NFT×トレカ〜NFTが新たな価値を生み出したデジタルカード〜

「NFTトレカ」というワードをSNSやニュースなどで目にする機会が増えてきました。NFTトレカは、有名アイドルや人気スポーツと共に取り上げられる事が多いため、気になる方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では「そもそもNFTとは?」「普通のトレーディングカードと何が違うの?」といった疑問に対する答えや、具体的な銘柄のご紹介も交えてNFTトレカを解説していきます。

大きな話題を呼ぶ ”NFTトレカ”
そもそもNFTとは?
NFT=デジタルの”はんこ”
NFTが必要とされる理由
NFTとブロックチェーン
NFTトレカとは?
従来のトレーディングカード
NFT×トレーディングカード
様々なNFTトレーディングカード
SKE48
ももクロメモリアルNFTトレカ
CryptoSpells
Sorare
NBA Top Shot
まとめ

大きな話題を呼ぶ ”NFTトレカ”

実物のトレーディングカードは、一部の熱心なコレクターに支持されるマニアックな世界という印象があったかもしれません。しかし2020年10月に人気アイドルグループのSKE48のNFTトレカが発売され、即完売となりSNSを中心に大きな話題となることで、「NFTトレカ」というワードが一気に拡散されました。

出典:pixabay

その後も日本国内では、2021年10月に同じく人気アイドルグループ「ももいろクローバーZ」、同年12月には総合格闘技「RIZIN」、2022年2月には漫画家・手塚治虫の代表作「鉄腕アトム」といった様々なジャンルのNFTトレカが発売され、急速に普及し始めています。

👉参考記事:『NFT技術の音楽分野への活用 〜クリエイターとリスナーが享受する新たな価値〜

👉参考記事:『NFTのスポーツ業界への活用〜新時代のファンビジネスと可能性〜

👉参考記事:『【2022年最新版】アートへのNFT活用事例集

そもそもNFTとは?

NFT=デジタルの”はんこ”

NFTとは簡単に言うと「デジタルデータに偽造不可な鑑定書・所有証明書をもたせる技術」のことです。さらに噛み砕いて表現すると「デジタルコンテンツにポンと押す ”はんこ” のようなもの」です。

出典:pixabay

NFTを言葉の意味から紐解くと、NFT=「Non-Fungible Token」の略で、日本語にすると「非代替性トークン」となります。非代替性は「替えが効かない」という意味で、トークンには「データや通貨・モノ・証明」などの意味があります。

つまり「唯一無二であることの証明ができる技術」を意味し、実際にはデジタル領域で活用されることから冒頭ではデジタルの ”はんこ” と表現しました。

NFTが必要とされる理由

世の中のあらゆるモノは大きく2つに分けられます。それは「替えが効くもの」と「替えが効かないもの」です。前述した非代替性トークンは文字通り後者となります。

それぞれの例を挙げていくと、

【替えが効くもの (代替性) 】

  • 硬貨や紙幣
  • フリー素材の画像や音楽
  • 量産される市販品

【替えが効かないもの (非代替性) 】

  • 大谷翔平の「直筆サイン入り」本
  • ゴッホの「原画」
  • ワールドカップ決勝の「プレミアチケット」

人は唯一性や希少性のあるもの、つまり「替えが効かないもの」に価値を感じます。
不動産や宝石・絵画などPhysical(物理的)なものは、証明書や鑑定書によって「唯一無二であることの証明」ができます。

一方で画像やファイルなどのDigital(デジタル)な情報は、コピーされたり改ざんされたりするリスクがあるため「替えが効くもの」と認識されがちで、その価値を証明することが難しいという問題がありました。

実際、インターネットの普及により音楽や画像・動画のコピーが出回り、所有者が不特定多数になった結果、本来であれば価値あるものが正当に評価されにくくなってしまったのです。

そういったデジタル領域においても、「替えが効かないもの」であることを証明する技術がまさにNFTなのです。

NFTがあれば、本物と偽物を区別することができ、唯一性や希少性を担保できます。NFTによって、これまではできなかったデジタル作品の楽しみ方やビジネスが生まれるのです。

👉参考記事:『【2022年】NFTとは何か?なぜ話題なのか、分かりやすく解説!』

NFTとブロックチェーン

NFTはブロックチェーンという技術を用いて実現しています。

ブロックチェーンは「一度作られたデータを二度と改ざんできないようにする仕組み」です。データを小分けにして暗号化し、それを1本のチェーンのように数珠つなぎにして、世界中で分散管理されています。そのため、コピーしたり、改ざんしたり、データが消えたりする心配がありません。

👉参考記事:『ブロックチェーン(blockchain)とは何か?仕組みや特長をわかりやすく解説!

NFTトレカとは?

NFTトレカとは、その名の通り「NFT化されたデジタルトレーディングカード」のことです。トレーディングカードについての基礎知識から、それらのNFT化についてさらに紐解いていきましょう。

従来のトレーディングカード

出典:pixabay

トレーディングカードは「さまざまな絵柄や写真が印刷された、収集および交換目的で販売される鑑賞用または対戦ゲーム用のカード」です。印刷される対象は、スポーツ選手、アニメキャラ、アイドル、ファンタジー作品など非常に多岐にわたります。

希少度の高いカードや対戦時に強力な効果を持つカードは価値が高いとされ、ものによっては数百万円以上の高値で取引されています。

トレーディングカードの唯一性・希少性といった価値を保証するために、信頼できるカード鑑定会社というものが存在します。BGSとPSAの2社が有名で、それぞれの評価基準は微妙に違えど、

  1. 本物であることの証明:カードが専用のハードケースに入れられる
  2. 唯一性の付与:カードに固有番号が振られる
  3. 希少性を担保:非常に厳しい評価基準をもとにカードの状態を格付けする

といったように、「価値のある1点モノ」であることが証明されます。

NFT×トレーディングカード

上記のような従来のトレーディングカードをデジタル化しようとしたとき、単に実物のカードをスキャンしただけの画像データではいくらでもコピーが出来てしまい、価値はほとんど生まれません。価値が無いということは、それをコレクションをしたり高値で取引するということもありえませんでした。

出典:pixabay

そこでNFT技術を用いて、デジタルデータに対して本物のトレカのような唯一性・希少性をもたせたのがNFTトレカです。

NFTによって「替えが効かないもの」化されるだけでなく、これまでの歴代所有者や取引履歴が記録される点が、従来のトレカにはないメリットです。さらにデジタルデータであるため、静止画に限らず音声や動画をトレカ化できる点も、NFTトレカの魅力の一つです。

さらに、NFTトレカはNFTマーケットプレイスで仮想通貨を使った取引が可能であったり、同じブロックチェーン内であれば異なるゲーム同士でお気に入りのカードを使えるなど、これまでのトレカには無い新しい楽しみ方も生まれています。

👉参考記事:『NFT×マーケットプレイス〜取引所の概要から選び方・それぞれの違いを解説〜

👉参考記事:『NFT×ゲーム〜「遊んで稼ぐゲーム」について解説〜

様々なNFTトレーディングカード

続いて、2022年時点で話題となっているNFTトレカをご紹介します。

SKE48

出典:Coincheck

日本国内で最も知られているものがSKE48のNFTトレカです。2020年10月に開催されたライブ「SKE48 Anniversary Fes 2020 〜12公演一挙披露祭〜」にあわせて、ライブ撮りおろし写真がNFTトレカ化されました。その後もライブ開催やイベントにあわせて新たなNFTトレカが続々と発売され、「人気アイドル×NFTトレカ」というトレンドを生み出しました。

また、SKE48のNFTトレカは単なるコレクションアイテムにとどまらず、後述するブロックチェーンカードゲーム「CryptoSpells(クリプトスペルズ)」とのコラボ企画によって、対戦ゲームに使用することもできるようになりました。

ブロックチェーンゲームにおいて、アイドルのトレーディングカードがゲームなどでそのまま使用できるのは日本初の試みとなり、こちらも大きな話題となりました。

ももクロメモリアルNFTトレカ

出典:ももクロNFT

ももいろクローバーZのメモリアルNFTトレカ「10周年記念東京ドームLIVE」は2021年10月に発行されました。

東京ドームで開催された結成10周年記念ライブの様子をカードにしたもので、限定2,288パックのみ販売されましたが、その希少性が注目されわずか1時間で完売しました。

CryptoSpells

出典:CryptoSpells

「CryptoSpells(クリプトスペルズ)」は、日本国内の対戦カードゲームです。先ほどまで紹介した2つはいずれもコレクション用のNFTトレカですが、CryptoSpellsは”オンライン対戦用” のカードとなります。

対戦において強力なカードや、発行枚数が限られるレジェンドカードは希少性が高く、取引所において数十万円で売買されるケースもあります。またプレイヤーは、世界に1枚だけのオリジナルカードを作成することができ、それらが売買される際に作成者は売買手数料の30%〜50%を受け取ることもできます。

先述したSKE48のNFTトレカをゲーム内で使うこともでき、今後の他のカードとのコラボも楽しみなタイトルです。

Sorare

出典:Sorare

Sorare(ソラーレ)は実在するサッカー選手を題材としたNFTトレカです。購入したNFTトレカで自分だけのオリジナルチームを作ってそのスコアを競い合います。

Sorareの最大の特徴は、選手カードの性能が現実の試合結果とリアルタイムで連動している点です。自分の持つ選手がゴールやアシストを決めると、Sorare上でも強化されます。つまり、いかにゲーム内のチームに実際に活躍している旬の選手を組み込めるかが、ハイスコアを出す鍵となってきます。

ゲーム内でスコア上位のプレイヤーには、レアカードが配布されるのに加え、報酬としてイーサリアム(ETH)が与えられます。

チームを構成するNFTトレカは、Sorare内での売買の他にも、ゲーム外のNFTマーケットプレイスによる取引によって入手できます。当然のことながら、現実世界で好成績をおさめる選手のNFTカードには人気が集中し、過去にはあのクリスティアーノ・ロナウド選手のNFTトレカが約3,200万円で売却されました。

2022年5月には、なんと米メジャーリーグベースボール(MLB)と提携することが発表され、同年夏にSorareの野球版がローンチされる予定です。

NBA Top Shot

出典:NBA Top Shot

NBA Top Shotは、北米のプロバスケットボールリーグであるNBAの選手を題材としたNFTトレカの収集や販売、展示を行うことができるNFTプラットフォームです。

NBA選手による歴史的なプレイなどのハイライト動画を ”NFTカード” として所有でき、人気選手のカードは1,000万円以上の価格で取引され、投資家の間でも話題となりました。

Sorare同様、NBA Top Shotには独自のマーケットプレイス機能が備わり、プレイヤー同士の交流やカード売買による二次流通が積極的に行われています。

まとめ

今回はデジタルのトレーディングカード:NFTトレカについて解説しました。

具体的な事例をご紹介する中でお気づきだと思いますが、NFTトレカ市場には様々なジャンルの ”公式” が大々的に参入してきています。一企業にとどまらず、欧州サッカーリーグやNBAといった、そのスポーツを代表するリーグそのものが続々と提携し、NFTトレカが非常に注目されている分野であることが分かります。

現実のトレーディングカードには「遊戯王」や「ポケモンカード」といったビッグタイトルが存在しており、仮にそれらがNFTトレカに参入することがあれば、盛り上がりはさらに加速することでしょう。

今後もNFTトレカの動向から目が離せません。

【2022年5月】NFT関連の仮想通貨銘柄〜ブロックチェーン上での基軸通貨〜

2021年頃から「NFT」という言葉を耳にする機会も増え、最近ではニュースやSNSでも取り上げられることも増えてきました。そしてNFTが注目を集めるに伴い、NFTと同じブロックチェーンを基盤とする仮想通貨の価格も上昇傾向にあります。今回は話題となっているNFTに関連する仮想通貨の銘柄をご紹介していきます。

加熱するNFT関連銘柄
そもそもNFTとは?
NFT=デジタルの”はんこ”
NFTが必要とされる理由
NFTとブロックチェーン
NFT関連銘柄とは?
様々なNFT関連銘柄
エンジンコイン(ENJ)
サンド(SAND)
The Sandboxとは?
The Sandbox内の基軸通貨「SAND」
SANDの将来性
チリーズ(CHZ)
マナ(MANA)
Decentralandとは?
Decentraland内の基軸通貨「MANA」
まとめ

加熱するNFT関連銘柄

2021年は仮想通貨にとって飛躍の年となり、特にNFT関連の仮想通貨の躍進は非常に注目されました。例えば、NFT関連銘柄の一つであるエンジンコイン(ENJ)の価格は、2021年1月の10円台から同年4月には425円と、ごく短期間で40倍にも高騰しました。

その背景には、Coincheck(日本)やCoinbase(アメリカ)といった大手取引所への上場や、世界的ゲームであるMinecraftとの連携があり、いかにNFT市場が活発化しているかがうかがえます。

出典:pixabay

また「Axie Infinity(アクシー・インフィニティ)」やStepnといったNFTゲームによって、Play to Earn(P2E) =「遊んで稼ぐ」という概念が注目を集めています。それらのNFTゲームに関連する仮想通貨の価格も、NFTゲームが盛り上がるに伴い高騰しています。

👉参考記事:『NFT×ゲーム〜「遊んで稼ぐゲーム」について解説〜

本記事では具体的なNFT関連銘柄のご紹介はもちろんですが、まずは「NFTとはそもそも何なのか?」という基礎知識からおさらいしていきます。

そもそもNFTとは?

