NFT×ゲーム〜「遊んで稼ぐゲーム」について解説〜

近年、ブロックチェーン技術を基盤としたNFTゲームが「遊んで稼ぐゲーム」として徐々に注目を集めるようになってきています。これまで趣味として楽しんでいたゲームによって、お金が手に入る時代になったのです。今回は、NFTゲームを聞いたことがあるが詳しい内容や仕組みまでは知らない方向けに、「そもそもNFTとは?」といった内容からNFTとゲームとの関係性、話題となっている具体的なゲームタイトルについて解説していきます。

そもそもNFTとは?
NFT=デジタルの”はんこ”
NFTとブロックチェーン
NFT×ゲーム
ゲームでお金を稼ぐことができる
「変えが効かないもの」の価値
価値が高まり取引が生まれる
ゲーム内で不正(チート)が起きにくい
様々なNFTゲーム
Axie Infinity.
The Sandbox#post-2001-_g4aai5b2kist#post-2001-_g4aai5b2kist
Stepn
NFTゲームの課題と将来性
課題
ゲームクオリティが低い
新規ユーザーの参入ハードルが高い
法整備が整っていない
将来性
大手ゲームメーカーの参入
Krafton
スクウェア・エニックス
仮想通貨価格への影響

そもそもNFTとは?

NFT=デジタルの”はんこ”

NFTとは簡単に言うと「デジタルデータに偽造不可な鑑定書・所有証明書をもたせる技術」のことです。さらに噛み砕いて表現すると「デジタルコンテンツにポンと押す ”はんこ” のようなもの」です。

出典:pixabay

NFTを言葉の意味から紐解くと、NFT=「Non-Fungible Token」の略で、日本語にすると「非代替性トークン」となります。非代替性は「替えが効かない」という意味で、トークンには「データや通貨・モノ・証明」などの意味があります。

つまり「唯一無二であることの証明ができる技術」を意味し、実際にはデジタル領域で活用されることから冒頭ではデジタルの ”はんこ” と表現しました。

👉参考記事:『【2022年】NFTとは何か?なぜ話題なのか、分かりやすく解説!』

NFTとブロックチェーン

NFTはブロックチェーンという技術を用いて実現しています。

ブロックチェーンは「一度作られたデータを二度と改ざんできないようにする仕組み」です。データを小分けにして暗号化し、それを1本のチェーンのように数珠つなぎにして、世界中で分散管理されています。そのため、コピーしたり、改ざんしたり、データが消えたりする心配がありません。

👉参考記事:『ブロックチェーン(blockchain)とは何か?仕組みや特長をわかりやすく解説!

NFT×ゲーム

NFTゲームとは、上記でご説明した「ブロックチェーン技術」を基盤にしてつくられたゲームのことです。ブロックチェーンゲームとも呼ばれます。

NFTゲームには、従来のゲームには無い次のような特徴があります。

  • ゲームでお金を稼ぐことができる
  • ゲーム内で不正(チート)が起きにくい

ゲームでお金を稼ぐことができる

NFTゲームの最大の特徴は、プレイすることによって収益化できるゲームが多く存在していることです。Play to Earn(P2E) = 「遊んで稼ぐ」と呼ばれる概念で、ゲームの種類によってMove to Earn = 「運動して稼ぐ」や、Learn to Earn = 「学んで稼ぐ」といった派生の概念も生まれています。

出典:pixabay

しかし、これまでのゲームは、例えばゲーム内でレアアイテムを入手できたとしてもそれを第三者に売ったりすることはできませんでした。なぜなら、それが本当に希少性の高いものなのかを証明する手段がなかったからです。しかしNFTゲームの場合はそれが可能となりました。

「替えが効かないもの」の価値

人は唯一性や希少性のあるもの、つまり「替えが効かないもの」に価値を感じます。例えば、大谷翔平の「直筆サイン入り本」やゴッホの「原画」は「替えが効かない」1点モノのため価値が高まります。また、不動産や宝石・絵画などPhysical(物理的)なものは、証明書や鑑定書によって「唯一無二であることの証明」ができます。

そしてNFTの ”はんこ” を押す技術によって、ゲーム内のコンテンツに対しても「替えが効かないもの」であることの証明が可能となりました。NFTゲーム内のアイテムや土地などはすべてNFT化され、各アイテムには唯一性や希少性が担保され、唯一無二のキャラクターやレアアイテムの価値は高まっていきます。

価値が高まり取引が生まれる

唯一性や希少性が担保され価値が高まったゲーム内コンテンツは、そのゲーム内での取引はもちろん、NFTマーケットプレイスと呼ばれるゲーム外の取引所でも売買が可能となります。NFTマーケットプレイスでの取引は主に仮想通貨で行われ、履歴も全てブロックチェーン上に残るため非常に改ざんされにくい仕組みとなっています。

出典:pixabay

補足ですが、上記のような「ゲームでお金を稼ぐ」という概念は以前から存在しており、GameFi(ゲームファイ)= Game(チート不可のゲーム) + Finance(経済活動) と呼ばれていました。それが、最近になってNFTゲームと呼ばれるようになった経緯があります。

ゲーム内で不正(チート)が起きにくい

既存のゲームでは、プレイヤーが自分に有利になるようにデータを改ざんする、いわゆる「チート行為」が行われる恐れがあります。チート行為は普通に楽しんでいるプレイヤーが楽しめなくなるだけでなく、競技シーンにおいては公平性を保てなくなる深刻な課題でした。

