有者履歴も同時に明らかにすることで、これまで以上に「正しい」価値証明にもつながると考えられます。

この取り組みによって、漫画等のアナログコンテンツを制作するクリエイターの新たな収入源も確保され、より優れたコンテンツが生み出しやすくなるでしょう。

資生堂

出典:ザ・ギンザ(THE GINZA) オフィシャルサイト

資生堂のプレステージラインであるザ・ギンザではRFID/QRを利用した真贋証明に取り組んでいます。

国外人気も高い同社の製品は、偽造品が出回ることも少なくありませんでした。それによって、逸失利益が生じるだけでなく、ブランド価値が低下したりエンドユーザーとの接点が持てなくなるといった問題がありました。

そこで同社では製品にRFIDとQRの二層タグを取り付け、流通経路をユーザーが簡単に把握できるような仕組みを構築。購入した商品の外箱内に貼付されているシールを剥がし、QRコードをスマートフォンでスキャンすると、デジタル上で正規品であるか否かがすぐにわかるようになりました。

またユーザー自身が読み取ることでポイントを付与し、「ザ・ギンザ メンバーシップクラブ」内のステージに応じた特典が提供できる仕組みとなっています。当社が開発しているIoT 連携のブロックチェーンツールでは、製品のトレーサビリティを通してマーケティングやユーザー体験の向上といった分野にもつなげています。

THE GINZA正規品証明書の登録方法について

こういったシームレスな顧客体験が実現できるのも、ブロックチェーンによるトレーサビリティシステムの特徴といえるでしょう。

まとめ

今回は、近年問題になっている偽造品に対してブロックチェーンを用いたソリューションの事例をご紹介いたしました。ブランドの信用によって価値が担保されている高級品はもちろん、品質が評価されている「メイド・イン・ジャパン」においても粗悪な偽造品が市場に出回ることは日本企業にとっては致命傷になり得ます。

そうした問題に対してトレーサビリティの確保は非常に重要な問題です。製造工程や原材料、プロダクトのディティールにこだわるのと同時に、ユーザー側が商品情報を確認できる仕組みを考えるべき時がきたのではないでしょうか。

株式会社トレードログは、ブロックチェーン開発・導入支援のエキスパートです。弊社はコラム内で取り上げたザ・ギンザのプロジェクトにおいても技術支援を行っており、トレーサビリティ実現の経験も豊富です。

偽造品問題への対応やブランド価値の向上を目指す企業様はもちろん、ブロックチェーン開発で課題をお持ちの企業様やDX化について何から効率化していけば良いのかお悩みの企業様は、ぜひ弊社にご相談ください。貴社に最適なソリューションをご提案いたします。