NFT=デジタルの”はんこ”

NFTとは簡単に言うと「デジタルデータに偽造不可な鑑定書・所有証明書をもたせる技術」のことです。さらに噛み砕いて表現すると「デジタルコンテンツにポンと押す ”はんこ” のようなもの」です。

出典:pixabay

NFTを言葉の意味から紐解くと、NFT=「Non-Fungible Token」の略で、日本語にすると「非代替性トークン」となります。非代替性は「替えが効かない」という意味で、トークンには「データや通貨・モノ・証明」などの意味があります。

つまり「唯一無二であることの証明ができる技術」を意味し、実際にはデジタル領域で活用されることから冒頭ではデジタルの ”はんこ” と表現しました。

NFTが必要とされる理由

世の中のあらゆるモノは大きく2つに分けられます。それは「替えが効くもの」と「替えが効かないもの」です。前述した非代替性トークンは文字通り後者となります。

それぞれの例を挙げていくと、

【替えが効くもの (代替性) 】

  • 硬貨や紙幣
  • フリー素材の画像や音楽
  • 量産される市販品

【替えが効かないもの (非代替性) 】

  • 大谷翔平の「直筆サイン入り」本
  • ゴッホの「原画」
  • ワールドカップ決勝の「プレミアチケット」

人は唯一性や希少性のあるもの、つまり「替えが効かないもの」に価値を感じます。
不動産や宝石・絵画などPhysical(物理的)なものは、証明書や鑑定書によって「唯一無二であることの証明」ができます。

一方で画像やファイルなどのDigital(デジタル)な情報は、コピーされたり改ざんされたりするリスクがあるため「替えが効くもの」と認識されがちで、その価値を証明することが難しいという問題がありました。

実際、インターネットの普及により音楽や画像・動画のコピーが出回り、所有者が不特定多数になった結果、本来であれば価値あるものが正当に評価されにくくなってしまったのです。

そういったデジタル領域においても、「替えが効かないもの」であることを証明する技術がまさにNFTなのです。

NFTがあれば、本物と偽物を区別することができ、唯一性や希少性を担保できます。NFTによって、これまではできなかったデジタル作品の楽しみ方やビジネスが生まれるのです。

👉参考記事:『【2022年】NFTとは何か?なぜ話題なのか、分かりやすく解説!』

NFTとブロックチェーン

NFTはブロックチェーンという技術を用いて実現しています。

ブロックチェーンは「一度作られたデータを二度と改ざんできないようにする仕組み」です。データを小分けにして暗号化し、それを1本のチェーンのように数珠つなぎにして、世界中で分散管理されています。そのため、コピーしたり、改ざんしたり、データが消えたりする心配がありません。

👉参考記事:『ブロックチェーン(blockchain)とは何か?仕組みや特長をわかりやすく解説!

NFT関連銘柄とは?

出典:pixabay

NFTはゲームやアート、スポーツといった様々な分野で活用されており、それらのエコシステムはブロックチェーンを基盤に作られています。そして、そのブロックチェーン上での基軸通貨を「NFT関連銘柄」と表現します。

👉参考記事:『【2022年最新版】アートへのNFT活用事例集

👉参考記事:『NFTのスポーツ業界への活用〜新時代のファンビジネスと可能性〜

例えば、あるNFTゲーム内で得たアイテムの価値はそのNFTに関連する仮想通貨で示され、さらにそのアイテムを取引所(NFTマーケットプレイス)で売買する際にも、そのNFTに関連する仮想通貨で取引がなされます。

👉参考記事:『NFT×マーケットプレイス〜取引所の概要から選び方・それぞれの違いを解説〜

そのNFTが所属するブロックチェーン上での基軸通貨、それが「NFT関連銘柄」です。

様々なNFT関連銘柄

続いて、2022年時点で話題となっているNFT関連銘柄を4つご紹介します。

エンジンコイン(ENJ)

エンジンコイン(ENJ)はブロックチェーンプラットフォーム「Enjin platform」で発行される仮想通貨です。Enjin platformはシンガポールの企業「Enjin」が2017年に運営を開始したイーサリアムをベースとしたブロックチェーンプラットフォームで、主にオンラインゲームをするために設計されています。

👉出典:Enjin platformのHP

Enjin platformでは35種類ものオンラインゲームがプレイ可能で、それらゲーム内で利用するNFTを発行するためにプラットフォーム上の各ゲーム間で連携されています。Enjin platform上にあるゲームであれば異なるゲーム同士でもアイテムの売買が可能で、その取引に使用される基軸通貨がエンジンコインです。

Enjin platform上で最も注目を集めるゲームが「Minecraft(マインクラフト)」のEnjin platform版である「EnjinCraft」です。

マインクラフト:通称マイクラは、月間アクティブユーザー数が全世界で1億4千万人を超えるモンスタータイトルで、NFTによってゲーム内のアイテムに希少価値をもたせたものが「EnjinCraft」です。「EnjinCraft」で得たアイテムは、Enjin platform上の様々なプレイヤーたちの間でエンジンコインによって取引されます。

超メジャーゲームであるMinecraftと連携したことが、エンジンコイン最大のトピックと言えるでしょう。

サンド(SAND)

サンド(SAND)は、ブロックチェーンゲーム:The Sandboxのゲーム内で使える仮想通貨です。

The Sandboxとは?

The Sandboxは、イーサリアムのブロックチェーンを基盤として提供されているNFTゲームで、3Dのオープンワールドの中で建物を建築したり自分の”オリジナルのゲーム”を作ることができます。何をするかはプレイヤーの自由で、マインクラフトに似たジャンルのゲームです。

「LAND」というゲーム内の土地がNFTとして取引されており、プレイヤーは自分の所有するLAND上でプレイできるオリジナルのゲームの作成や、ゲーム内で使用するキャラクターやアイテムの作成を楽しむことができます。また、LANDの敷地内で作った施設の不動産収入を得ることなどもできます。

👉The Sandboxの公式HP

The Sandbox内の基軸通貨「SAND」

SANDはThe Sandbox内でのNFT取引の際の通貨としてだけでなく、保有しているだけで報酬を得られたり(ステーキング)、保有者はゲームの方向性を決める際の投票権を得られるガバナンストークンとしての役割があります。

SANDの将来性

The Sandboxは、日本の大手ゲーム開発企業スクウェア・エニックスをはじめ複数の企業やファンドから、総額201万ドル(約2億2000万円)もの融資を受けています。また、アディダスやavexなど有名企業がThe Sandbox内の「LAND」を保有しており、それぞれ独自のコンテンツを展開しています。

The Sandboxの注目は個人・法人問わず世界的に広まりつつあり、今後のさらなる発展が期待できます。

チリーズ(CHZ)

👉チリーズの公式HP

チリーズ(CHZ)とは、海外サッカークラブなどのスポーツチームとそのファンの人々との交流を生み出す取り組みを行っているプロジェクト、またそのプロジェクトで用いられる仮想通貨の名称です。

仮想通貨「チリーズ(CHZ)」は、”ファントークン” とも呼ばれる通貨で、これまでのファンビジネスに新しいイノベーションを起こすものとして注目を集めています。

“ファントークン” とはヨーロッパサッカーのクラブチームなどをはじめとしたスポーツクラブが発行する仮想通貨の一種で、そのクラブのファンはファントークンを所有することで、クラブが定めた報酬や特別な体験を受けることができます。

チリーズプロジェクトに参加しているスポーツクラブは海外サッカーやeスポーツ、格闘技など数多くあり、専用の取引アプリ「Socios.com(ソシオスドットコム)」を使ってチリーズと各クラブのファントークンを売買することができます。

2021年3月時点でFCバルセロナ(スペイン)、ユベントスFC(イタリア)、UFC(アメリカ)といった名だたるクラブチームがチリーズプロジェクトに参加しており、今後も提携する団体が増えると見込まれています。世界中のプロチームが参加するとなると、仮想通貨プロジェクトの中でもかなり大きいプロジェクトになるのは間違いありません。

マナ(MANA)

👉Decentralandの公式HP

マナ(MANA)はDecentralandというVRプラットフォーム内で用いられる仮想通貨です。

Decentralandとは?

Decentralandは、イーサリアムブロックチェーンをベースとしたVRプラットフォームで、仮想空間内でゲームをしたり、アイテムやコンテンツを作成し、売買することが可能です。

先程ご説明したThe Sandbox同様、仮想現実内で「LAND」と呼ばれる土地を保有・売却したり、他のユーザーがこの空間に参加してデジタル通貨の売買ができるという独創的な開発ツールも提供しています。

Decentraland内の基軸通貨「MANA」

MANAはDecentraland内で、アイテムやコンテンツの支払いに使用される基軸通貨です。先程の「LAND」を購入する際や、Decentraland内のマーケットプレイスやオークションでアイテムの取引を行うのに使用されます。

まとめ

今回はNFTに関連する仮想通貨の銘柄に関して解説しました。

NFT関連銘柄を理解するためには、その大元となるエコシステムやサービスを紐解く必要があります。サービスそのものが盛り上がり、そこでやり取りされるNFTの価値が高まり、そのチェーン上でやり取りされる基軸通貨である仮想通貨の価格が上昇していき、そしてNFT市場全体がさらに盛り上がることを期待しています。

NFT×マーケットプレイス〜取引所の概要から選び方・それぞれの違いを解説〜

2021年は、ビットコインが過去最高額を更新するなど、暗号資産にとって飛躍の年となりました。デジタル資産「NFT」の取引の活発化も、暗号資産が飛躍した理由の一つと言えるでしょう。今回は、そのNFT取引の中心的な役割を果たす「NFTマーケットプレイス」の概要から、取引所の選び方やそれぞれの取引所の特色や違いまで解説していきます。

そもそもNFTとは?
NFT=デジタルの”はんこ”
NFTとブロックチェーン
NFTマーケットプレイスとは?
NFTマーケットプレイスの選び方
取り引きしたいNFTのジャンルで選ぶ
売買に利用できる仮想通貨の銘柄で選ぶ
取引時に発生する手数料で選ぶ
様々なNFTマーケットプレイス
OpenSea
Coincheck NFT(β版)
LINE NFT
Rakuten NFT
AdambyGMO
まとめ

そもそもNFTとは?

NFT=デジタルの”はんこ”

NFTとは簡単に言うと「デジタルデータに偽造不可な鑑定書・所有証明書をもたせる技術」のことです。さらに噛み砕いて表現すると「デジタルコンテンツにポンと押す ”はんこ” のようなもの」です。

出典:pixabay

NFTを言葉の意味から紐解くと、NFT=「Non-Fungible Token」の略で、日本語にすると「非代替性トークン」となります。非代替性は「替えが効かない」という意味で、トークンには「データや通貨・モノ・証明」などの意味があります。

つまり「唯一無二であることの証明ができる技術」を意味し、実際にはデジタル領域で活用されることから冒頭ではデジタルの ”はんこ” と表現しました。

本記事では、NFTによって唯一性・希少性が証明されたデジタルデータのことを「NFT作品」と表現して説明を進めていきます。NFT作品の種類はアート、音楽、キャラクター、ゲーム内アイテムなど多岐にわたります。

👉参考記事:『【2022年】NFTとは何か?なぜ話題なのか、分かりやすく解説!』

NFTとブロックチェーン

NFTはブロックチェーンという技術を用いて実現しています。

ブロックチェーンは「一度作られたデータを二度と改ざんできないようにする仕組み」です。データを小分けにして暗号化し、それを1本のチェーンのように数珠つなぎにして、世界中で分散管理されています。そのため、コピーしたり、改ざんしたり、データが消えたりする心配がありません。

👉参考記事:『ブロックチェーン(blockchain)とは何か?仕組みや特長をわかりやすく解説!

NFTマーケットプレイスとは?