一方でNFTはブロックチェーン技術を基盤としているため、ゲーム内で不正ができない仕組みとなっています。先述したように、ブロックチェーン技術は「一度作られたデータを二度と改ざんできないようにする仕組み」なので、従来のゲームのようにコードの書き換えを簡単に行えません。またゲームデータは分散管理されているため、万が一不正があった場合にはすぐに排除できる環境が整っています。

様々なNFTゲーム

続いて、2022年時点で人気のNFTゲームを3つご紹介します。

Axie Infinity

👉Axie Infinityの公式HP

「Axie Infinity(アクシー・インフィニティ)」は、「Axie(アクシー)」と呼ばれるモンスターを使って戦うバトルゲームで、Play to Earn(P2E) =「遊んで稼ぐ」という言葉が流行るきっかけとなったゲームです。

ゲーム内の対戦で稼ぐことはもちろんですが、アクシーを他の人に貸す事により不労所得を得る、という稼ぎ方も話題となりました。

The Sandbox

👉The Sandboxの公式HP

The Sandboxは、3Dのオープンワールドの中で、建物を建築したり自分の”オリジナルのゲーム”を作ることができます。何をするかはプレイヤーの自由で、マインクラフトに似たジャンルのゲームです。

「LAND」というゲーム内の土地がNFTとして取引されており、自分の所有するLANDで作った施設の不動産収入を得ることもできます。

また、LANDの所有者のできることの一つとして「ガバナンス投票」に参加できる権利が与えられ、The Sandboxというプラットフォームを今後どのようにしていくか、などを決めることができます。

Stepn

👉STEPNの公式HP

スマホのGPSでプレイヤーの移動を感知し、その距離や速度によってゲーム内通貨が付与されるゲームです。

ゲームを始めるためには ”スニーカー” を購入する必要があり、最低でも10万円ほどの初期投資が必要となります。また、スニーカーの性能によって得られるゲーム内通貨の量も変わってくるので、高性能のスニーカーは非常に高値で取引されています。

NFTゲームの課題と将来性

「遊んで稼ぐゲーム」という全く新しい概念を生み出したNFTゲーム。

最後に、NFTゲームに関する解決すべき課題と、その将来性について解説します。

課題

ゲームクオリティが低い

NFTゲームのゲームとしてのクオリティは、一般的なコンシューマーゲームに比べて及ばないものが多いです。ゲームを面白いと感じるかどうかは人それぞれの主観によりますが、人気のスマホゲームや家庭用ゲーム機で発売されているようなタイトルと比較すると「NFTゲームはクオリティが低くて面白くない」と感じるプレイヤーがいるのも仕方ありません。

NFTゲームのクオリティが低い理由は、NFTゲーム市場に参入しているのは新しいゲーム会社、あるいは初めてゲーム開発を行う新進気鋭のベンチャー企業が多いためです。今後、予算・経験ともに豊富な大手ゲーム会社が参入し、市場規模が大きくなればなるほどゲームのクオリティも自ずと上がってくるでしょう。

新規ユーザーの参入ハードルが高い

一般的なコンシューマーゲームは、購入・インストールすればすぐに遊ぶことができます。

一方でNFTゲームでマネタイズするには、仮想通貨での取引を行うための取引所口座の開設といった事前準備や、参入するためにまとまった資金が必要な場合もあります。

仮想通貨取引に慣れていないユーザーからすると、ゲームを始める前段階で少し億劫に感じてしまうでしょう。

法整備が整っていない

NFT”ゲーム”に限らず、NFTそのものの歴史がまだまだ浅いため、法整備が完全には整っていません。

法律的な整備が進んでいないため、NFTの取引で金銭的な損失があった場合には、法律的な保護が受けられず自己責任となってしまうこともあるでしょう。

将来性

大手ゲームメーカーの参入

今後は、大手ゲームメーカーの参入が加速する可能性が高いと考えられます。ゲーム内のアイテムがNFT化されることにより、既存の大手ゲーム制作会社にとってメリットがあるからです。

例えば、NFT化されたアイテムが転売を繰り返されることにより、二次流通による収益を上げられます。また、NFTによって希少性の担保ができることによって今よりもアイテムの価値が認められやすくなり、現時点ではお金になっていない部分を新たにマネタイズできる可能性が大いにあります。

Krafton

PUBGの大ヒットにより2021年度に約2,000億円の売り上げを記録した韓国のゲーム大手:Kraftonは、暗号資産ブロックチェーン・ソラナ(SOL)を開発するソラナラボと連携し、NFTを利用したソラナ基盤のゲームを共同開発する計画を発表しました。
👉出典:coinpost「PUBGの制作会社「Krafton」、ソラナラボとNFTゲーム共同開発へ

スクウェア・エニックス

ドラゴンクエストやファイナルファンタジーでお馴染みのスクウェア・エニックスは、ブロックチェーンゲームの本格的な「事業化フェーズ」に移⾏することを発表しています。

👉出典:coinpost「スクウェア・エニックス、ブロックチェーンゲーム事業本格化へ

仮想通貨価格への影響

NFTゲームは仮想通貨のブロックチェーンを基盤にしています。そのため、あるNFTゲームが人気となれば、同じブロックチェーンで扱われる仮想通貨にもポジティブな影響を与える可能性は十分にあります。

NFTゲームで「遊んで稼ぐ」プレイヤーは世界各国で今後も増えていくことが予想されます。NFTゲーム市場全体が盛り上がることで仮想通貨の市場も活発化し、それによってNFTゲーム市場がさらに盛り上がる、という大きな好循環が生まれることが期待されます。

2022年もNFTゲーム市場からは目が離せません。