NFTマーケットプレイスとは、クリエイターが自分で制作したNFT作品を出品販売したり、自分が所有するNFT作品を購入者同士で取引できる、NFT作品の売買プラットフォームです。個人間でモノを売買するメルカリやラクマの ”デジタルデータ版” をイメージすれば理解できるかと思います。

NFTマーケットプレイスでできることは以下です。

  1. NFT作品を出品・販売する
  2. 販売されているNFT作品を購入する
  3. 購入したNFT作品を更に二次販売する

基本的にNFT作品は、購入者によって二次販売された際にも元のクリエイターに利益が還元される仕組みとなっています。しかし、マーケットプレイスによっては二次販売が禁止されていたり、運営から承認されたクリエイターしか出品できない、などの制限がある場合もあります。


現在、世に流通しているNFT作品のほとんどは、仮想通貨の一つであるイーサリアムのブロックチェーンを基盤として作成されています。そのため、NFTマーケットプレイスでは決済手段にイーサリアムが採用されている場合がほとんどです。

NFTマーケットプレイスの選び方

NFTマーケットプレイスには数多くの種類があります。それぞれ特色があるため、どの取引所を利用するか選ぶ際には、以下3つのポイントに着目してみましょう。

出典:pixabay

取り引きしたいNFTのジャンルで選ぶ

NFTマーケットプレイスによって、扱っているNFT作品のジャンルが異なります。ゲームアセットやトレーディングカードの取り扱い数に強みを持つ取引所もあれば、様々なジャンルを幅広く扱っている取引所もあります。

売買に利用できる仮想通貨の銘柄で選ぶ

決済に利用できる仮想通貨の銘柄も、NFTマーケットプレイスごとに異なるため注意が必要です。NFTマーケットプレイスは先述のブロックチェーン技術を土台としており、マーケットプレイスごとに土台とするブロックチェーンの種類が異なるためです。

NFT技術の基盤となるイーサリアムはほとんどの取引所で利用可能で、中には日本円やクレジットカード決済が可能なNFTマーケットプレイスもあります。

取引時に発生する手数料で選ぶ

取引の際に発生する手数料も、NFTマーケットプレイスを選ぶ上で重要なポイントです。割高な手数料を設定している取引所もある一方で、取引手数料が無料であることを強みとしている取引所もあります。

様々なNFTマーケットプレイス

OpenSea

👉OpenSeaの公式HP

取り扱いコンテンツ

デジタルアート、ゲームアセット、トレーディングカード、デジタルミュージック、ブロックチェーンドメイン、ユーティリティトークン

基盤ブロックチェーン

イーサリアム、ポリゴン、クレイトン、テゾス

決済通貨

イーサリアム、ポリゴン、クレイトン

販売手数料(ガス代)

2.5%

OpenSeaは、2017年にサービスを開始した最古参かつ最大手のNFTマーケットプレイスです。2017年のサービス開始後はどんどん市場規模を拡大し、2022年8月の取引高は約3,650億円にも上ります。出品数も400万点を超え、取り扱うジャンルも非常に幅広いのが特徴です。

有名人によるNFT作品の出品も話題を呼び、例えばお笑いコンビ「キングコング」の西野亮廣氏や、世界的に著名な現代アーティストである村上隆氏が自身のNFTをOpenSeaに出品しています。

👉参考記事:『【2022年最新版】アートへのNFT活用事例集

また、OpenSeaの特徴のひとつに、複数のブロックチェーンに対応していることが挙げられます。一般的なNFTマーケットプレイスが対応しているブロックチェーンはイーサリアムのみであることが多いですが、OpenSeaの場合イーサリアムに加えてPolygon(ポリゴン)やKlaytn(クレイトン)、Solana(ソラナ)といったブロックチェーンにも対応しています。

複数のブロックチェーンに対応していることで、扱えるNFT作品のジャンルや数も豊富となっています。

Coincheck NFT(β版)

👉Coincheck NFTの公式HP

取り扱いコンテンツ

ゲームアセット、トレーディングカードなど

基盤ブロックチェーン

イーサリアム

決済通貨

イーサリアム、ビットコイン、リスク、リップルなど様々

販売手数料(ガス代)

10%

Coincheck NFTは、日本国内最大級の仮想通貨取引所であるCoincheckが運営しているNFTマーケットプレイスです。Coincheck NFTの最大の魅力は、オフチェーン取引に対応している点です。オフチェーン取引とはブロックチェーン外での取引のことを指します。

イーサリアムブロックチェーン上で発行されたNFTは、イーサリアムブロックチェーン内でそのまま取引することになり、その際に「ガス代」と呼ばれる手数料を支払わなければいけません。そして「ガス代」はユーザー数が増えるにつれて高額になってしまうため、NFT市場が拡大中の今、イーサリアムのガス代の高騰が大きな問題となってしまっています。

Coincheck NFTの場合、NFTの取引履歴をブロックチェーンに記録しない「オフチェーン」でおこなっているため、高額なガス代を支払うことなくNFT作品を売買することが可能です。

決済手段として使える仮想通貨の豊富さも魅力のひとつで、Coincheckで購入可能な17銘柄のうち15種類の仮想通貨をNFTの取引時に利用可能です。

取り扱いコンテンツは、ゲーム内アイテムやトレーディングカードがラインナップされています。

👉参考記事:『NFT×ゲーム〜「遊んで稼ぐゲーム」について解説〜

👉参考記事:『NFT×トレカ〜NFTが新たな価値を生み出したデジタルカード〜

LINE NFT

👉LINE NFTの公式HP

取り扱いコンテンツ

ゲーム、スポーツ、アニメ、キャラクターなど

基盤ブロックチェーン

LINE Blockchain

決済通貨

LINE Pat、LINK

販売手数料(ガス代)

無料

LINE NFTは2022年4月にサービスを開始した新しいNFTマーケットプレイスです。

LINE NFTの特徴はその手軽さです。我々日本人にとってお馴染みのLINEアプリの基盤を活かし、NFTの購入から二次流通までを手軽に実現でき、特にLINE Payを通じて日本円での決済が可能な点が非常に便利です。

普段から使っているLINE IDを使って登録できるデジタルアセット管理ウォレット「LINE BITMAX Wallet」と連携しており、NFT取引のために仮想通貨ウォレットを用意しなくても、簡単にNFT取引ができるのが特徴です。

圧倒的な手軽さが実現できた一方で、NFTの醍醐味である”複数のサービスをまたいだ取引”は今の所できません。LINEが運用するブロックチェーン:LINE Blockchainは、同社が独自に開発した「プライベートチェーン」であり、イーサリアムなどの他のブロックチェーンとの互換性が無いためです。

👉参考記事:『「インターオペラビリティ」〜ブロックチェーン同士を接続する新たな技術〜

取り扱いコンテンツはゲーム、スポーツ、アニメ、キャラクターといったエンタメ系が主で、吉本興業やスクエア・エニックスといった企業とのコラボも話題となっています。

👉参考記事:『NFTのスポーツ業界への活用〜新時代のファンビジネスと可能性〜

Rakuten NFT

👉Rakuten NFTの公式HP

取り扱いコンテンツ

デジタルアート、ゲームアセット、デジタルミュージック、スポーツ、アニメ

基盤ブロックチェーン

自社ブロックチェーン

決済通貨

クレジットカード、楽天ポイント

販売手数料(ガス代)

14%

RAKUTEN NFTは、大手通販サイトの楽天グループが運営するNFTマーケットプレイスで、日本円や楽天ポイントで決済できるのが特徴です。先述したLINE NFT同様、手軽に簡単に取引がスタートできるNFTマーケットプレイスです。

また、独自のブロックチェーンを基盤としている点もLINE NFTと似ており、他のブロックチェーンとの互換性はありません。NFT作品の保管・管理が楽天という一企業に大きく依存している点が他のNFTマーケットプレイスと大きく異なる点です。

AdambyGMO

👉AdambyGMOの公式HP

取り扱いコンテンツ

デジタルアート、デジタルミュージックなど

基盤ブロックチェーン

イーサリアム

決済通貨

イーサリアム、日本円

販売手数料(ガス代)

5%

AdambyGMOは、インターネットグループ会社として知られるGMOグループの子会社が運営しているNFTマーケットプレイスです。AdambyGMOの最大の特徴は、決済通貨がイーサリアムだけでなく日本円に対応していることです。一般的なECサイトと同様、銀行振込やクレジットカードによる決済が可能なので、暗号資産を保有していないNFT初心者の方でも簡単にNFT作品を購入することができます。

取り扱いコンテンツは、アートや音楽、漫画などです。音楽家の坂本龍一氏や小室哲哉氏、漫画家の東村アキコ氏など多くの著名人がすでにNFT作品を出品したことでも話題となりました。

👉参考記事:『NFT技術の音楽分野への活用 〜クリエイターとリスナーが享受する新たな価値〜

まとめ

今回はNFTマーケットプレイスに関して説明してきました。

NFT化されたデジタルコンテンツを取引できる場が生まれた事により、クリエイター・購入者双方にとって新たな価値を創出することができるようになりました。

一方で、NFT”マーケットプレイス”に限らず、NFTそのものの歴史がまだまだ浅いため、法整備が完全には整っていません。

法律的な整備が進んでいないため、NFTの取引で金銭的な損失があった場合には、法律的な保護が受けられず自己責任となってしまうこともあるでしょう。また、きちんと定まっているわけでは有りませんが、NFT作品を売却した際に得た利益は雑所得としてみなされ、課税対象となる可能性が高いため注意が必要です。

👉参考記事:『【2022年】NFTの現時点での課題とは?〜革新的な技術に課せられた問題点〜

NFT自体の認知がより広まり、NFTに関する法整備が整っていけば、NFTマーケットプレイスを含むNFT市場のさらなる拡大が期待できます。

NFT×ゲーム〜「遊んで稼ぐゲーム」について解説〜

 

近年、ブロックチェーン技術を基盤としたNFTゲームが「遊んで稼ぐゲーム」として徐々に注目を集めるようになってきています。これまで趣味として楽しんでいたゲームによって、お金が手に入る時代になったのです。今回は、NFTゲームを聞いたことがあるが詳しい内容や仕組みまでは知らない方向けに、「そもそもNFTとは?」といった内容からNFTとゲームとの関係性、話題となっている具体的なゲームタイトルについて解説していきます。

そもそもNFTとは?
NFT=デジタルの”はんこ”
NFTとブロックチェーン
NFT×ゲーム
ゲームでお金を稼ぐことができる
「替えが効かないもの」の価値
価値が高まり取引が生まれる
ゲーム内で不正(チート)が起きにくい
様々なNFTゲーム
Axie Infinity
The Sandbox
Stepn
NFTゲームの課題と将来性
課題
ゲームクオリティが低い
新規ユーザーの参入ハードルが高い
法整備が整っていない
将来性
大手ゲームメーカーの参入
Krafton
スクウェア・エニックス
仮想通貨価格への影響

そもそもNFTとは?

NFT=デジタルの”はんこ”

NFTとは簡単に言うと「デジタルデータに偽造不可な鑑定書・所有証明書をもたせる技術」のことです。さらに噛み砕いて表現すると「デジタルコンテンツにポンと押す ”はんこ” のようなもの」です。

出典:pixabay

NFTを言葉の意味から紐解くと、NFT=「Non-Fungible Token」の略で、日本語にすると「非代替性トークン」となります。非代替性は「替えが効かない」という意味で、トークンには「データや通貨・モノ・証明」などの意味があります。

つまり「唯一無二であることの証明ができる技術」を意味し、実際にはデジタル領域で活用されることから冒頭ではデジタルの ”はんこ” と表現しました。

👉参考記事:『【2022年】NFTとは何か?なぜ話題なのか、分かりやすく解説!』

NFTとブロックチェーン

NFTはブロックチェーンという技術を用いて実現しています。

ブロックチェーンは「一度作られたデータを二度と改ざんできないようにする仕組み」です。データを小分けにして暗号化し、それを1本のチェーンのように数珠つなぎにして、世界中で分散管理されています。そのため、コピーしたり、改ざんしたり、データが消えたりする心配がありません。

👉参考記事:『ブロックチェーン(blockchain)とは何か?仕組みや特長をわかりやすく解説!

NFT×ゲーム

NFTゲームとは、上記でご説明した「ブロックチェーン技術」を基盤にしてつくられたゲームのことです。ブロックチェーンゲームとも呼ばれます。

NFTゲームには、従来のゲームには無い次のような特徴があります。

  • ゲームでお金を稼ぐことができる
  • ゲーム内で不正(チート)が起きにくい

ゲームでお金を稼ぐことができる

NFTゲームの最大の特徴は、プレイすることによって収益化できるゲームが多く存在していることです。Play to Earn(P2E) = 「遊んで稼ぐ」と呼ばれる概念で、ゲームの種類によってMove to Earn = 「運動して稼ぐ」や、Learn to Earn = 「学んで稼ぐ」といった派生の概念も生まれています。

出典:pixabay

しかし、これまでのゲームは、例えばゲーム内でレアアイテムを入手できたとしてもそれを第三者に売ったりすることはできませんでした。なぜなら、それが本当に希少性の高いものなのかを証明する手段がなかったからです。しかしNFTゲームの場合はそれが可能となりました。

「替えが効かないもの」の価値

人は唯一性や希少性のあるもの、つまり「替えが効かないもの」に価値を感じます。例えば、大谷翔平の「直筆サイン入り本」やゴッホの「原画」は「替えが効かない」1点モノのため価値が高まります。また、不動産や宝石・絵画などPhysical(物理的)なものは、証明書や鑑定書によって「唯一無二であることの証明」ができます。


そしてNFTの ”はんこ” を押す技術によって、ゲーム内のコンテンツに対しても「替えが効かないもの」であることの証明が可能となりました。NFTゲーム内のアイテムや土地などはすべてNFT化され、各アイテムには唯一性や希少性が担保され、唯一無二のキャラクターやレアアイテムの価値は高まっていきます。

価値が高まり取引が生まれる

唯一性や希少性が担保され価値が高まったゲーム内コンテンツは、そのゲーム内での取引はもちろん、NFTマーケットプレイスと呼ばれるゲーム外の取引所でも売買が可能となります。NFTマーケットプレイスでの取引は主に仮想通貨で行われ、履歴も全てブロックチェーン上に残るため非常に改ざんされにくい仕組みとなっています。

出典:pixabay

補足ですが、上記のような「ゲームでお金を稼ぐ」という概念は以前から存在しており、GameFi(ゲームファイ)= Game(チート不可のゲーム) + Finance(経済活動) と呼ばれていました。それが、最近になってNFTゲームと呼ばれるようになった経緯があります。

ゲーム内で不正(チート)が起きにくい

既存のゲームでは、プレイヤーが自分に有利になるようにデータを改ざんする、いわゆる「チート行為」が行われる恐れがあります。チート行為は普通に楽しんでいるプレイヤーが楽しめなくなるだけでなく、競技シーンにおいては公平性を保てなくなる深刻な課題でした。

一方でNFTはブロックチェーン技術を基盤としているため、ゲーム内で不正ができない仕組みとなっています。先述したように、ブロックチェーン技術は「一度作られたデータを二度と改ざんできないようにする仕組み」なので、従来のゲームのようにコードの書き換えを簡単に行えません。またゲームデータは分散管理されているため、万が一不正があった場合にはすぐに排除できる環境が整っています。

様々なNFTゲーム

続いて、2022年時点で人気のNFTゲームを3つご紹介します。

Axie Infinity

👉Axie Infinityの公式HP

「Axie Infinity(アクシー・インフィニティ)」は、「Axie(アクシー)」と呼ばれるモンスターを使って戦うバトルゲームで、Play to Earn(P2E) =「遊んで稼ぐ」という言葉が流行るきっかけとなったゲームです。

ゲーム内の対戦で稼ぐことはもちろんですが、アクシーを他の人に貸す事により不労所得を得る、という稼ぎ方も話題となりました。

The Sandbox

👉The Sandboxの公式HP


The Sandboxは、3Dのオープンワールドの中で、建物を建築したり自分の”オリジナルのゲーム”を作ることができます。何をするかはプレイヤーの自由で、マインクラフトに似たジャンルのゲームです。

「LAND」というゲーム内の土地がNFTとして取引されており、自分の所有するLANDで作った施設の不動産収入を得ることもできます。

また、LANDの所有者のできることの一つとして「ガバナンス投票」に参加できる権利が与えられ、The Sandboxというプラットフォームを今後どのようにしていくか、などを決めることができます。

Stepn

👉STEPNの公式HP

スマホのGPSでプレイヤーの移動を感知し、その距離や速度によってゲーム内通貨が付与されるゲームです。

ゲームを始めるためには ”スニーカー” を購入する必要があり、最低でも10万円ほどの初期投資が必要となります。また、スニーカーの性能によって得られるゲーム内通貨の量も変わってくるので、高性能のスニーカーは非常に高値で取引されています。

NFTゲームの課題と将来性

「遊んで稼ぐゲーム」という全く新しい概念を生み出したNFTゲーム。

最後に、NFTゲームに関する解決すべき課題と、その将来性について解説します。

課題

ゲームクオリティが低い

NFTゲームのゲームとしてのクオリティは、一般的なコンシューマーゲームに比べて及ばないものが多いです。ゲームを面白いと感じるかどうかは人それぞれの主観によりますが、人気のスマホゲームや家庭用ゲーム機で発売されているようなタイトルと比較すると「NFTゲームはクオリティが低くて面白くない」と感じるプレイヤーがいるのも仕方ありません。

NFTゲームのクオリティが低い理由は、NFTゲーム市場に参入しているのは新しいゲーム会社、あるいは初めてゲーム開発を行う新進気鋭のベンチャー企業が多いためです。今後、予算・経験ともに豊富な大手ゲーム会社が参入し、市場規模が大きくなればなるほどゲームのクオリティも自ずと上がってくるでしょう。

新規ユーザーの参入ハードルが高い

一般的なコンシューマーゲームは、購入・インストールすればすぐに遊ぶことができます。

一方でNFTゲームでマネタイズするには、仮想通貨での取引を行うための取引所口座の開設といった事前準備や、参入するためにまとまった資金が必要な場合もあります。

仮想通貨取引に慣れていないユーザーからすると、ゲームを始める前段階で少し億劫に感じてしまうでしょう。

法整備が整っていない

NFT”ゲーム”に限らず、NFTそのものの歴史がまだまだ浅いため、法整備が完全には整っていません。

法律的な整備が進んでいないため、NFTの取引で金銭的な損失があった場合には、法律的な保護が受けられず自己責任となってしまうこともあるでしょう。

将来性

大手ゲームメーカーの参入

今後は、大手ゲームメーカーの参入が加速する可能性が高いと考えられます。ゲーム内のアイテムがNFT化されることにより、既存の大手ゲーム制作会社にとってメリットがあるからです。

例えば、NFT化されたアイテムが転売を繰り返されることにより、二次流通による収益を上げられます。また、NFTによって希少性の担保ができることによって今よりもアイテムの価値が認められやすくなり、現時点ではお金になっていない部分を新たにマネタイズできる可能性が大いにあります。

Krafton

PUBGの大ヒットにより2021年度に約2,000億円の売り上げを記録した韓国のゲーム大手:Kraftonは、暗号資産ブロックチェーン・ソラナ(SOL)を開発するソラナラボと連携し、NFTを利用したソラナ基盤のゲームを共同開発する計画を発表しました。
👉出典:coinpost「PUBGの制作会社「Krafton」、ソラナラボとNFTゲーム共同開発へ

スクウェア・エニックス

ドラゴンクエストやファイナルファンタジーでお馴染みのスクウェア・エニックスは、ブロックチェーンゲームの本格的な「事業化フェーズ」に移⾏することを発表しています。

👉出典:coinpost「スクウェア・エニックス、ブロックチェーンゲーム事業本格化へ

仮想通貨価格への影響

NFTゲームは仮想通貨のブロックチェーンを基盤にしています。そのため、あるNFTゲームが人気となれば、同じブロックチェーンで扱われる仮想通貨にもポジティブな影響を与える可能性は十分にあります。


NFTゲームで「遊んで稼ぐ」プレイヤーは世界各国で今後も増えていくことが予想されます。NFTゲーム市場全体が盛り上がることで仮想通貨の市場も活発化し、それによってNFTゲーム市場がさらに盛り上がる、という大きな好循環が生まれることが期待されます。

2022年もNFTゲーム市場からは目が離せません。

【2022年】NFTとは何か?なぜ話題なのか、分かりやすく解説!

2021年頃から「NFT」という言葉を耳にする機会も増え、最近ではニュースやSNSでも取り上げられることも増えてきました。そこで今回は、「NFTというワードは聞いたことはあるけれど具体的に何なのか?なぜ話題になっているのか?」といった疑問を持つ人向けに、NFTを分かりやすく解説していきます。

NFTとは?
NFT=デジタルの”はんこ”
NFTが必要とされる理由
NFTの秘める可能性
NFTとブロックチェーン
ブロックチェーンは新しいデータベース(分散型台帳)
ブロックチェーンの特長・メリット(従来のデータベースとの違い)
NFTはなぜ話題に?
NFTの取引所(マーケットプレイス)
NFTの活用事例
NFT×アート
NFT×ゲーム
NFT×スポーツ
NFTの課題と将来性
課題
法整備が整っていない
ガス代(ネットワーク手数料)が不安定
将来性

NFTとは?

NFT=デジタルの”はんこ”

NFTとは簡単に言うと、「デジタルデータに偽造不可な鑑定書・所有証明書をもたせる技術」のことです。さらに噛み砕いて表現すると「デジタルコンテンツにポンと押す ”はんこ” のようなもの」です。

出典:pixabay

NFTを言葉の意味から紐解くと、NFT=「Non-Fungible Token」の略で、日本語にすると「非代替性トークン」となります。非代替性は「替えが効かない」という意味で、トークンには「データや通貨・モノ・証明」などの意味があります。

つまり「唯一無二であることの証明ができる技術」を意味し、実際にはデジタル領域で活用されることから冒頭ではデジタルの ”はんこ” と表現しました。

NFTが必要とされる理由

世の中のあらゆるモノは大きく2つに分けられます。それは「替えが効くもの」と「替えが効かないもの」です。前述した非代替性トークンは文字通り後者となります。

それぞれの例を挙げていくと、

【替えが効くもの (代替性) 】

  • 硬貨や紙幣
  • フリー素材の画像や音楽
  • 量産される市販品

【替えが効かないもの (非代替性) 】

  • 大谷翔平の「直筆サイン入り」本
  • ゴッホの「原画」
  • ワールドカップ決勝の「プレミアチケット」

出典:pixabay

人は唯一性や希少性のあるもの、つまり「替えが効かないもの」に価値を感じます。
不動産や宝石・絵画などPhysical(物理的)なものは、証明書や鑑定書によって「唯一無二であることの証明」ができます。

一方で画像やファイルなどのDigital(デジタル)な情報は、コピーされたり改ざんされたりするリスクがあるため「替えが効くもの」と認識されがちで、その価値を証明することが難しいという問題がありました。

実際、インターネットの普及により音楽や画像・動画のコピーが出回り、所有者が不特定多数になった結果、本来であれば価値あるものが正当に評価されにくくなってしまったのです。

そういったデジタル領域においても、「替えが効かないもの」であることを証明する技術がまさにNFTなのです。

NFTがあれば、本物と偽物を区別することができ、唯一性や希少性を担保できます。NFTによって、これまではできなかったデジタル作品の楽しみ方やビジネスが生まれるのです。

NFTの秘める可能性

NFTによって唯一性や希少性が担保され、デジタル領域でも ”所有” が可能になります。

アート、音楽、ゲーム、ファッション、スポーツといったあらゆる業界で ”所有” に関するルールが変更となる可能性があるのです。

あなたが買った楽曲データを誰かに売ることができるようになる。

あなたが作成した画像を誰かに売ることができるようになる。

もうやらなくなったゲーム内のアイテムを誰かに売ることができるようになる。

出典:pixabay

これまで人類は、土地や物といった物理的な物を所有し価値を高め、売買・交換することで経済活動を行ってきました。それと同じことがデジタル領域でも起こりうるということです。

かつてインターネットやスマホ、SNSが目新しいモノだった時期がありました。でも今は誰もが当たり前のように使いこなし、社会・人々の生活を一変させました。

NFTも同様に今後の社会を変える大きな可能性を秘めています。

NFTとブロックチェーン

NFTはブロックチェーンという技術を用いて実現しています。

ブロックチェーンは「一度作られたデータを二度と改ざんできないようにする仕組み」です。データを小分けにして暗号化し、それを1本のチェーンのように数珠つなぎにして、世界中で分散管理されています。そのため、コピーしたり、改ざんしたり、データが消えたりする心配がありません。

ブロックチェーンは新しいデータベース(分散型台帳)

ブロックチェーン(blockchain)は、2008年にサトシ・ナカモトによって提唱された「ビットコイン」(仮想通貨ネットワーク)の中核技術として誕生しました。

ビットコインには、P2P(Peer to Peer)通信、Hash関数、公開鍵暗号方式など新旧様々な技術が利用されており、それらを繋ぐプラットフォームとしての役割を果たしているのがブロックチェーンです。

ブロックチェーンの定義には様々なものがありますが、ここでは、「取引データを適切に記録するための形式やルール。また、保存されたデータの集積(≒データベース)」として理解していただくと良いでしょう。

一般に、取引データを集積・保管し、必要に応じて取り出せるようなシステムのことを一般に「データベース」と言いますが、「分散型台帳」とも訳されるブロックチェーンはデータベースの一種であり、その中でも特に、データ管理手法に関する新しい形式やルールをもった技術です。

ブロックチェーンは、セキュリティ能力の高さ、システム運用コストの安さ、非中央集権的な性質といった特長から、「第二のインターネット」とも呼ばれており、近年、フィンテックのみならず、あらゆるビジネスへの応用が期待されています。

ブロックチェーンの特長・メリット(従来のデータベースとの違い)

ブロックチェーンの主な特長やメリットは、①非中央集権性、②データの対改竄(かいざん)性、③システム利用コストの安さ④ビザンチン耐性(欠陥のあるコンピュータがネットワーク上に一定数存在していてもシステム全体が正常に動き続ける)の4点です。

これらの特長・メリットは、ブロックチェーンが従来のデータベースデータとは異なり、システムの中央管理者を必要としないデータベースであることから生まれています。

分散台帳とは.jpg

ブロックチェーンと従来のデータベースの主な違いは次の通りです。

従来のデータベースの特徴 ブロックチェーンの特徴
構造 各主体がバラバラな構造のDBを持つ 各主体が共通の構造のデータを参照する
DB それぞれのDBは独立して存在する それぞれのストレージは物理的に独立だが、Peer to Peerネットワークを介して同期されている
データ共有 相互のデータを参照するには新規開発が必要 共通のデータを持つので、相互のデータを参照するのに新規開発は不要

ブロックチェーンは、後に説明する特殊な仕組みによって、「非中央集権、分散型」という特徴を獲得したことで、様々な領域で注目・活用されているのです。

👉参考記事:『ブロックチェーン(blockchain)とは?仕組みや基礎知識をわかりやすく解説!

NFTはなぜ話題に?

NFTが話題になった大きな理由の一つは、信じられないような高額の取引でしょう。

2021年3月22日には、『Twitter』の共同創設者兼最高経営責任者(CEO)のジャック・ドーシー(Jack Dorsey)によって2006年に呟かれた ”初ツイート” がNFTとしてオークションに出品され、約3億1500万円という驚愕の金額で売却され大きな話題を集めました。

👉出典:IT media NEWS「TwitterのドーシーCEOの初ツイートNFT、3億円超で落札 全額寄付

また、同年3月にデジタルアーティストであるBeeple氏がNFTアートとして競売に出したコラージュ作品「Everydays: the First 5000 Days」が6900万ドル(日本円で約75億円)という値が付きました。これは、オンラインで取引されたアーティストのオークション価格史上最高額を記録し話題を呼びました。

👉出典:IT media NEWS「老舗Christie’s初のNFTオークション、デジタルアートが約75億円で落札

ただし注意すべき点は、もちろん全てのNFTに値段がつくわけでは無いということです。むしろ、上記のような高額取引は稀でしょう。

ある人が大事にとってある ”思い出の石ころ” に値段がつかないのと同様、そのデジタルデータに対して価値があると人々が判断し、ようやくそのNFTに値段がつくのです。

しかし、デジタルデータに価値が付き売れるようになったという事実が、時代の大きな転換点であることに間違いはありません。

NFTの取引所(マーケットプレイス)

NFTを売買するには、NFTマーケットプレイスを利用します。アートや音楽、映像、ゲームのキャラクターやアイテムなどの売買ができるさまざまなNFTマーケットプレイスがあります。

NFTマーケットプレイスは先述のブロックチェーン技術を土台としており、マーケットプレイスごとに土台とするブロックチェーンの種類も異なります。

現在世界最大手のOpenSeaをはじめ、LINE NFTやCoincheck NFTといった様々なNFTマーケットプレイスが国内外に存在し、取り扱いコンテンツや決済可能な暗号資産もそれぞれ異なるため、出品者や購入者は取引する場所を用途に合わせて選ぶ事ができます。

👉参考記事:『NFT×マーケットプレイス〜取引所の概要から選び方・それぞれの違いを解説〜

NFTの活用事例

NFT×アート

出典:pixabay

絵画やアートの分野でも、NFTの技術が使われ始めています。

多くの場合、アートや絵画はPhysical(物理的)なものとして作られる場合がほとんどです。NFT登場前のデジタルアート作品はコピー・複製が可能なため、高い価値をつけるのが難しいというのが現実でした。しかしNFTの技術により、コピー不可能なデジタルアートを作成できるようになり、先述したBeeple氏のように75億円で取引されたNFTアートも存在しています。

ちなみに日本国内では、村上隆氏やPerfumeといった著名人が、続々とNFTアートを発表しています。国内のアート分野でもNFT技術の活用が徐々に広まっていると言えるでしょう。

👉参考記事:『【2022年最新版】アートへのNFT活用事例集

NFT×ゲーム

出典:pixabay

現在のところ、もっとも認知されているNFTの活用事例がゲーム分野での利用です。

NFT技術を利用することで、自分が取得した一点物のキャラクターやアイテムをプレイヤー同士で売買することや、取得したキャラクターやアイテムを他のゲームで使うことも可能になります。ゲーム内で育成したキャラクターなどは二次流通市場で取引され、パラメータやレアリティが高いほど高値で取引されています。

「CryptoKitties(クリプトキティーズ)」以外では、「My Crypto Heroes(マイクリプトヒーローズ)」や「Etheremon(イーサエモン)」といったゲームにもNFTが活用されています。

今後も、NFTの特色を生かしたブロックチェーンゲームが次々にリリースされることが期待されています。

👉参考記事:『NFT×ゲーム〜「遊んで稼ぐゲーム」について解説〜

NFT×スポーツ

出典:pixabay

アメリカのプロバスケットリーグであるNBAでは、『NBA Top Shot』というNFTを利用したサービスを開始しました。これは、NBA選手による名シーンをデジタルトレーディングカードで所有できるというサービスです。

『世界的に有名なプロスポーツ選手の決定的な名シーン』には、代えがたい価値があるはずです。誰もが感動しますし、ましてやファンにとっては垂涎の価値です。しかし、インターネット上には『決定的な名シーン』がたくさん転がっていて、お金を払うことなく誰もが気軽に見ることができてしまいます。

しかし、NFTによってNBA選手のデジタルトレーディングカードは、本物と区別される唯一無二の価値を持つことができ、ファンが所有する喜びを感じたり、ファンの間で売買できるようになりました。

『NBA Top Shot』は、立ち上げから数カ月で2億ドル(約210億円)を超える売り上げを記録しています。

👉参考記事:『NFTのスポーツ業界への活用〜新時代のファンビジネスと可能性〜

NFTの課題と将来性

NFTによって、デジタル資産の取引が安心してできるようになりました。それによって、デジタルアートを購入したり、仮想空間を使って新しいビジネスの取引をしたり、ゲームの中で世界の人とアイテムの売買を行ったりすることができます。

最後に、NFTの解決すべき課題と将来性について解説します。

課題

法整備が整っていない

NFTはまだ歴史が浅いため、法整備が整っていません。

法律的な整備が進んでいないため、NFTの取引で金銭的な損失があった場合には、法律的な保護が受けられず自己責任となってしまうこともあるでしょう。

ガス代(ネットワーク手数料)が不安定

NFTを取引する際には「ガス代」と呼ばれるネットワーク手数料がかかります。

NFTの取引は主にイーサリアムというブロックチェーン上で行われ、NFTの「ガス代」はイーサリアムブロックチェーンを利用する際の手数料のことを意味します。そして、「ガス代」はイーサリアム上の取引が増えれば高騰し、減れば安くなります。つまり、需要によって手数料が大きく変化してしまう可能性があるということです。

👉参考記事:『【2022年】NFTの現時点での課題とは?〜革新的な技術に課せられた問題点〜

将来性

2020年末の時点で300億円ほどと言われたNFTの市場規模は、2022年には約2兆円にまで急成長を遂げています。

👉出典:logmi.jp「NFT市場が2年で300億円→2兆円に急拡大したワケ

「保有する」だけではない、アート作品につけられた「価値」

👉出典:coinpost.jp「2021年のNFT年間取引高、約2兆円に到達 前年比200倍

NFTは現在、ゲームやアートといったエンターテイメント業界に関する適用が進んでいる状況です。しかしNFTはさまざまな可能性を秘めていると言われており、たとえば、同じものが2つとない不動産にNFTが活用されることも考えられます。すでにゲーム上に存在する土地の所有権にNFTが活用されているという事例も存在します。

今後のビジネス展開としては、NFTの「替えが効かないもの」という特徴を生かし、エンターテイメント分野の枠を超え、所有権証明や身分証明が必要なあらゆる分野で実用化が進んでいくと予測されています。

NFTはこれからのデジタル社会を大きく変化させる原動力となっていくことでしょう。

ブロックチェーン×保険の最新事例~引受査定から請求管理まで~

  1. 保険への活用が進むブロックチェーン技術
  2. ブロックチェーンとは
  3. ブロックチェーン×保険の適用可能性
  4. ブロックチェーン×保険の事例

保険への活用が進むブロックチェーン技術

2022年現在、ブロックチェーンの活用領域の一つとして、保険業界での実証実験やコンソーシアムの形成が進んでいます。

例えば、2016年に欧州の保険会社や再保険会社5社によって設立されたコンソーシアムである「B3i(Blockchain Insurance Industry Initiative)」は、2018年に、世界各地の保険関連会社20社(Aegon、Swiss Re、Zurich、SBIグループ、東京海上ホールディングス、他)による出資によって「B3i Services AG」として法人化されました。

同コンソーシアムでは、次のような取り組みがなされてきています。

Hyperledger Fabricを活用した実証実験を成功させ、再保険取引の効率性を最大30%改善
Cat XoL(Catastrophe Excess of Loss)再保険市場に焦点を当てたアプリケーション(CorDapp)による、巨大災害における超過損害額の再保険(Cat XoL)に関する条約や取引の引受プロセスを効率化
「Corda Enterprise」活用したプラットフォーム「B3i Fluidity」上で、保険会社9社、大手証券会社5社、再保険会社12社を含む20件以上のCat XoL再保険契約を締結

また、「Etherisc」と呼ばれる分散型保険プロジェクトでは、パブリックブロックチェーンを活用し、次のような保険が開発されています。

「Flight Delay Insurance」:スマートコントラクトを利用した航空機遅延保険
「Hurricane Protection」:基準値を超える風速のハリケーンが発生した場合の損害保険
「Crop Insurance」:干ばつや洪水被害に対する農家向けの保険

こうした取り組みは、海外のみならず、日本国内にも徐々に広がってきているのです。

ブロックチェーンとは?

ブロックチェーンは新しいデータベース

ブロックチェーン(blockchain)は、2008年にサトシ・ナカモトによって提唱された「ビットコイン」(仮想通貨ネットワーク)の中核技術として誕生しました。

ビットコインには、P2P(Peer to Peer)通信、Hash関数、公開鍵暗号方式など新旧様々な技術が利用されており、それらを繋ぐプラットフォームとしての役割を果たしているのがブロックチェーンです。

ブロックチェーンの定義には様々なものがありますが、ここでは、「取引データを適切に記録するための形式やルール。また、保存されたデータの集積(≒データベース)」として理解していただくと良いでしょう。

一般に、取引データを集積・保管し、必要に応じて取り出せるようなシステムのことを一般に「データベース」と言いますが、「分散型台帳」とも訳されるブロックチェーンはデータベースの一種であり、その中でも特に、データ管理手法に関する新しい形式やルールをもった技術です。

ブロックチェーンは、セキュリティ能力の高さ、システム運用コストの安さ、非中央集権的な性質といった特長から、「第二のインターネット」とも呼ばれており、近年、フィンテックのみならず、あらゆるビジネスへの応用が期待されています。

ブロックチェーンの特長(従来のデータベースとの違い)

ブロックチェーンの主な特長は、①非中央集権性、②データの対改竄(かいざん)性、③システム利用コストの安さ、の3点です。

これらの特長は、ブロックチェーンが従来のデータベースデータとは異なり、システムの中央管理者を必要としないデータベースであることから生まれています。

分散台帳とは.jpg

ブロックチェーンと従来のデータベースの主な違いは次の通りです。

従来のデータベースの特徴ブロックチェーンの特徴
構造各主体がバラバラな構造のDBを持つ各主体が共通の構造のデータを参照する
DBそれぞれのDBは独立して存在するそれぞれのストレージは物理的に独立だが、Peer to Peerネットワークを介して同期されている
データ共有相互のデータを参照するには新規開発が必要共通のデータを持つので、相互のデータを参照するのに新規開発は不要

ブロックチェーンは、後に説明する特殊な仕組みによって、「非中央集権、分散型」という特徴を獲得したことで、様々な領域で注目・活用されているのです。

ブロックチェーン×保険の適用可能性

デロイトトーマツ社のリサーチレポートによると、ブロックチェーン×保険業界には次のようなユースケースが存在します。

  • 包括的且つ安全で相互運用可能な健康記録の保存方法
  • より費用効果の高い引受や保険料設定、請求対応機能を提供し、バリューベース・ケア戦略を行うバックオフィス業務の効率化
  • 医療機関、請求者、申請者による不正防止や不正を発見する能力の向上
  • 健康保険プラン提供事業者リストの信頼性向上
  • より顧客にわかりやすいものにするために、保険申込み手続きを簡易かつ短期化
  • オンライン保険取引所や保険の代替形態であるピア・ツー・ピア(P2P)補償団体の形成や成長を支援
  • 保険会社のほぼリアルタイムな健康状態をモニタリングで、より大胆な保険料設定や双方向サービスの促進

同社は、これらのユースケースの中で、「ブロックチェーンがいかに包括的且つ安全で相互運用可能な健康記録の保存方法」が最も重要な議論であるとしています。

また、損保総研レポートは、コンソーシアム型ブロックチェーンの保険業務での一般的な想定利用形態として、次の4点をあげています。

  • 販売管理
    • KYC(顧客本人確認)業務に関して、複数の保険会社からの顧客情報アクセスの担保
    • シンジケート、リスクプール、超過損害額再保険、特約市場、サープラスライン市場など複雑なリスクを取り扱う市場へのアクセスの担保
    • キャット債や担保付再保険の発行でこれまでよりも広範な投資家層への販売に貢献
  • 保険引受
    • 被保険者の自動車運転履歴情報や事故歴情報を保有する第三者情報機関の参加者による、保険引受時の審査や適切な保険料設定の円滑化
  • 保険金請求管理
    • 複数の保険会社による被保険者の保険金請求情報の共有による、保険金詐欺の判定と調査の迅速化
    • 顧客、代理店・ブローカー、保険会社間での、顧客に保険金が支払われるまでの保険金請求の対応状況の共有
  • 報告
    • 規制監督当局への法令遵守にかかわる報告やデータバンク機構への統計報告の共有

ブロックチェーン×保険の事例

共同保険の契約情報交換に関する実証実験(損保協会、NEC)

2020年9月17日、一般社団法人日本損害保険協会(損保協会)は、日本電気株式会社(NEC)と共に、「共同保険の事務効率化に向け、ブロックチェーン技術を活用した契約情報交換に関する共同検証を実施し、その有効性の評価や課題の洗い出しを行」うと発表しました(損保協会ホームページより)。

損保協会が手掛ける共同保険では、1つの保険契約を複数の保険会社で引き受けるために、各保険会社がそれぞれ、年間数十万件に及ぶ契約情報の書面交換や契約計上業務を行っています。

こうした膨大かつ煩雑な業務を、共同保険に関する会社間共通の情報データベースを構築することで、大幅に効率化することが狙いです。

出典:損保協会

本検証では、損保協会の会員会社8社が参加し、NECの提供するブロックチェーン技術を活用した情報交換を行うことで、保険業務におけるペーパーレス化や契約計上業務がどの程度迅速に、正確に、効率よく行えるかを検証していくとされています。

事故発生の自動検出と保険金支払業務自動化の実証実験(SOMPOホールディングス他)

SOMPOホールディングス株式会社(以下、SOMPO)は、2020年8月18日から同年9月30日まで、損害保険ジャパン株式会社、株式会社ナビタイムジャパン(以下、ナビタイムジャパン)、株式会社 LayerX(以下、LayerX)と共に、保険事故発生の自動検出および保険金支払業務自動化の技術検証のため、MaaS領域におけるブロックチェーン技術を活用した実証実験を行いました。

MaaS(Mobility as a Service)とは、「出発地から目的地までの移動ニーズに対して最適な移動手段をシームレスに一つのアプリで提供するなど、移動を単なる手段としてではなく、利用者にとっての一元的なサービスとしてとらえる概念」(同社)のことで、本取り組みでは、ブロックチェーンによるMaaS推進の一環として、保険金請求や支払い手続きを自動化・効率化させることを狙っています。

出典:SOMPO他の発表資料

同実証では、上図のように、「ナビタイムジャパンの経路検索アプリケーション『NAVITIME』および『乗換 NAVITIME』の利用者からテストモニターを募り、LayerX が有するブロックチェーン技術を活用した、保険事故発生の自動検出と保険金支払業務自動化の技術検証」を目的としています。

【ブロックチェーン】トークンのビジネス活用〜STO、NFT、Utility Token〜

近年、STOをはじめ、ブロックチェーンのトークン(token)を活用した新しいビジネスが生まれています。トークンとは既存のブロックチェーン技術を用いて発行された独自の暗号資産のことで、複数種類あるトークンの中でも特に、Utility Tokenがよく利用されます。また、2021年現在では、NFT(Non Fungible Token)にも注目が集まっています。トークンの定義、特徴をもとに、最新事例を解説します!

  1. ブロックチェーンのトークンを使った資金調達方法「STO」って?
  2. トークン(token)とは何か?
  3. ブロックチェーントークンのビジネス活用:Utility Token によるトークンエコノミー
  4. 2021年の注目株、NFTとは何か?

ブロックチェーンのトークンを使った資金調達方法「STO」って?

高まるブロックチェーン市場への期待

ブロックチェーンは、「AI」「IoT」と並んで、DX(デジタルトランスフォーメーション)分野で期待される有望技術の一つです。

DXとは、「情報テクノロジーの力を用いて既存産業の仕組みや構造を変革すること、あるいはその手段」のことで、大きくは産業全体のバリューチェーンやサプライチェーンにおけるイノベーション、小さくは開発企業におけるエンジニアの就労環境改善や社内コミュニケーションツールの変更といった自社の変革など、仕事だけでなく、私たちの生活全体を大きく変える可能性として期待されています。

その中でも特に、ブロックチェーンは、既存技術では解決できなかった課題を乗り越える新しい手段として、ビジネスのみならず、官公庁の取り組みにおいても広く注目を集めています。

その背景として、もともとはFintech(フィンテック、金融領域におけるDX)の一分野である仮想通貨(または暗号通貨)の実現を可能にした一要素技術、つまりビットコインを支えるだけの存在に過ぎなかったブロックチェーンが、近年、仮想通貨の領域にとどまらず、あらゆる既存産業・ビジネスで応用できる可能性を秘めた技術であることが明らかになってきました。

実際、世界経済フォーラムの発表によると、2025年までに、世界の総GDPの10%がブロックチェーン基盤上にのると言われています。

STOとは何か?

そうした諸産業でのブロックチェーンを用いた課題解決の中でも、2020年、特に注目を集めているのが、「STO」と呼ばれる、ブロックチェーン技術を利用した新しい資金調達方法です。

STOとは、Security Token Offering(セキュリティ・トークン・オファリング)の略で、有価証券の機能が付与されたトークンによる資金調達方法のことです(「セキュリティ」というのは「証券」という意味であることに注意して下さい)。

STOは、ICO(Initial Coin Offering、イニシャル・コイン・オファリング、新規仮想通貨公開、ブロックチェーンを利用した資金調達方法の一つ)の問題点であったスキャム(いわゆる詐欺)や仕組み自体の投機的性質を解消する、新しい資金調達方法として注目を集めており、1兆ドル以上のマーケットになるとの予想もなされています。

ICOと比較した際のSTOのメリットとしては、次の4点が挙げられます。

  1. 詐欺コインがなくなる
  2. 取引が24時間365日可能
  3. スマートコントラクトによる仲介の排除とコスト削減
  4. 所有権の分割ができるようになる

他方で、法規制に則って運用されるためにICOよりも自由度が低く、規制の管理下におかれるために、投資の参入障壁が高いことなどのデメリットもあります。

しかし、2019年の時点ですでに数億ドル以上のSTO案件が生まれていることを鑑みると、今後、STOが金融領域におけるブロックチェーンビジネスの注目株であることは間違い無いでしょう。

トークン(token)とは何か?

「トークン」という言葉がもつイメージ

上で述べたSTOでは、資金調達方法の一つとして、ブロックチェーンのトークンが活用されています。

こう聞くと、なんとなくわかったような気になりますが、その実、「トークン」という言葉はとても曖昧で、意味の幅が広い言葉です。

したがって、STOを始めとするトークンビジネスを理解するためには、まずはトークンという言葉が持つイメージを掴むことが重要です。

そもそも、トークン(token)は原義的に、「しるし」「象徴」「記念品」「証拠品」を指す言葉です(Wikipedia)。

しかし、ビジネス活用の文脈では、これら原義通りの意味よりも、むしろそこから派生した下記2つの意味が重要になります。

  1. 使える場所、交換対象などが限られている「代用貨幣」のこと
  2. 一回だけ、使い捨ての認証権限のこと

これらの意味から、ビジネスにおいてトークンがどのようなイメージで活用されているかが見えてきます。

すなわち、トークンは、「法定通貨や暗号資産(仮想通貨)と違って、交換対象を限定した小さな経済圏を回すための使い捨て貨幣」として用いられています。

もちろん、字義通りに全てのトークンが「使い捨てにしよう」と狙ってつくられるわけではありませんが、こうしたイメージを掴んでおくことで、数あるトークンの狙いや意味を理解しやすくなるでしょう。

トークンとブロックチェーン

今みたように、トークンそのもそも意味範囲の広い概念であり、ブロックチェーンに限定されたものではありません。

しかし、近年、トークンという言葉に注目が集まるときは、必ずといっていいほど、ブロックチェーンとセットにされています。

これは、一つにはICOやSTOといった新しい資金調達方法の背景にブロックチェーンの技術があることも影響していますが、むしろそれ以上に、そもそもブロックチェーンがトークンと相性の良い技術であることが大きな要因でしょう。

少し小難しい話になりますが、トークンとブロックチェーンの相性の良さを一言で言えば、「近代以来の国民国家経済、現代のグローバル資本主義に対するアンチテーゼ」として使われやすいという点で共通していることです。

まず、トークンは先ほど見たように、「法定通貨や暗号資産(仮想通貨)と違って、交換対象を限定した小さな経済圏を回すための使い捨て貨幣」としての特性をもっています。

したがって、トークンは、法定通貨や暗号資産で「外部」と均質化させたくない経済圏、例えば地方公共自治体やショッピングモールなど、オープンではあるものの中央権力を介していないコミュニティーで、そのコミュニティー内にのみ資する準貨幣として用いられます

そのため、逆に、もしコミュニティーの範囲を超えたレベルで経済圏を回していきたいのであれば、それはもはやトークンではなく、法定通貨や暗号資産で十分だということになります。

他方、暗号資産であるビットコインの副産物として生まれたブロックチェーンは、そもそもの技術的思想が「非中央集権的」です。

「分散型台帳」とも訳されるブロックチェーンは、中央管理を前提としている従来のデータベースとは異なり、常に同期されており中央を介在せずデータが共有できるので参加者の立場がフラット(=非中央集権、分散型)という特徴を備えています。

👉参考記事:『ブロックチェーン(blockchain)とは?仕組みや基礎知識をわかりやすく解説!

したがって、ブロックチェーンの技術は、暗号資産のみならず、例えば管理者不在のデータプラットフォームや第三者を介さない不動産取引など、既存の経済体制のあり方を変革するような方向性で、ビジネス活用される傾向にあります。

こうした相性の良さから、近年、STOを始めとした、ブロックチェーンの技術を活用したトークンビジネスがトレンドとなり始めています。

ブロックチェーントークンの特徴

トークンには、3つの特徴があります。

(参照:『トークンとは 【bitFlyer(ビットフライヤー)】』)

  1. 発行者・管理者がいる
  2. 個人でも法人でも発行可能
  3. 独自の価値づけが行われている

1点目は、個別の発行者や管理者がいることです。

通常、ブロックチェーンを利用した暗号資産では、中央管理者がいません。

しかし、トークンは企業や団体・個人などが発行するもののため、他の暗号資産とは異なり特定の発行者・管理者が存在します。

2点目は、誰でも発行可能である点です。

トークンは、仲介者を挟まずに発行することが可能なため、基本的にはどのような企業や団体、個人でも発行が可能となります。

3点目は、発行者の意図や目的に応じて、独自の付加価値をつけられることです。

トークンはただの通貨というわけではなく、通貨としての性質に加えて、例えば投票において議決権を得られるようになるなどの付加価値があります。

この特徴があるために、狭域経済圏における独自通貨であったり、特定コミュニティにおけるコミュニケーションツールであったりといった、多様な使われ方が模索されています。

ブロックチェーンを活用したトークンの種類

実は、ブロックチェーンを活用したトークンには、様々な種類があります

代表的なトークンの種類と概要は、次の4つです。

(他にも、Transaction TokenやGovenance Tokenといった種類もありますが、概念自体が難しい上に使用される頻度もあまり多くはないため、ここでの説明は割愛します。)

区別のポイント トークンの種類 意味 身近な例
トークン自体に金銭的価値が認められるか? Utility Token

(ユーティリティトークン)

具体的な他のアセットと交換できて初めて資産性が出てくるトークン ・パチンコ玉

・図書券

・電車やバスの切符

・遊園地の入場券

Security Token

(セキュリティトークン)

それ自体に金銭的価値が認められるトークン ・株券

・債権

トークンを相互に区別するか? Fungible Token …(*)

(ファンジブルトークン)

メタ情報如何にかかわらず区別されないトークン ・純金

(→誰がどこで所有する金1グラムも同じ価値をもつ)

Non Fungible Token

(ノンファンジブルトークン)

同じ種類や銘柄でも個別に付与されたメタ情報によって区別されるトークン ・土地

(→銀座の1平米と亀有の1平米は同じ単位だが価値が異なる)

(*)”fungible”は日本語で「代替可能性」を意味する英語。

今回の記事では、これら4種類の中でも特にUtility Tokenに絞って、次章で解説を行ってまいります。

もし、他のトークンについて詳しくお知りになりたいという方がいらっしゃれば、各領域のすばらしい企業がテーマを絞って研究していま

すので、ぜひ色々と調べてみてください。

ブロックチェーントークンのビジネス活用:Utility Token によるトークンエコノミー

Utility Tokenの特徴

Utility Token(ユーティリティトークン)は、先ほど見たように、トークンそれ自体は金銭的価値をもたず、具体的な他のアセットと交換することによって初めて資産性が生まれる種類のトークンです。

例えば、ロックミュージシャンのコンサートチケットもUtility Tokenの一つでしょう。

というのも、このチケットが価値をもつのは、そのミュージシャンの演奏を聞きたいと欲する人がいた上で、チケットを使うことで生の演奏を聞くことができると約束されているからです。

したがって、コンサート開催日の翌日以降であったり、そのミュージシャンを知らない人間しかいない地域であったりすると、そのチケットには1円の価値もなくなります。

また、別の例で言えば、JRの切符を西武鉄道で使っても意味がないのと同じ話です。

このように、Utility Tokenは、他のアセットとの交換可能性を金銭的価値に変えられるトークンであることから、次のような特徴をもちます。

  • 閉じられた(=一部の人間に限定された)コミュニティや地域などで効果を発揮しやすい
  • トークン自体は物質的価値をもたなくてもよい
  • 交換対象となるアセットの価値を定量化できる

こうした諸特徴は、既存のビジネスに活用する上で使い勝手が良いため、Utility Tokenは、ブロックチェーンの技術とともに、様々な領域で活用され始めています。

次に、具体的な活用事例を4つ、ご紹介します。

Utility Tokenの活用事例①:ファンビジネス

Utility Tokenの活用事例の一つ目は、ファンビジネスの領域におけるコミュニティ専用トークンです。

コミュニティ専用トークンは、集団の内外に大きな価値差を生じさせることで、小さなコミュニティに「熱狂」を生み出すことができます。

例えば、女優の石原さとみさんのファンクラブ内で、次のような条件で、ファン活動のために使える「SATOMIコイン」がつくられたとします(注:あくまで架空の話です)。

  • Twitterで、石原さとみさんのツイートをリツイートすることでのみ、SATOMIコインを受け取れる
  • SATOMIコインを一定量貯めることで、サイン色紙など、石原さとみさんのグッズと交換できる
  • SATOMIコインは、ファンクラブに入会している人だけが保有することができる

このSATOMIコインは、ファンの方々にとっては非常に価値があるものでしょう。

逆に、石原さとみさんに全く興味をもたない人にとっては、いくらコインを集めたところで使い道がないため、コインに価値を認めないはずです(コインを自由に売り買いできるマーケットがあれば、投機目的でSATOMIコインを集める人もでてくるかもしれませんが、コインに価値を生じさせているのはあくまでファンの熱量です)。

つまり、SATOMIコインは、集団(ここではファンクラブ)の「内」と「外」で価値に差を生じさせています。

こうした集団内外での価値差の発生は、法定通貨では嫌われる現象です。

法定通貨では、あらゆる集団間・個人間で価値の差を「均す(ならす)」ことを目的としているため、コミュニティ専用のトークンとは思想が真逆なのです。

そして、この特性ゆえに、ファンコミュニティ専用のトークンには価値上昇の歯止めがききにくく、閉じられたコミュニティ内におけるファン同士の熱量の相乗効果によって、「熱狂」を伴う経済価値を生み出すことに繋がります。

この原理を実際のビジネスに適用としている事例が、サッカークラブチーム用トークンである「socios.com」です。

socios.comは、ファントークンを用いて「チームの決定」に投票をすることが可能なブロックチェーンアプリで、ユベントス、パリ・サンジェルマンなどの超有名クラブが既に使用を始めていることでも話題になっています。

このトークンには、従来は「試合を見に行って、グッズを買って、選手を応援する」存在であったファンに、チームの運営の一部も担ってもらうことで、よりロイヤルティを高めていこうという狙いがあります。

このように、Utility Tokenを利用したファンビジネスにおけるコミュニティ専用トークンは、企業のマーケティング文脈で考えるならば「新規顧客の開拓」よりも「既存顧客のコミュニティ化」に向いていると言えるでしょう。

Utility Tokenの活用事例②:シェアリングエコノミー

Utility Tokenの活用事例の二つ目は、シェアリングエコノミーです。

シェアリングエコノミーは、「トークンエコノミーの事業適用の本丸」とも言える活用領域で、国内動向で言えば、ガイアックス社が注力してビジネス活用を進めています。

シェアリングエコノミーのサービスにおいて、Utility Tokenと、その背景技術であるブロックチェーンを用いることで、透明性が非常に高く、管理コストの安いサービスをつくることができるようになります。

例えば、シェアリングエコノミーのサービスの一つに「レンタサイクル」があります。

ここでいうレンタサイクルは、自転車店がその場所を起点として貸し借りする類のものではなく、中国で一時期流行ったような、エリアの拠点ごとに駐輪場と大量の自転車を設置して、借主がスマートフォンアプリで貸し借りの手続きを行うものをイメージする方がわかりやすいでしょう。

レンタサイクルは、「ちょっとそこまで行くのに自転車を使いたいけど、わざわざ高いお金を出してまで買いたくはない」人に対して、耐久財である自転車を安くで貸し出すビジネスです。

このビジネスでは、「何回も貸す」ことと「人手を介さない(つまり人件費をかけない)」ことを前提条件として、一回の利用あたりの単価を下げることで多くの人に借りてもらい、利益を出すことができます。

ここで課題となるのが、盗難や乗り捨て、破損などのリスクと、管理コストのトレードオフ(に近い)関係です。

不要な管理コストをできる限りなくしたい一方で、管理コストを削ると、貸し借りや決済の記録がずさんになったり、顧客管理が不十分なために自転車の盗難等のリスクが高まったりしてしまいます。

そこで、課題解決の手法として注目されるのが、Utility Tokenとブロックチェーンの技術です。

レンタサイクルの管理にスマートコントラクト(貸借契約の自動執行)を使い、決済にトークンを使うことで、貸し借りの記録はブロックチェーン上で記録され、決済記録も同じブロックチェーン上でトークンで記録することができます

そして、これらの機能により、透明性が高く、かつ、管理コストの安いサービスが実現されます。

また、こうした課題感は、レンタサイクルに限らず、シェアリングエコノミー全体がモデルの原理的にもちうる問題です。

そのため、シェアリングエコノミーをビジネスモデルとする様々なサービスで、Utility Tokenを用いたトークンエコノミーが注目されています。

Utility Tokenの活用事例③:公共財の管理・利用

Utility Tokenの活用事例の三つ目は、公共財の管理・利用です。

公共財は、シェアリングエコノミーの延長領域として、近年、Utility Tokenの適用可能性が探られています

公共財の管理・利用にトークンを活用しようという発想の根底には、資本主義における価値の定量化への流れの中で、定性的価値、とりわけ情緒的な価値をうまく保っていこうという考えがあります。

私たちの身の回りには、リンゴのように数えることもできないし、餅のように切り分けられないはずなのに、あたかも「数えることができるもの」「切り分けられるもの」として売り買いされているものが多く存在します。

その象徴が、集団への「貢献」だったり、風土・環境のような「公共財」です。

資本主義の世の中、特にIoTやAIなどのデータサイエンスが発展し、「自然や社会のあらゆるものを定量化・分析して、私たちの生活をより豊かにするように最適化していこう」という思想が強まってきている現代では、そうした「貢献」や「公共財」のような定性的価値を備えたものであっても、定量化の波から逃れることは現実的ではありません

しかし、その一方で、個人や要素に還元された「数えられる結果」だけに縛られず、定性的価値の背後にある「美しい動機」を認めていこうという考え方も根強く存在しています。

こうした思想の背景には、純粋に動機やプロセスを大切にしていきたいという想いだけでなく、定量的データ分析に偏重した評価体系がこれまで以上に社会に広がった場合、行き過ぎた個人主義や結果主義が幅をきかせることで、フリーライダーやモラルハザードなどの「公的福利」を脅かす問題がより深刻になりうるのではないか、というネガティヴフィードバックへの懸念も横たわっています。

そこで、現在、定量化しつつも美しい動機が評価され、ポジティブフィードバックループが回るような仕組みのためにトークンが使えないか、公共財の分野での検討がなされているのです。

Utility Tokenの活用事例④:地域通貨

Utility Tokenの活用事例の四つ目は、地域通貨です。

地域通貨も、現在、その適用可能性が探られている領域の一つで、今後の発展が期待されている領域でもあります。

地域通貨へのトークン適用の背後にも、資本主義における定量化の波に対する抵抗が見られます。

現代に流通している法定通貨は、すべてのものを定量化させ、「商品」として流通させることで拡大していっています。

したがって、原理上、時間が経過するほど法定通貨で交換できる商品は増えていくことになります。

そして、その結果、地方の小さな経済主体と大都市の経済主体が同列で競争させされ、前者は後者に従属していくようになり、さらには決済ごとにかかる数%の手数料収入も、地方都市から大都市へと流出していくことになります。

近年、こうした流れを食い止めるべく、あえて法定通貨ではない地域通貨を使う地区が増えています。

代表的なものでいえば、「さるぼぼコイン」、カヤック社の「まちのコイン」などです。

地域通貨は、「閉じたコミュニティに向いている」というUtility Tokenの特徴を生かし、あえて地区内に経済圏を限定することによって大都市との競争から逃れようという試みです。

また、経済圏の管理を自治体が主導することで、決済の手数料収入が流れてしまうことも防ぐ狙いがあります。

現在は、まだ成功事例がそこまで多くはありませんが、今後も、この動きは加速していくと予想されます。

2021年の注目株、NFTとは何か?

NFTは2021年初頭から急激に取引量が伸びている非代替性のトークンです。

例えば、Non Fungible(代替不可能)なものの一例としては、コンサートチケットが挙げられます。

ブロックチェーン技術はすでにフィンテック分野などで活用されていますが、NFTの「代替不可能」という特色を追加することで、さらに他の分野での活用が広がることが期待されています。

具体的には、NFTを用いることにより、様々なものの固有の価値を証明することが可能になります

例えば、アートの分野です。アートにおいて、オリジナルを所持する価値とインターネットでコピーを見る・ダウンロードする価値は違うと捉えられています。

また、ゲームの分野でも、NFTの活用が進んでいます。

NFT技術を利用することで、自分が取得した一点物のキャラクターやアイテムをプレイヤー同士で売買することや、取得したキャラクターやアイテムを他のゲームで使うことも可能になります。ゲーム内で育成したキャラクターなどは二次流通市場で取引され、パラメータやレアリティが高いほど高値で取引されています。

このようなことを背景に、NFTは、まさに現在最も注目されている仮想通貨領域と言えるでしょう。

👉参考記事:『ブロックチェーン×「NFT」〜NFTの基礎と活用事例〜

ブロックチェーン×ゲーム 〜ブロックチェーンが生み出す新たな体験〜

近年、ゲームにブロックチェーンを組み込み、新たな体験や価値を提供する動きが強まってきています。ゲーム内にブロックチェーン技術を取り入れると、具体的にどのような変化が起こるのでしょうか。これまでのゲームと”ブロックチェーンゲーム”の違いを、いくつかの事例を交えてご紹介します。

  1. 新たな体験を生み出す”ブロックチェーンゲーム
  2. 代表的なブロックチェーンゲーム3選
  3. ブロックチェーンゲームの今後

新たな体験を生み出す”ブロックチェーンゲーム”

そもそもブロックチェーンとは?

ブロックチェーンは新しいデータベース(分散型台帳)

ブロックチェーン(blockchain)は、2008年にサトシ・ナカモトによって提唱された「ビットコイン」(仮想通貨ネットワーク)の中核技術として誕生しました。

ビットコインには、P2P(Peer to Peer)通信、Hash関数、公開鍵暗号方式など新旧様々な技術が利用されており、それらを繋ぐプラットフォームとしての役割を果たしているのがブロックチェーンです。

ブロックチェーンの定義には様々なものがありますが、ここでは、「取引データを適切に記録するための形式やルール。また、保存されたデータの集積(≒データベース)」として理解していただくと良いでしょう。

一般に、取引データを集積・保管し、必要に応じて取り出せるようなシステムのことを一般に「データベース」と言いますが、「分散型台帳」とも訳されるブロックチェーンはデータベースの一種であり、その中でも特に、データ管理手法に関する新しい形式やルールをもった技術です。

ブロックチェーンは、セキュリティ能力の高さ、システム運用コストの安さ、非中央集権的な性質といった特長から、「第二のインターネット」とも呼ばれており、近年、フィンテックのみならず、あらゆるビジネスへの応用が期待されています。

ブロックチェーンの特長・メリット(従来のデータベースとの違い)

ブロックチェーンの主な特長やメリットは、①非中央集権性、②データの対改竄(かいざん)性、③システム利用コストの安さ④ビザンチン耐性(欠陥のあるコンピュータがネットワーク上に一定数存在していてもシステム全体が正常に動き続ける)の4点です。

これらの特長・メリットは、ブロックチェーンが従来のデータベースデータとは異なり、システムの中央管理者を必要としないデータベースであることから生まれています。

分散台帳とは.jpg

ブロックチェーンと従来のデータベースの主な違いは次の通りです。

従来のデータベースの特徴 ブロックチェーンの特徴
構造 各主体がバラバラな構造のDBを持つ 各主体が共通の構造のデータを参照する
DB それぞれのDBは独立して存在する それぞれのストレージは物理的に独立だが、Peer to Peerネットワークを介して同期されている
データ共有 相互のデータを参照するには新規開発が必要 共通のデータを持つので、相互のデータを参照するのに新規開発は不要

ブロックチェーンは、後に説明する特殊な仕組みによって、「非中央集権、分散型」という特徴を獲得したことで、様々な領域で注目・活用されているのです。

👉参考記事:『ブロックチェーン(blockchain)とは?仕組みや基礎知識をわかりやすく解説!

「ブロックチェーン×ゲーム」のメリット

現在発売されているほとんどのゲームは管理会社による中央集権型です。全てのデータはソフトの開発会社によってコントロールされており、ゲームの存在が消えればデータもなくなり、アイテムなどの他作品への使い回しもできません。

一方で非中央集権管理であるブロックチェーンゲームならではのメリット4つについて詳しく解説していきます。

出典:pixabay

①永続性

従来のゲームでは、サービスが停止するとデータベース内の全てのデータが消えてしまいます。ブロックチェーン上にデータを記録しておけば、データベースを複数の企業で管理でき、大元のサービスが停止してもそのデータを保管しておくことができます。

②相互運用性

ブロックチェーンを通すと、1つのアイテムを他サービス会社で使用可能になります。

これには、

  • 複数の企業間でのコラボレーション
  • 運営が異なるマーケットプレイスでの売買
  • ゲームアイテムを担保に資金を借りる等の金融サービスとの連携

といった利用法があると考えられています。

ブロックチェーン同士を接続する新たな技術=「インターオペラビリティ」の研究が進めば、その可能性はさらに広がることが期待できます。

👉参考記事:『「インターオペラビリティ」〜ブロックチェーン同士を接続する新たな技術〜

③真贋性

全てのユーザー同士でデータを管理し合うことになるため、不正取引、データの改ざんが極めて難しくなります。キャラクターやアイテムのデータの複製が困難になり、オリジナルであることの証明が可能になります。

真贋性が担保されることにより、NFT(Non-Fungible Token=代替不可能なトークン)を利用したマーケットプレイスが普及するなど、新たな市場が生まれています。

👉参考記事:『ブロックチェーン技術が真贋証明に応用できるワケ〜LVMH、集英社など事例多数〜』『ブロックチェーン×「NFT」〜NFTの基礎と活用事例〜』

③透明性

ブロックチェーンユーザーはデータの履歴を誰でも確認でき(=トレーサビリティの担保)、不正防止につながります。また、アイテムの所有履歴を一般公開することで、ゲームに関する様々なアピールが行えるようになります。

👉参考記事:『ブロックチェーンのトレーサビリティへの応用〜食品・物流・偽造品対策〜

代表的なブロックチェーンゲーム3選

①マイクリプトヒーローズ

出典:MyCryptoHeroes(公式サイト)

マイクリプトヒーローズは、double jump.tokyoが開発した対戦ゲームです。戦うキャラクターは仮想通貨でできた実在の偉人がほとんどです。日本史や世界史の登場人物が多数現れ、パーティーを組んで戦うので、ロマンを感じる方も多いでしょう。

クエストやプレイヤー同士でのバトルが可能で、勝利でアイテムもゲットできます。アセットの取引所に参加すれば、高額売却で仮想通貨を儲けられるチャンスです。

ブロックチェーンゲームの基礎を押さえながら、歴史上の人物が時代を超えて戦うロマンは、世界中のプレイヤーの熱狂を生み出しています。

②クリプトスペルズ

出典:CRYPTO SPELLS(公式サイト)

CRYPTO SPELLS(クリプトスペルズ)は、デジタル上での自由な売買を可能とするトレーディングカードゲームです。

自分でオリジナルのカードを作ることができ、取引も自由にできます。カードの発行枚数や取引履歴がブロックチェーン上に記録されるために、自分のカードの価値が証明される仕組みになっています。

SNSアカウントなどでログインして始めることができ、ゲームを始めるだけなら仮想通貨ウォレットや仮想通貨を準備する必要がないのも魅力のひとつです。

ゲーム配信開始当初のクラウドセールでは、当時の国産ブロックチェーンゲームでトップクラスとなる約3000万円分以上の売上を出すなど、話題性の高さにも注目です。

③コントラクトサーヴァント

出典:コントラクトサーヴァント(公式サイト)

コントラクトサーヴァントは、アクセルマーク株式会社が作ったトレーディングカードゲームです。ブロックチェーンを使っていながら、イーサリアムなしでも無料のカードで遊べるなど、初心者にとっての敷居が低いことがポイントです。

個性あふれる女性キャラクターが「サーヴァント」というカードとして登場することから、萌え系ゲームが好きな方にもおすすめでしょう。公式Twitterではプレイヤーの疑問にも答えてくれるなど、誠実な運営を行っています。

ブロックチェーンゲームの今後

ブロックチェーンゲームは、少しずつ注目を集めるゲームが出てきているとはいえ、既存のスマホゲームやコンシューマーゲームなどと比べるとまだまだ普及しているとは言えない状況です。

とはいえ今後、ゲーム内のアイテムやキャラクター売買の活発化促進によって、爆発的に市場を拡大していく可能性も秘めています。

新たな価値をゲームやプレイヤーに与え、新経済圏を作り出す可能性も秘めたブロックチェーンゲーム。NFTの注目も日増しに高まるなど、今後も普及に向けた動きが加速していきそうです。

ブロックチェーン×投票 〜選挙を変えるブロックチェーン技術〜

近年、ブロックチェーン技術を「投票」の分野に活用する動きが活発化しています。「投票」の持つ課題と、それらをブロックチェーンが解消できる理由、そしてすでに行われている実証実験について解説していきます。

  1. はじめに
  2. ブロックチェーンが投票を変える
  3. 「ブロックチェーン×投票」の導入事例
  4. まとめ

はじめに

2009年にビットコインが運用開始されて以来、イーサリアム、イオスなど、様々なブロックチェーンプラットフォームが誕生しました。

ブロックチェーンの特徴といえば、情報の改ざんが極めて難しい点があげられ、暗号資産などの金融領域だけではなく、非金融領域においてもブロックチェーン技術が多方面で応用され始めています。

特に近年では、物流や貿易などサプライチェーン・マネージメントにおいて、ブロックチェーンに関する実証実験や実装が急速に進んでいます。

そして、今回はブロックチェーンと親和性が高いといわれている「電子投票」の分野での取り組みを紹介します。ブロックチェーン技術を活用した電子投票が実現可能なのか考察していきましょう。

ブロックチェーンが投票を変える

従来の”投票”がもつ課題

投票会場まで足を運び、投票用紙に候補名を記入し投票箱に入れる━━これが一般的な”投票”の一連の流れです。

このアナログ方式の投票が持つ課題としては、

  • 利便性が悪く投票率が伸びない
  • 不正や手続きミスが起こりうる
  • 作業効率が悪く人件費がかかる

といったものが挙げられます。

出典:pixabay

これらの事態を受けて、日本やアメリカでは投票率の向上や事務手続きミスの防止、および投票作業の効率化を目指す取り組みが行われています。

ブロックチェーン×投票

従来の投票作業の課題を解消する上で、改めて”投票”に必要なことは何なのかを紐解くと、

  • 定められた期間内に有権者が投票可能
  • 投票結果が改ざんできない

という2点が挙げられます。

そこで注目を集めるのが、「分散型で障害に強い」「改ざんが限りなく不可能に近い」という特徴を持つブロックチェーン技術です。

ブロックチェーンとは

ブロックチェーンは新しいデータベース(分散型台帳)

ブロックチェーン(blockchain)は、2008年にサトシ・ナカモトによって提唱された「ビットコイン」(仮想通貨ネットワーク)の中核技術として誕生しました。

ビットコインには、P2P(Peer to Peer)通信、Hash関数、公開鍵暗号方式など新旧様々な技術が利用されており、それらを繋ぐプラットフォームとしての役割を果たしているのがブロックチェーンです。

ブロックチェーンの定義には様々なものがありますが、ここでは、「取引データを適切に記録するための形式やルール。また、保存されたデータの集積(≒データベース)」として理解していただくと良いでしょう。

一般に、取引データを集積・保管し、必要に応じて取り出せるようなシステムのことを一般に「データベース」と言いますが、「分散型台帳」とも訳されるブロックチェーンはデータベースの一種であり、その中でも特に、データ管理手法に関する新しい形式やルールをもった技術です。

ブロックチェーンは、セキュリティ能力の高さ、システム運用コストの安さ、非中央集権的な性質といった特長から、「第二のインターネット」とも呼ばれており、近年、フィンテックのみならず、あらゆるビジネスへの応用が期待されています。

ブロックチェーンの特長・メリット(従来のデータベースとの違い)

ブロックチェーンの主な特長やメリットは、①非中央集権性、②データの対改竄(かいざん)性、③システム利用コストの安さ④ビザンチン耐性(欠陥のあるコンピュータがネットワーク上に一定数存在していてもシステム全体が正常に動き続ける)の4点です。

これらの特長・メリットは、ブロックチェーンが従来のデータベースデータとは異なり、システムの中央管理者を必要としないデータベースであることから生まれています。

分散台帳とは.jpg

ブロックチェーンと従来のデータベースの主な違いは次の通りです。

従来のデータベースの特徴 ブロックチェーンの特徴
構造 各主体がバラバラな構造のDBを持つ 各主体が共通の構造のデータを参照する
DB それぞれのDBは独立して存在する それぞれのストレージは物理的に独立だが、Peer to Peerネットワークを介して同期されている
データ共有 相互のデータを参照するには新規開発が必要 共通のデータを持つので、相互のデータを参照するのに新規開発は不要

ブロックチェーンは、後に説明する特殊な仕組みによって、「非中央集権、分散型」という特徴を獲得したことで、様々な領域で注目・活用されているのです。

👉参考記事:『ブロックチェーン(blockchain)とは?仕組みや基礎知識をわかりやすく解説!

「ブロックチェーン×投票」の導入事例

海外

アメリカウェストバージニア州での実証実験

出典:pixabay

2018年11月、アメリカウェストバージニア州の中期選挙で、ブロックチェーン投票システムが実際に導入されました。

選挙権を持つ海外駐在軍人1000名ほどが対象となり投票が行われたところ、実際に投票した人は144名でした。

参考値として、2016年のアメリカ大統領選挙における国外からの投票は、わずか7%に留まっており、一方のブロックチェーン電子投票システムにおける投票率は14.4%という結果となりました。

ブロックチェーンを用いた電子投票は、海外からの投票率の向上に貢献したといえるのではないでしょうか。

エストニアでの過去実績

出典:pixabay

電子国家と呼ばれているエストニアでは、ブロックチェーン技術が生まれる前の2005年から世界に先駆けて、i-Votingというシステムを用いた国家主導の電子投票が行われてきました。

有権者はインターネットにつながったコンピュータがあれば世界のどこからでも投票でき、投票内容は期日までであれば変更することもできます。i-Votingのウェブサイトによると、エストニア人の44%がi-Votingを利用し、選挙ごとに11,000日の稼働日を節約できるといいます。

さらにこのi-Votingからは、CybernetivaとSmartmaticが開発するブロックチェーンを利用した電子投票システムTIVIが生まれ、その投票フローに磨きをかけています。

日本国内

つくば市での実証実験

出典:つくば市

2019年8月28日、茨城県つくば市で募集された「令和元年度つくばSociety5.0社会実装トライアル支援事業」の最終審査において、ブロックチェーン技術を活用したインターネット投票の実証実験が行われました。

このプロジェクトは、株式会社VOTE FORや株式会社ユニバーサルコンピューターシステム、日本電気株式会社による合同で実施され、顔認証の導入の入力作業の効率化や、データの非改ざん性、トレーサビリティの確保などが成果として報告されました。

👉参考記事:『ブロックチェーンのトレーサビリティへの応用〜食品・物流・偽造品対策〜

インターネット投票推進法案の提出

日本国内では2021年6月、立憲民主党と国民民主党が「インターネット投票の導入の推進に関する法律案」(インターネット投票推進法案)を衆議院に提出しました。

この法案は、選挙などへのインターネット投票の導入を推進するものであり、セキュリティ確保のためにブロックチェーン技術の活用も検討されています。

まとめ

2020年年初から新型コロナウィルスが世界中で猛威を振るう中、私たちの考え方や行動は大きく変わりつつあります。

投票についても同様で、今後リモートにシフトしていくことでしょう。インターネット投票推進法案の提出もその追い風となることが予想され、ブロックチェーンを活用したより効率的で利便性の高い選挙の実現がますます期待されます。